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マレーシアでキャリアアドバイザーとして働く元インターン生にインタビュー!

2025年1月31日

今回は、Spice Upの元インターン生で、現在はマレーシアの人材紹介会社でキャリアアドバイザーとしてご活躍されているNさん(社会人5年目、女性)にインタビューしてきました!

Nさんは、とってもユニークなご経歴の持ち主! ↓↓

【Nさんのご経歴】
大学生時代
・セブ島留学
・スリランカのSpice Up Lankaで広告営業のインターンシップ
・マルタで語学留学をしながら、ホテルでインターンシップ
・スリランカのゴールフェイスホテルでインターンシップ
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新卒でデジタルマーケティング会社へ就職。3年間勤務。
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デジタルノマドとして海外を転々とする。
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現在、Reeracoen Malaysia(マレーシアにある人材紹介会社)でキャリアアドバイザーとして勤務。
国際協力NPO「コンフロントワールド」でプロボノとして活動。

一体どのような考えのもと、こうしたキャリアを切り拓いていったのでしょうか?時系列に沿って深掘りしていきます!
将来に悩む大学生の皆さんや、海外で働くことに憧れている方、必見です。

目次

スリランカ、Spice Upで人生初の営業に挑戦

――Nさんは大学2年生のとき、2週間ほどSpice Upのインターンシップに参加し、営業を担当しました。

ここでのインターンを選んだ理由を教えてください。

大学が観光学部だったので、海外に興味のある子は周囲にも一定数いたのですが、旅行や留学で海外に行く人はいてもインターンをしている人はなかなかいなかった。他の人がやっていないことに挑戦してみたいという思いから、海外インターンを探し始めました。それまでにセブ島留学や旅行で2、3カ国を訪れた経験があり、英語をもう少し上達させたいという気持ちもありました。タイガーモブ(海外インターン紹介会社)を通じていろいろな募集を見る中で、Spice Upに出会いました。スリランカという国は当時の私にとって全く未知の国で、どんな国なんだろう!というわくわく感があったことが決め手になりました。

海外にはもともと興味があったのですか?

18歳くらいまで一度も日本から出たことがなかったのですが、兄が海外留学やボランティアをしているのを見て、私も海外へ行ってみたいなと思うようになりました。
観光学部を選んだのも、海外に行ったり外国人と交流するチャンスがあるという点で観光業に興味をもったからです。

Spice Upのインターンで学んだことを教えてください。

「一見難しそうなことでも、やってみたら意外にできる」っていうことが一番の学びです。

私の仕事は、雑誌の広告を取るために、いろんな事業者を回って営業をかけることでした。渡航前は、英語も日常会話ならできるけれどビジネス英語はわからないし、営業もやったことがなかったので、できるかな?と少し不安だったのですが、やってみたら意外にできた。飛び込んで行ったら、意外に話を聞いてもらえるんです。今の自分の英語力で精一杯交渉して、既存顧客でしたが契約が取れたというのは、大きな成功体験になりました。

マルタとスリランカのホテルで働く中で気づいたこと

――大学3年生のとき、マルタ島で語学学校に通いながらホテルでのインターンを経験したNさん。なんとインターンの仕事は自分でホテルと交渉して獲得したのだそう。

マルタのホテルでインターンを始めた経緯を教えてください。

他の国でのインターンも探したのですが、参加費がかかるものが多く、働きに行くのになんでお金払わなきゃいけないんだって感覚があったので、自分で探そうと思うようになりました。マルタはリゾートアイランドで、ホテルもたくさんあるので、ここでレジュメ(英文履歴書)配りをしたらわりとうまくいくんじゃないかな、と思って。

Spice Upのインターンのときに、飛び込みで話を聞いてもらえた経験が自信になって、いろんなホテルにレジュメを配りに行くことができました。
運良く4つ星ホテルでのインターンを獲得でき、3か月ほどそこでレセプションの仕事をしました。

 

――その後、再びスリランカに渡り、Spice Up経由でコロンボのゴールフェイスホテルでのインターンの紹介を受け、4か月ほどレセプションや営業アシスタントなどの仕事をします。

マルタやスリランカでホテルの仕事を選んだのはどうしてですか?

