空港近くの日本人宿「マンゴーハウスジャパニーズゲストハウス」
世界各地に日本人宿(主な宿泊者が日本人)がありますが、スリランカで日本人宿として知られているのはマンゴーハウスジャパニーズゲストハウスでしょう。
旅好き女子のためのプチぼうけん応援ガイド「aruco」のスリランカ版にも大々的に取り上げられています。
日本人宿と言っても安いバックパッカー向けホステルではありません。丁寧に手入れされた広い庭にコテージが立つネイチャーリゾート、ヴィラとも言える環境になっています。
日本語が堪能なカウンダさんの丁寧なサポートに満足するお客さんが多く、リピーター、滞在日数を延長する人も見られます。
Booking.comの口コミを見ると、どんな宿なのかイメージがつくでしょう。
本記事では、そんなマンゴーハウスジャパニーズゲストハウスについて紹介します。
空港からわずか20分に立地
マンゴーハウスジャパニーズゲストハウス(Mango House Japanese Guest House)は、バンダラーナーヤカ国際空港から北に13キロ、車で20〜25分ほどの距離にあります。
ニゴンボタウン(ニゴンボの中心地)からは5キロほど、ニゴンボビーチ(ニゴンボのリゾートエリア)からも5キロほどの距離にあります。
ニゴンボの内陸側は緑が綺麗な静かですが、そんなエリアに位置しています。
空港から近いことから、スリランカ旅行の初めに泊まる方や、スリランカ旅行の最後に泊まる方が多い宿です。
日本語が堪能なオーナーのカウンダさん
カウンダさんのホスピタリティー溢れる丁寧な対応は、宿泊されたお客さんから好評で、リピーターになっている方や、ボランタリーにマンゴーハウスを支援している人を私は何人か知っています。
何度も挨拶でお伺いはしていましたが、今回宿泊してみて、皆さんがカウンダさんを応援するのが分かったように思います。私は取材としてリニューアルした点が主に伺ったわけですが、カウンダさんの視点はかなりのお客様目線です。
カウンダさんはなぜマンゴーハウスを運営し、日本語が堪能で、自らゲストハウスの改修などができるのかは、カウンダさんのご経歴を知ると分かります。
ニゴンボの漁師の家庭に生まれたカウンダさんは、船舶製造会社で働いたのちに、ヤマハ発動機の技能実習生として来日。その後に、新宿のスリランカ料理店で働かれています。
結婚を機にスリランカに帰国し、マンゴーハウスの現在地に土地を購入し、自宅を建設するとともに、周辺の土地で建売住宅の設計・建設・販売を仕事として始められます。
新宿のスリランカ料理店のつながりで知り合った建築家の日本人夫婦が別荘を現在地に建設。日本から別荘への訪問客が増えたことから、周囲の土地を買い足してコテージを建設して開業したのが日本人専用のマンゴーハウスジャパニーズゲストハウスです。
1800坪の広い庭
マンゴーハウスの庭は1,800坪もあり、水撒きには2時間を要するとか。
そんな広い庭の中にコテージ(客室)が建っているため、ゆったりと過ごすことができます。
多様な植物
マンゴーハウスの庭には様々な植物があります。
まず、コホンバの木があります。スリランカのスーパーではコホンボの石鹸が販売されていますが、マンゴーハウスの客室にある石鹸もコホンバが使われているものです。
そして、アロエもあります。スリランカのスーパーではアロエのシャンプーも売られていますが、マンゴーハウスの客室のシャンプー&コンディショナーはオーガニックのアロエから作られたものです。
スリランカカレーでよく使われるカラピンチャ(カレーリーフ)もあります。
スリランカの国花である青睡蓮もあります。
特徴的な植物といえば、エントランスからダイニングに向かうあたりにあるミッドナイトレディです。
夜だけ香りを放つことからその名が付いたそうですが、とても良い香りがします。
宿泊される皆さんにその香りを楽しんでいただきたいということで、エントランス近くに置いているそうです。
ただ、雨が当たると花が落ちるので、雨の日は香りを楽しむことができないこともあるそうです。
私は夜のフライトで到着してチェックインした際にその香りを嗅がせていただきました。
湧水の水路
庭には湧水が流れる水路があります。
蛍が見られることも
私が泊まった2022年12月の夜には、下の写真の場所で蛍をたくさん見ることができました。
マンゴーハウスでは通年でホタルが見られたそうですが、経済危機による計画停電で周囲が真っ暗になるため、蛍の光がとても綺麗でした。
客室(コテージ)
客室は全部で6部屋(シングル2部屋、ツイン2部屋、トリプル1部屋、ファミリー1部屋)です。
全て高い斜め天井と2面以上の採光窓があり、明るく開放的です。
さらに、各部屋には3面に採光窓があるテラスルームがあり、客室から庭の景色が楽しめます。
No.2(シングルルーム)
シングルルームは1つのコテージを半分ずつ使った形になっています。
入口も別々で完全にセパレートされています。
ベットはシングルサイズですが、その分、十分な広さのある部屋になっています。
2面以上の窓があるため、とても開放的で気持ち良いです。
シングルルームにはウォークインクローゼット風なスペースがあるため、窓のカーテンを2か所閉めなくても、そのスペースで着替えることができます。
バスルームは上の写真の奥にあります。
上の写真から振り向いた位置にテラスルームがあります。
No.3(シングルルーム)
No.2と左右が対称になったシングルルームです。
