エッラロックの登り方
エッラのランドマークである岩山「エッラロック」の登山道は、少々分かりにくいため本記事で紹介します。
番外編として、通常ルートとは異なる別ルートで体験できたことについても紹介します。
目次
エッラロックとは?
エッラロックは、標高1000メートルの山間の町エッラ(Ella)から見える岩山です。
エッラは蛇行として山を走ってスリランカの中央高地と南海岸をつなぐ国道23号線沿いのエッラ駅近くに形成された観光都市です。
国道23号線のエッラ側は、エッラギャップとも呼ばれる山と谷の景色が素晴らしいスカイラインとなっています。その中でも、大きな岩山であり、エッラのランドマーク的存在なのがエッラロックです。
エッラには高級リゾートや高級ブティックホテル、中規模のホテルがいくつかと、自宅の敷地内にゲストハウスを作ったリーズナブルな宿が無数にありますが、窓から見えるエッラロックの景色を売りにしているところが多くあります。
登山の所要時間は1時間~4時間
エッラロックのビューポイントまでの登山は、エッラから歩いて往復4時間。登山道の入口があるキタルエッラ(Kital Ella)駅までトゥクトゥクでいくと往復2時間です。
さらに一つ先のヒールオヤ(Heel Oya)駅側の登山道は、ビューポイント近くまでトゥクトゥクで行くことができ、往復で1時間ほどです。ただ、こちらの登山道はメジャーではなく、途中から舗装されていない道になり、トゥクトゥクドライバーさんにしっかりと説明できる場合に限られるかと思います。カメラやケータイの持ち込みを禁止している仏教のお坊さんたちが修行している僧院への道でもありますので、実際にトゥクトゥクが走ってくれるのは、舗装されている道までかもしれません。
ビューポイントまでの道のり
基本となるエッラからの徒歩ルートを紹介しながら、他のルートも順次ご紹介していきます。
キタルエッラ駅に向かう
エッラから登山道まで行くには線路を歩いていきます。
エッラ駅から歩いてもいいですし、エッラの道のいくつかは線路につながっていますので、そこから線路に出ることができます。
私は今回、エッラの隣駅のキタルエッラ駅に通じるバス通りキタルエッラロードにあるゲストハウスに泊まったため、坂道を降りて線路に出ることができました。
キタルエッラロードはエッラから急な坂道を登っていくため、キタルエッラロードにあるゲストハウスに泊まると、線路や滝を見下ろす景色が楽しめます。
上の写真は、泊まった宿からの部屋の景色です。朝5時半の夜明け前の様子です。右側の山がエッラロックです。
先ほどの線路が見える写真は、Googleマップのこの辺りです。このように道路と線路がぶつかるポイントから線路に出られます。
エッラの中心地から出発する場合は、上のグールマップにあるWaterfall Roadを行くと線路とぶつかりますので、便利だと思います。
線路を歩いていくと、上のようなジュース屋さんがあったりします。
洗濯されている方もいました。
橋の手前で水を販売している女性がいました。
線路を渡ります。この線路はGoogleマップにも登録されています。
橋を渡ると、仏像が祀られた祠が左手に見えます。
すると、キタルエッラ駅に到着します。
登山道の入口へ
キタルエッラ駅はトゥクトゥクで来ることも可能です。
エッラからキタルエッラ駅までは線路を歩くため、1時間弱ほどかかります。登山の片道2時間のうちの1時間がキタルエッラ駅までの道のりですので、短縮したい人はトゥクトゥクで来たら良いでしょう。
キタルエッラ駅を通り過ぎると、左手にまたジュース屋さんがあります。
そこから少し進むと、線路の左手に小道があります。
とても分かりにくいですが、これが登山道の入口です。
Googleマップはには、「Ella Rock Trail Turning」と登録されています。
紅茶畑の中を歩く
まずは小さな橋を渡ります。
橋の上から、川で涼んでいる人がいるのが見えました。
橋を渡ったら、道ではなさそうな、左手側の紅茶畑の中の砂利道を登っていきます。
坂を登ったら、道とぶつかりますが、左にいきます。
遠くで茶摘みをしている女性がいました。フォト!フォト!と手招きしていました。近づいて写真を撮るとチップを要求されるのでは?と思ったので、スルーしました。通常の茶園で写真をとって、チップを請求されることはありませんが、観光客が通る山道です。チップが請求されそうです。
ヤギさんが無心で草をむしゃむしゃ食べていました。顔を向けてくれるのを待っていましたが、ずっと草食べ続けているので、食事の邪魔をしてはいけませんので先に進みます。
しばらく行くと、ベンチもあるジュース屋さんがあります。
岩山を登る
茶畑を抜けると、ゴツゴツした岩肌が見えてきます。
岩を登っていきます。
さらに隆起した岩が見えます。
岩の上に登ると、開けた景色が見えます。
岩山を降りると、ベンチもあるジュース屋さんがあります。
景色の良いベンチです。
スリランカ人も外国人も同じ値段です!とのこと。
第一ビューポイントへの登り
ここからが本格的な登りとなります。
木の根をまたぎながら登っていきます。
岩が続く部分もあります。
段々と急な斜面になっていきます。
第一ビューポイント
坂を登り切って、左手に進んでいくと、小屋が見えます。そこが第一ビューポイントです。
岩が突き出ていて、そこからエッラギャップを見渡せます。
エッラの町が見下ろせます。
南海岸の方角は景色が開けています。
真下を見下ろすと、蛇行して走る国道23号線が見えます。
第二ビューポイントへの道
第一ビューポイントは、坂道を登って左にいきましたが、第二ビューポイントへは坂道まで戻り、今度は右側に進んでいきます。
