JICA青年海外協力隊の「環境教育」活動に密着しました!
みなさんこんにちは!インターン生の政斗(まさと)です。私は2月某日、スリランカのビンギリヤという場所にて、JICA青年海外協力隊の「環境教育」の活動に密着取材したので、今回はその様子をお届けします!
青年海外協力隊の「環境教育」ってどんな活動なの?
JICAによると、「環境教育」とは”人々が自然と調和した健康な生活を送るために行う、私たちの身の回りや地球全体の環境に関する教育や取り組み”のことであり、環境教育隊員は、「ゴミ問題」「自然保全」「環境理解」をテーマに、任地の課題改善に向けての活動を展開していくことが任務とのことです。
途上国では近年、廃棄物排出量が増加し、深刻な社会・環境問題を引き起こしています。
こうした国では、環境への配慮や問題意識が醸成されていないため、人々への教育・啓蒙活動が重要になってきます。
実際、スリランカの街を歩くと、ゴミが排水溝や道路わきに投げ捨てられているところがしばしば見られます。人々のごみ問題・環境への意識もまだまだ高める余地がありそうですね。
幼稚園児に向けた、ごみ分別の教育の様子!
今回密着したのは、スリランカで環境教育の協力隊員として活動する竹内さん(活動歴1年半)と岸さん(活動歴3ヶ月)のお二人。
訪れた場所は、ビンギリヤにある幼稚園。幼稚園に到着すると、私たちを見つめる約50人もの園児の姿が!
教室に入るとすぐに、竹内さんと岸さんによる授業が始まりました。
二人は自前のゴミやごみ箱等の道具を用いて、園児にゴミの分別の仕方をデモンストレーションします。それもなんとシンハラ語で!
デモンストレーションが終わった後は、実際に園児の子供たちにも、今日学んだことを活かして、ごみの分別・捨てるということを体験させます。子供たちはみんなしっかり分別できていました!
環境やごみ分別への意識というのは、大人になってから変えようと思ってもすぐには難しいもの。そのため、このような子供たちに向けた教育は、非常に重要だなと側で見ていて感じました。
最後に協力隊員の皆さんへインタビュー!
幼稚園での活動後は、特別支援学校に移動し、「障害児・者支援」が専門の飯塚さんと合流しました!そこではダンスなどのレクリエーションが行われました。今回は都合上、写真は掲載できませんが、特別支援学校の子供たちの笑顔がすごく印象的でした!
そしてすべての活動も無事終えた後は、3人の協力隊員の方々に、協力隊に応募したきっかけやスリランカ生活の感想をお聞きしました。
Q1.青年海外協力隊になろうと思った理由は?
岸さん:新卒で入社した人材会社で働いていて、元々3年くらいでやめようと思っていました。協力隊の応募から合格までは期間があるので、働きながら応募して、もし受かったらやめようという感じでした。前職が人材系で、大学での専攻も「国際文化」で専門的なスキルもなかったので、「環境教育」か「コミュニティ開発」という職種を希望して、今「環境教育」で派遣されています。
飯塚さん:私は学生の頃から協力隊に行きたい、国際協力に携わりたいと思っていて。正規とアルバイトをあわせて約5年間、中学校教員として働いていたので、何かしら職種は見つかるかなと思って応募して、それで「障害者支援」の職に決まりました。
竹内さん:僕は海外に興味を持ったのが2013年くらいで、そこからどうやって海外に行こうかと考えていて。最初にワーキングホリデーで海外に行って、その後バックパッカーで世界を周りました。帰った後日本では、ごみ収集の仕事をしていたので「環境教育」の分野で協力隊に応募しました。無事受かって、希望していたスペイン語圏のペルーに派遣されることになったけれども、コロナにより延期になってしまって。そして最終的にスリランカになったという経緯です。
Q2.ここまでのスリランカ生活の感想!
岸さん:人は基本優しいし、生活は楽しいです。でもこっちで生活する中で日本のすごさを改めて実感しましたね。安全だし、一つ一つのクオリティが高かったなと。
飯塚さん:思っていたより海外生活がしんどかった。今は大丈夫なのですが、最初の1,2カ月は本当にしんどくて帰りたいと思っていました。ゴキブリもヤモリも嫌だし、トイレも汚いし。自分がいかに温室で育ってきたのかというのが分かりました笑
竹内さん:生活面に関しては、アフリカ各国と比べると何の不自由もなくて面白くない笑。活動に関しては思ったよりも求められてこなかったなと。もっと自分からアプローチをかけていかないとなと思いました。日本とはゴミに関する文化、学習、技術面で異なる部分が大きく、なかなか伝わらないことも多いですが、任期中は自分のできることを続けていきたいと思います。
ご協力いただいた協力隊員のみなさん、インタビューありがとうございました!取材を通して皆さんの温かい人柄が伝わってきました。今後のご活躍も心より楽しみにしております!
取材日:2024年2月29日
インタビュー・テキスト:横溝政斗
参考
JICA海外協力隊『環境教育』 https://www.jica.go.jp/volunteer/application/long/job_info/environmental/ (最終閲覧日:2024年4月17日)
2001年熊本県生まれ。北海道大学法学部の4年生。2023年10月から2024年3月までインターン生として活動。
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