海外では日本ほど研修制度が整っていないところが多いので、未経験の仕事に挑戦するのはなかなかハードルが高いなと。
接客はアルバイトで経験があり、好きな仕事だったし得意な方だったので、ホテルなら活躍できるんじゃないかと考えました。

ホテルでの仕事を通して学んだことを教えてください。

「私にとって大事なのは、どこで働くかではなく、何をやるかなんだ」ということです。

もともと私は、日本では就職したくないと思って、海外での就職を目指して海外インターンに参加していました。なぜかいうと、これは当時の私が見ていた世界が狭かったからなのですが、日本で働いている周りの大人たちが全然楽しそうに見えなくて、海外の方がみんな生き生きしているような気がしたからです。

しかし、ホテルでインターンをする中で、あるときモヤモヤが止まらなくなってしまったことがありました。お客様を迎え入れて、チェックインして、施設内の案内をして、という一つひとつの業務に対して、それを自分がやる意義が見出せなくなってしまったんです。
今もそうなのですが、「何のためにこの仕事をしているか」という意味付けが、自分の中で腹落ちしてるかどうかが私にとってはすごく重要なんですね。
このとき、パッションを持って仕事できるかどうかは、働く国や場所で決まるのではなく、仕事の内容によるのだなと気づいたんです。

そこでその後の就活時には、海外にこだわらず、まずは日本で私のキャリアを築いていこうと決めました。新卒は、どんな仕事も一から教えてもらえるチャンスですからね。
そうして就活を始めてみると、「日本でも楽しそうに働いてる人って意外といるな」ということにも気づくことができました。

日本での就活、就職

就活時には、どういった企業を見ていましたか?

物の販売よりはサービスの販売の方が興味があったので、IT、広告、人材、マーケティングといったところを広く見ていました。

 

――その後、内定を得た2社で悩んだ末、デジタルマーケティング系の企業を選んだNさん。

2社のうち、そちらの企業を選んだのはどうしてですか?

こちらの会社の方が、自分が活躍できるイメージが湧いたからです。

というのも、もう一方の会社は「野球のバッド10年間振ってました!」というような人がたくさんいる、体育会系で上下関係が厳しめの会社。これに対して、私が実際に入社した会社は、個性を活かした成長の実現を目指す会社でした。

私は1つのことをコツコツ頑張った経験はあまりなくて、興味のおもむくままにいろいろ挑戦してきたタイプなので、そういった気質や経験を活かして成長できる環境の方が、より活躍できるのではないかと考えました。

当時使っていた就活エージェントの方に、ファーストキャリアで活躍すること、数字を残すことがその後のキャリアアップにとってすごく大事だと聞いていたので、それができそうな会社かどうかという観点で比較していきました。

あとは純粋に、社員の方の雰囲気が良くて、この人たちと一緒に働きたい!と思ったことが最終的な決め手になりました。

その会社でのお仕事内容について教えてください。

マーケティングツールというものを企業向けに販売している会社で、コンサルティングをしていました。中小企業の営業部署やマーケティング部署と定期的にミーティングを組んで、それぞれのツールの運用の仕方などを提案するお仕事です。

見えてきた「やりたいこと」、退社して海外ノマドに

その会社を辞めた理由について教えてください。

自分が今後やりたいことが明確になったからというのが、1番の理由です。

もともと、「誰もが自分の好きなこと、やりたいことに挑戦できる社会になったらいいな」と漠然と思っていたんです。そうしたらもっと楽しく働ける人が増えるんじゃないかと思ったから。

当時の会社の上司が親身にキャリア相談に乗ってくれる方で、その方の協力のもと自分のやりたいことをブラッシュアップしていった結果、「海外で挑戦する人を応援する仕事をしたい」という目標が明確になりました。私の原体験として、これまでお話ししてきたように、海外に行ったことで成功体験ができたり、挑戦のハードルが下がったりと、人生にとってのプラスな要素がたくさんあったので、行こうかどうか迷っている人がいたら、背中を押したいなと。

ただ、今の会社で数字を出すまでは退職はしないと決めていたので、3年間きっちりコンサルティングをやらせていただき、良い成績を残すことができたタイミングで辞めました。

 

――その後 転職前の期間で、会社員ではできないことをやろうと、ノマドワーカーとして世界を渡り歩くことに。

どんな国を回ったのですか?

インドから入って、UAE、サウジ、ヨルダンに行って一時帰国、その後トルコ、ジョージア、オマーン、タンザニア、ケニアなどを回りました。宿は主にゲストハウス。現地でもいろいろな人との出会いがありました。

ノマド時代はどんなお仕事をされていたのですか?