しばらくゆるい坂道を登っていくと、左手に小さな道があります。そのまま太い道を行くのではなく、左に曲がります。
分かりにくいですが、この道を行きます。
草に囲まれた道を進みます。
途中、丸太をまたいで進みます。
そのあとは下り坂となります。
岩で階段のようになっている段差をどんどん降りていきます。
途中、左に小さなビューポイントがあります。
ここからの景色も綺麗です。
さらに下っていきます。
右手に小さな洞窟があり、仏像が安置されています。
第二ビューポイント
仏像がある洞窟を少し下ると、第二ビューポイントがあります。先客がいて尖端からの景色は見られませんでしたが、ここからも南海岸方面の開かれた景色が眺められます。
ラヴァナ滝と国道23号線が見えます。
スリランカには岩山の上から景色が眺められるところが多いですが、エッラロックは景色も良く、軽いトレッキングとしても程良い距離です。
第二ビューポイントの位置は、Googleマップではこちらです。
キニガマ森林保護区と森林僧院
第二ビューポイントへの細い道の入口に戻り、第一ビューポイントから来た道をそのまままっすぐ進むと、森林僧院にたどり着きます。
まず、ゲートがあります。
ゲートから少し下っていくと、ケータイやカメラの持ち込みは禁止と書かれた札があり、その先に僧院が見えます。
町から離れて、森の中で修業をするラーマンニャ・ニカーヤのお坊さんたちの修行地ではないかと思います。
この周辺は、キニガマ森林保護区(Kinigama Forest Reserve)と呼ばれているようです。
実は私、今回間違えてこの森林僧院がある方からエッラロックを登りました。
朝6時前に出発して、宿の朝食時間の10時までには戻る予定で、何も食べずに出発。
気付いたら、登山口最寄りのキタルエッラ駅を過ぎ、隣のヒールオヤ駅の手前まできてしまいました。
村の人たちに聞くと、キタルエッラ駅に戻らなくてもエッラロックへの道があると教えてもらったのが、キニガマ森林保護区を通って、森林僧院を通ってエッラロックに向かうこの道でした。
山道を登っていき、この道で大丈夫なのだろうか?キタルエッラ駅まで戻った方がいいのでは?と心配しながら進んでいたところに、森林僧院を見つけたのです。
ケータイやカメラ持ち込み禁止と書いてありますが、とりあえず、ご挨拶しなくては!と建物の中の人たちに声をかけたら、お坊さんのために食事を村からトゥクトゥクを運転して運んできた男性2名がいました。
「キャーワダ?(ご飯食べた?)」と聞かれて、朝ご飯を食べずに、不安になりながら1時間半歩いて疲れていたので、「キャーワネェー(食べてない!)」と答えたら、カレーを盛り付けてご馳走してくれました。
若い英語が堪能なお坊さんが出てきて、バナナとデーツをくださいました。
バナナ2本を食べ、デーツを3つ食べてから、「あ、写真!」と撮ったため、食べかけ写真です。。。
町から僧院までの道
私が道を間違えたのは、路線バスやスクールバスが走るキタルエッラロードを気持ちよく歩いて、キタルエッラ駅につながる細い道に入るところを見落として、通り過ぎたからです。
キタルエッラロードは、大人しいワンコによく出くわして、楽しい朝の散歩でした。
マイクロバスや路線バスのように大きなスクールバスに、学校に向かう子供たちが乗り込み、親が見送る様子も何度か見られました。
キタルエッラロード沿いには茶畑も広がっています。
キタルエッラロードを歩いてきたら、上のグーグルマップの地点で左に曲がり、キタルエッラ駅に向かう必要がありました。
ところが気持ちよく歩いて、仏教寺院も観たりして歩いていきました。
道が曲がるお店がある地点まで来て、通り過ぎていることに気づきました。
このお店の脇の細い道を行けば、エッラロックに行けるとお店の人が教えてくれました。
ブルーバタフライピーが咲いていました。
坂道を下ると、田んぼがありました。
小さな橋を渡ります。
線路に出ると、黒い橋が見えます。こちらはGoogleマップにも登録されています。
ヒールオヤ駅から鉄道に乗って学校に向かう子供たちが線路を歩いていく様子が見られました。
鉄道の通過時は、脇にみんなでよけます。
小さい女の子は、ニット帽をかぶって、紙で作ったお花を手に持っていました。キタルエッラロードでも、小さい男の子がニット帽をかぶり、紙で作ったお花を手で持ってバスに乗り込んでいました。
線路の反対側の道を行きます。
伸びをするワンコ。
お腹を見せて寝転ぶワンコ。
上のグーグルマップあたりまでは舗装された道が続きます。
Googleマップの道が途切れる前ぐらいから未舗装の道になります。
道の入口近くでは洗濯をしている女性がいました。
Googleマップで道が途切れているところが山道の入口です。
ヒールオヤ駅までトゥクトゥクで行くと、この山道の入口までこれます。
山道を登った先の森林僧院にも村の人がトゥクトゥクで来ていましたので、そこまではトゥクトゥクで登ってこれます。
森林僧院から第二ビューポイントまでは20分ほど、第一ビューポイントまでは30分ほどです。
つまり、エッラロックのビューポイントまで一番歩く距離を短くするには、ヒールオヤ駅経由でトゥクトゥクで行く方法となります。歩く道もなだらかです。
ただ、エッラからキタルエッラ駅までの線路を歩くと、滝が見えて良い景色が楽しめます。登山道の景色も、キタルエッラ駅側からの方が景色が変化に富んでいて、歩いていて楽しいです。
私の今回の登山所要時間は森林僧院でご馳走になった時間を含めて5時間でした。
「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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