ブリティッシュカウンシルのIELTSコースで学んでみた!
スリランカにインターン生として滞在していた2か月間、私は英語の語学学校であるブリティッシュカウンシルに通っていました。
私がスリランカにインターンに来たのは、海外で働くことがどのようなものか体験したいということが大きな理由ですが、その他の動機として「スリランカ人との会話を通して英語力をアップさせたい」「スリランカの人と関わって、文化を知りたい」という気持ちもありました。
しかし実際には、普段の仕事のなかでスリランカ人と関わる機会をあまり作りだせず、「どうにかもっとスリランカ人と関わる&英語を上達させられないか⁉」と考えた末、ブリティッシュカウンシルに通うに至りました。
そんなわけで、今回の記事では、私が2か月弱通ったブリティッシュ・カウンシルで体験したことをまとめていこうと思います!
東京校の1/10の価格で英語を学べるブリティッシュカウンシルのコロンボ…
目次
スリランカのブリティッシュ・カウンシル
私が通っていたのはスリランカで一番大きな都市、コロンボにあるブリティッシュカウンシルです。
コロンボにはいくつか語学学校はありますが、ここは入り口にセキュリティチェックがあったり、校舎内にカフェや芝生の中庭があるなど、スリランカ人のなかでも中~上流の人が通っている学校という印象を受けました。
また、この学校の大きな特徴は、自分で授業の時間割を自由に組めることであり、私もこのことを理由にこの学校を選びました。
ブリティッシュ・カウンシルが運営する学校ということで、コロンボにある他の学校よりも多少授業料は高いですが、それでも日本の語学学校に比べると破格の値段です。詳しくは後に紹介します。
なお、他にキャンディ、ジャフナ、マータラなどにも校舎があるようです。
大人用のコースは大きく分けて、一般英会話コース、IELTS(4技能型の英語試験)のジェネラル/アカデミックコース、オンラインコースがありましたが、私はIELTSアカデミックコースを選びました。また、3歳から18歳の子供用のコースもあります。
British Council Sri Lanka | Sri Lanka(詳しくはこちらのBritish Council スリランカ公式ページより)
学校の施設について
学校の正面図です。左側のセキュリティチェックから入り、荷物検査と身体検査を受けます。
校舎内の廊下です。教室内はクーラーがかかっていますが、廊下は扇風機だけなので暑いです。
教室です。円形のテーブルがいくつかおいてあり、適当な場所に座って授業を受けます。
こちらが学校内のカフェになります。パンやコーヒー、ジュースなどがあります。学校に通う最後の日に、せっかくなのでオレオシェイクを注文してみましたが、安定の激甘でおいしかったです。
他にも、校内にはライブラリーもあるようでしたが、私は利用せずに終わってしまいました。
ちなみに、この学校はコロンボの中でもカフェやレストラン、モールなどがある栄えたエリアにあり、徒歩5分ほどで海にも行けるので、授業が終わったあとに近くでお昼ご飯をテイクアウトしたり、海に寄ったりしていました。とても便利な場所です。
海沿いには線路が敷かれており、時々列車が通っていくので、きれいです!