前職で身に着けたスキルを活かした仕事が7、8割。残りは、業務委託で新卒向けのキャリアアドバイザーの仕事をしていました。その後人材系の職に就きたいと考えていたので、少しでも経験を積んでおこうと思ったんです。

マレーシアでキャリアアドバイザーとして働きながら、国際協力にも携わる

――約1年間のギャップイヤーを経て、現在はマレーシアに渡り人材紹介会社で働くNさん。同時に、プロボノとして国際協力の場でも活躍されています。

キャリアアドバイザーの仕事内容について教えてください。

海外にいくつか拠点を持つ日系の人材紹介会社のマレーシア支社で、マレーシアで働きたいと考えている求職者の方と面談して、ご希望や今後のキャリアにマッチする求人を紹介しています。

前職の時代に明確になった、海外に挑戦したい人を支援するというビジョンが実現できているので、とてもやりがいを感じています。

海外に拠点を移すことに対し、不安はありませんでしたか?

全然なかったです。(笑)
転職時に東南アジアの国はいくつか候補に上がっていたのですが、ノマド時代に行った国などと比較したら、どこも住みやすいだろうと思っていました。
実際、マレーシアはすごく暮らしやすくて、日本食も海外だと思えないくらい簡単に手に入ります。

国際協力の活動内容について教えてください。

NPO法人コンフロントワールドという団体に所属し、プロボノとしてオンラインで活動しています。ウガンダとタンザニアをメインで支援をしていて、私はタンザニアエリアの責任者として主に学校建設や保育施設の支援を行っています。

普段の活動内容としては、今後どのような支援を行うのか、資金の寄付をどうしたら増やせるかといったことを団体内で議論したり、助成金の申請書を書いたりといった作業があります。

なぜ国際協力に携わろうと思ったのですか?

私の人生の大きなテーマとして、「自分もわくわくしながら生きたいし、同じようにわくわくしながら生きられる人を増やしていきたい」という思いがあり、キャリアアドバイザーとしての「海外転職の支援」というのはその一つの手段でした。
でも、世界にはそもそも仕事を選ぶ上での選択肢が少ない、自由に選べる環境にない人がいるんですね。そういった方たちが自由にキャリアを描ける社会をつくるために何かできないかなと思ったことがきっかけでした。

悩める大学生にアドバイス

最後に、将来に悩んでいる大学生に向けてアドバイスがあればお願いします。

スティーブ・ジョブズの言葉を借りるんですが、将来をあらかじめ予測して、将来の点に繋がるように点をつくっていくことはできないけれど、後から振り返ったら今までの点の経験が線になる瞬間が来るはず。だから、今自分がやっていることが将来きっと役に立つと思って、精一杯取り組んでほしいです。

私自身、大学時代は将来のことでたくさん悩みましたが、今になって振り返ってみると、1つ1つの経験が線になって繋がっていったなという感覚がすごくあります。
スリランカでのインターンシップの経験がマルタでの職探しに活きて、マルタやスリランカでのホテルでの経験から日本での就職を決め、その会社で出会った上司の協力をもとに自分のやりたいことをブラッシュアップした結果、海外転職の支援という仕事に行きつき、これまでの海外経験を糧にして今マレーシアで働いている。

ただ、私が今やりたいことをやれているのは、そのときどきで行動を起こしてきたからだと思っています。
だから皆さんにおすすめしたいのが、「サクッと挑戦する」精神。難しそうに見えることでも、フットワーク軽く一歩を踏み出してみてください。

そして、行動する中で自分の心の動きに敏感になることも重要です。自分はどんなときに楽しいと感じるのか。どんなことにやりがいを感じるのか。私もホテルで働いていたときに自分のモヤモヤに気づけたことはすごく良い経験だったと思っています。

成功しても失敗しても、とりあえず挑戦することによって、その先に繋がる。やってみたからこそ気づけることがたくさんあるはずです。

編集後記

常に自分の気持ちと向き合い、行動に移すことで、オリジナルな人生を築き上げてきたNさんのお話、とても興味深く聞かせていただきました!

私も「サクッと挑戦する」精神で気になったことは何でも一度取り組んでみること、そして、自分が何をやりたいのか、自分にとってのやりがいは何か、その都度納得のいくまで考える姿勢を大切にしていきたいと思います。

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