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スリランカで映画観てみた②~とにかく座らせてくれるおじさん編

2023年10月06日

先日One Galle Face Mallで快適な映画鑑賞を楽しんだ私だが、「もっとローカルな映画館に行ってみたい…!」という欲求が湧き上がってきてしまった。そこで今回は、ボレッラにある「Ritz Cinema」で映画を観た感想をレポする。

 

 

Ritz Cinema

映画の種類 ☆☆

料金    ☆☆☆☆☆

アクセス  ☆☆☆

フード   ☆☆

シート   ☆☆☆

〈合計点数〉15/25

 

①映画の種類

その日に上映されていた映画は2種類。上映回数はそれぞれ1日2回ずつだった。前回の「PVR CINEMAS」と比べると、かなり少ないことが分かる。どちらもシンハラ語(英語字幕なし)だった。また、上映開始時間にならないと映画館の門が開いていないことがあるため、休館日だと思ってしまう方もいるかも。そのため、映画のポスターやパネルに記載されている時間まで一応待ってみることをおすすめする。

 

右側が今回鑑賞した「Kathuru Mithuru」

②料金

料金は1人500ルピー(約200円)と超お手頃価格。ワンコイン以下で映画が観られるのは非常にありがたい、ということで文句なしの☆5。One Galle Face Mal内の「PVR CINEMAS」が1300ルピーだったことを踏まえると、映画館によってかなり料金に差があることが分かる。

 

③アクセス

「Ritz Cinema」があるボレッラには大きなバスターミナルがあり、交通の中心として栄える町。バスを使えば、行きやすい場所にあるといえるだろう。周辺には飲食店や化粧品店も多く並んでおり、安くショッピングを楽しむことができる。

 

④フード

フードは見た限り、ポップコーンとジュースのみ。小さな映画館ということもあり、そこまで充実しているわけではないというのが正直な感想。

 

 

⑤シート

シートは可もなく、不可もなくといったところ。リクライニング機能はなかった。

 

体験レポ

実は「Ritz Cinema」を訪れるのは2回目。というのも前回行った日は、「ポーヤデー(満月の日)」という国民の休日で休館していたのだ。皆さんも、スリランカの映画館を訪れる際には注意してほしい。ちなみに、「ポーヤデー」は飲酒が禁じられており、スーパーでも酒類の販売が禁止されている。今回は問題なく営業していたので、「Ritz Cinema」での映画鑑賞リベンジ成功。

「Ritz Cinema」の入口はこぢんまりしていて目立たないのだが、壁の上方にはド派手な映画の看板があるので場所はわかりやすそうだ。1階はレストラン&バーで、2階が映画館という作りになっている。「どの作品を観よう?」と映画のパネルを確認したところ、現在の時刻に最も近い「Kathuru Mithuru」で、約1時間後に上映開始。一瞬、別の映画館に行こうかとも思ったが、近くのお店を見て時間をつぶすことにした。

「Kathuru Mithuru」についてhttps://www.imdb.com/title/tt9712136/

 

1階はレストラン&バーになっている

 

(3分程歩いたところにコスメショップ「Srina Palace」があることが発覚。行ってみたところ、コスメ好きには天国のような空間で1時間があっという間に過ぎた。むしろ、買い物を楽しむあまり上映時間に遅刻した。「Srina Palace」については、それ単体でも取り上げているのでぜひチェックしてほしい。)

 

「SRINA PALACE」ボレッラ店

 

チケットは2階で購入する。1階の入口に鎮座しているおじさんに、パネルを指さして「これを観たい!」ということを伝えると2階に案内してくれた。500ルピーを払い、チケットをもらう。ちなみに、ポップコーンやジュースも2階で購入することができる。ただ、私が上映時間に5分ほど遅れていったのが悪かったのか、フードが売られているカウンターには誰もいなかった。映画にポップコーンは必須、という人は早めに行った方がベター。

 

 

 

シアタールームに入ると、観客は私を含めて7人ほど。ここまで人がいない映画館は初めてだ。おそらくエアコンはついておらず、2台の扇風機が爆音を鳴らしていた。しかし、エアコンがなくても意外に快適に過ごすことができたので、その点は安心だった。席はチケットに記載されておらず、案内してくれるおじさんの気分で決められるようだ。私は後ろから2~3列目、出入口付近の座席に案内された。最初に予告が10分ほどあり、映画がスタート。昔ながらの伝統的な床屋と仕立て屋、2人のおじさんについての物語。英語字幕なしのシンハラ語映画だったため、「全部のストーリーは理解できないだろう」と思っていたが、想像以上にストーリーが分かってびっくり。最後まで楽しく鑑賞することができた。また、時間も2時間と長すぎず、集中力が途切れることもなかった。

 

チケットは薄めのペラペラタイプ

 

 

映画終了後、階段を降りて1階に行くと、先ほどのおじさんが1階の入口に座っていた。いろいろと喋りかけてくれるのだが、なにせシンハラ語なので全く分からない。とりあえず、笑顔で「GOOD!」と言っておいた。帰りのトゥクトゥクを探そうとするも、帰宅ラッシュで中々見つからない。映画館の周りをうろうろしていると、あのおじさんが、「座れ!」と椅子を指す。ありがたいなと思い、座らせてもらった。やっとUberでトゥクトゥクが見つかったので、予約したドライバーを探すために映画館の周りを再度うろうろ。すると、おじさんからまた「座れ!」とのご指示が。私「大丈夫です!」おじさん「座れ!」、私「大丈夫です!」おじさん「座れ!」を3~4回繰り返して、おじさんはどこかに行ってしまった。おじさんごめんなさい、もうすぐトゥクトゥクが来るんです。座りたくないわけじゃなかったんです。とにかく座らせてくれる優しいおじさんとの出会いに感謝しながら、帰宅。

 

 

最後に

今回訪れた「Ritz Cinema」は、前回の「PVR CINEMAS」と比べるとかなりローカル感あふれる映画館だった。500ルピーという超お手頃価格に加え、スタッフの方々の人間性も魅力のひとつ。ゆったりとしたスケジュールの日には、ボレッラまで足を延ばして映画鑑賞してみてはいかがだろうか。きっと、あのおじさんから「座れ!」をいただけるはずだ。

 

少し恥ずかしがりながらも、写真を撮ってくれた「座れ!」のおじさん