申し込み~授業受講までの流れ
申し込み・IELTSコースの価格
公式ホームページによると、まずは予約してから相談→レベルチェック試験→コースの登録という流れのようですが、私は予約なしで行っても、30分ほどの待ち時間で相談の順番が回ってきたので、予約はなくてもよいかもしれません。
受付のところに、日本の市役所などであるようなチケットを発行する機械が置いてあり、チケットに書いてある自分の数字がモニターに表示されたら行く、という手順です。
相談といっても、どのコースに入りたいのかを聞かれるくらいで、その後、PCで文法穴埋めのような簡単なテストをさせられ、終わったら受付の人とスピーキングテストをします。一般英語コースではその結果でクラスが振り分けられるようですが、私が選んだIELTSコースでは特にテストは関係なさそうでした。
最後にクレジットカードで支払いをし、コースに登録してもらえば、それからはすぐに授業を予約できるようになります。
私が申し込んだのはIELTSアカデミックの24コマコースで(1コマ90分)、価格は52,060ルピー(当時のレートで約27,600円)でした。
なお、登録から3か月以内に全て受講しなければなりませんでした。
参考までに、以下が2024年9月時点の一般英語コースの価格となっています。(ホームページより)
Package 1 : 20レッスン(30時間分)1時間当たりLKR 1,790(839円)
Package 2 : 40 レッスン(60時間分)1時間当たりLKR 1,507(706円)
Package 3 : 60 レッスン(90時間)1時間当たりLKR 1,226(574円)
授業予約
ブリティッシュカウンシルの専用アプリをダウンロードして、授業を予約します。
私が通っていたIELTSコースでは、曜日や時期によって多少異なりますが、午前中~お昼過ぎの時間帯を中心に、3コマほど授業があり、そこから自分が出席可能な時間かつ未受講のテーマの授業を選んで予約する、という流れです。
予約は割とすぐに埋まってしまうため、2週間~3週間前に予約をする必要があります。
授業の24時間前までであれば予約のキャンセルができるため、多くの生徒はとりあえず早めに予約をして、後からキャンセルをしていました。
予約をしたら、アプリに教室の番号が表示されているので、その日に教室に行くだけです。
どんな授業?
雰囲気
授業は初めに出席をとってから、時間通りに始まります。必ず毎回誰かしら数人は遅刻してきますが、これは日本の大学でも同じことが言えるでしょう。
私はIELTSクラスでしたが、このコースに関していえば、比較的真面目な雰囲気でした。
もともとこのコースに通う人はオーストラリア、ニュージーランド、イギリス、カナダなどへの海外大学進学や移住のための要件としてIELTSのスコアを取得するために授業に来ているので、当然かもしれません。
それゆえか、少なくともスピーキングに限っていえば、日本なら「ペラペラ」と言われる部類に入るような英語力をもっている人が多く、スリランカ訛りも相まってグループワークの会話についていけないこともありました、、。
例えスリランカ人同士であっても、授業中にシンハラ語を話し出す人は誰一人おらず、休み時間の雑談でさえ英語で話している人もいたので、この点は日本と大きく違う気がします。
それでも、学校を出た瞬間シンハラ語で話し出すので、皆どういう感覚なんだろうと思ってしまいました。
ちなみに、このIELTSコースを担当している先生は3~4人で、イギリス人の男性が1人と、おそらくスリランカ人の女性が2~3人おり、曜日や時間によって当たる先生が異なります。イギリス人の先生は、スリランカ在住35年かつ、以前はクウェートやサウジアラビアで働いていたというユニークな経歴の持ち主で、毎授業でいつも同じブリティッシュジョークを炸裂させる面白い先生でした。
内容
基本的に、実際の問題演習は家で各自がするという前提のなかで、問題をどのようにして解いていけばいいか、どのような基準で受験者が評価されるかなどをIELTSの運営元であるブリティッシュカウンシルから教えてもらえますので、有用な授業ではあると思います。
IELTSの試験4パート(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)に分かれて授業が組まれており、IELTSでスコアをとるために必要な”コツ”が教えてもらえます。
例えば、「単語のパラフレーズ」「文章のスキャニング&スキミング」などといったコツが、各回の授業のテーマに設定されており、それに沿って毎授業でプリントが配られて説明されます。大体は文化や社会に関するアイスブレイクの設問から始まり、順にIELTSの試験に基づいた設問を解き、途中でグループワークやペアワークも行うという流れです。
ただ、授業のプリントの設問には、実際のIELTSにはないような、ただ単語の意味の確認させるだけの問題も割とあるので、その際は少し授業が簡単すぎるように感じました。
2か月間通った感想!
英語力に関しては、学校で英語を学んだからというより、「英語で授業を受ける」、「グループワークや休み時間に他の生徒と英語で話す」ということを通して、良い英語の練習になったかなと思います。もちろんIELTSの学習にもなりましたが、それは自習でもできなくはないことなので、対面で先生やクラスメイトと話せたということが個人的には1番よかったなと感じています。
そして、英語の成長以上に、スリランカ人の日常を味わえたことがとても印象的で、楽しかったです。
私が通っていたブリティッシュカウンシルでは、基本的に校内にいる外国人は私だけでした。そんなスリランカ人コミュニティのなかに、外国人として1人で授業に参加し、他のスリランカ人と同じようにグループワークに参加したり、授業中に先生に当てられたりしながら英語を学ぶということは非日常的で刺激的だったように思います。
例えば、アイスブレイクのディスカッションで、「校外学習で行った場所は?」という話題があり、スリランカ人行きつけの校外学習スポットを知れたり、「簡単でチープな料理は何?」という話題では、スリランカ人にとって簡単な料理の代表はフライドライスだということが分かったりしました。(笑)観光客としてではなく、そこで生活する人としてスリランカに溶け込めた瞬間があったことは、とても貴重な体験だったと思います。
もちろん、学校で外国人生徒は珍しい存在なので、たまにじろじろとした目線を感じることもありましたが、大体の人は目を合わせるとニコッとしてくれますし、日本に興味をもってくれて、日本食やアニメのことを話してくれるなど、優しくてフレンドリーな人が多かったです。
私がスリランカ人と授業を受けていて感じたことはいくつかありますが、1つはスリランカ人が意外と日本人に似ていることに驚きました。
よく、日本人は静かと言われますが、スリランカ人も授業中に当てられたときの声がとっても小さかったり、グループワークで誰も話し出さず先生に注意されるなど、自分が勝手に想像していた、外国人=授業参加に積極的!というイメージとは異なりました。
しかし、日本人と違うところは、シャイながらも、「自信」のようなもの根底があることです。(あくまで個人の意見ですが!)
グループで話し合って答えを決める際、意見が対立したとしても、お互いが引かずに話し合って、意見が採用されなかったら悔しそうに納得のいかなさそうな顔したり、一度少し話しただけでも次に会ったときから急に親しい距離間で話しかけてきたり、良い意味でのスリランカ人の自分へのプライドや自信、肯定感を感じました。この点は、しばしば自己肯定感が低いとされる、日本人が学ぶべきところではないかと思います。
また、スリランカ人に対してもう1つ驚いたことは、仏教への意識です。
授業を受けていくなか、たまたま何度か同じクラスになったお姉さんと友達になり、私が帰国する直前の日には、わざわざ遠いところからプレゼントを渡すために会いに来てくれたのですが、そのときにもらった紙袋が随分重く、一体何が入っているのかと中身を見てみると、なんと仏像が入っていました。しかも手のひらくらいある、しっかりしたサイズ感で、友達に仏像をもらうという経験をしたことがなかった私はたいへん驚いてしまいました。(笑)
スリランカは仏教国で、街中にも仏像がよく置いてあるのですが、以前その友達とバスに乗った際に、社内に描かれていた仏教のイラストについてふと質問したことがあったので、それで仏像をくれたのかもしれません。
(↓もらった仏像)
↓バス車内のラクシュミー(ヒンドゥー教)、ブッタ(仏教)のイラスト
しかし、それと同時にそんなプレゼントを渡してくれるスリランカの友達の優しさを感じ、その仏像は日本の家の自分の机に置いています。意外と仏像が身近に置いてあると、毎日が神聖に感じられていい感じです!笑
おわりに
今回はスリランカのブリティッシュカウンシルと、授業生活を通して感じたことについて書かせていただきました。
振り返ってみて、2か月という短い間ではありましたが、すごく刺激的で楽しい体験になりました。
この記事が皆さんにとって何かの参考になれば幸いです!ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
大学生です。スリランカでインターンをしています。
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