No.6(ツインルーム)
No.6は蛍が飛ぶエリアに近いため、夜に部屋のライトを消すとテラスルームから蛍が見られます。
ベットは2台あるため、ツイン形式とダブル形式を好みに合わせて選ぶことができます。
No.7(ツインルーム)
No.7はNo.6の奥、No.8とつながったコテージになっています。
No.7とNo.8を繋ぐ扉を開けると、2部屋を連結して使うことができます。
No.7もNo.6と同様にベットはツイン形式とダブル形式が選べます。
No.8(トリプルルーム:ベット3台+ソファーベット1台)
ベットが3台置かれた大きなコテージです。
No.7と隣り合っていて、No.7とNo.8を繋ぐ扉を開けると2部屋を連結して使うことができます。
ベットは3つのパターンから選べます。(3台並べる、2台のみ並べる、3台を離す)
ベットルームは、3人同時にスーツケースを広げたまま置けるスペースが確保されています。
新しくソファベットが置かれ、4人で宿泊することもできるようになっています。
ソファーはフラットな形に変えられます。
No.10(ファミリールーム:ベット4台)
ファミリールームにはベットが4台あります。
テラスルームのソファーはL字型に配置されていますので、ファミリーでゆったり話して時間を過ごすことができます。
ダイニング
ダイニングの周囲は湧水の水路が流れ、全面が窓になった開放的な造りになっています。
建築家の奥様によるアートが配置されているのも素敵です。
ダイニングにはウォーターサーバーがあり、客室の水がなくなったら自由に補充することができます。
ガラス冷蔵庫には有料のコーラやスリランカ産マンゴージュース、ソーダなども置かれています。
朝食
朝食スタート時間は、8:00~9:30の間から選びます。金額は、1人¥700(4歳以下は無料)です。
朝食のメインであるパンは、ニゴンボで評判の高いベーカリーショップでその日の朝にカウンダさんが買ってきて、中身をアレンジして出してくれます。事前に買っておくのではなく、その日の朝に出来立てのパンが美味しいので、買いに行くそうです。
そのため、朝食は前日の22:00までに予約する必要があります。
パンは以下の7種類の中から2種類を選びます。
①フィッシュサラダ
②チキン&ベジタブル
③エッグ
④スパイシーフィッシュサラダ
⑤ビーフ
⑥フィッシュ&ベジタブル
⑦ベジタブル
パンに加えてフルーツ、ヨーグルト、食後にホットティー or ホットコーヒーが付きます。
宿泊客が日本人だけの頃はスリランカ式の朝ごはんをご用意されていましたが、欧米人のお客さんはスリランカのスパイスカレーが合わないことからパンに変更されたそうです。
昼食・夕食
ランチとディナーは提携しているレストランによる、ワラン(スリランカの昔ながらの容器)に入ったスリランカカレーが提供されます。
食事時間は12:00~21:00の間から選びます。
イエローライス(バスマティライス)に茄子カレー、バナナカレー、コロッケ、茹で卵、スリランカ風サラダ、マンゴーチャツネがベースとなり、メインはチキンカレー、ポークカレー、フィッシュカレー、エビカレー、ベジタブルカレーから選べます。辛さの調整も可能でマイルドからベリーホットまで選択できます。
スリランカカレーは1人1,000円です。
ワランは記念に持ち帰ることもできます。
その他にチキンビリヤニやシーフードなどもあります。
また、マンゴーハウスの近くにあるレストランで食事をしたり、ビザやスパゲティなどを注文することもできます。Uber Eatsなどのフードデリバリーサービスやご自身で購入してきた食べ物や飲み物を持ち込んで、敷地内のダイニングルームでご自由にお召し上がりいただくこともできます。
プール
コロナ禍の休業中に新しく作られたプールです。
マンゴーハウスの宿泊料金は手頃ですが、この値段で庭に加えてプールまであるのは贅沢だと思います。
無料サービス
レンタサイクル
小さな子供用サイズの自転車と、大人用の自転車を無料で借りられます。ニゴンボビーチやニゴンボタウンへ自転車で行くのはおすすめです。またビーチやタウンまで行く途中にニゴンボで人気のカフェや有名なお寺もあるので、自転車で周囲を巡るのも楽しいでしょう。
洗濯機
洗濯機を無料で使わせてくれます。洗剤もあります。
各客室では洗濯を干せるようになっています。東南アジアやインドなどの国を旅してからスリランカに来るような旅人な方には嬉しいサービスだと思います。
オプションサービス
空港送迎
空港からマンゴーハウス、マンゴーハウスから空港の送迎をしてもらえます。24時間対応ですので、深夜到着や早朝到着でも心配ありません。
3名までであればマンゴーハウスの車で対応が可能ですが、それ以上になると車の手配が必要なため、事前に連絡する必要があります。
レイトチェックアウト
空港に近いため、帰国前に利用する方も多いことから12時〜22時とかなり遅い時間までレイトチェックアウトに対応しています。部屋代の半額の支払いが必要ですが、部屋の確保が必要なため、レイトチェックアウトを希望する場合は事前にご連絡ください。
格安アーユルヴェーダ施設「ジャスミンヴィラ」
マンゴーハウスの近くには格安でアーユルヴェーダの施術が受けられる施設「ジャスミンヴィラ」があり、予約及び送迎をしてくれます。ガソリン価格の高騰で今後は送迎は有料にされるそうです。
75分の全身マッサージが5,000ルピー(1,750円)
全身マッサージ、シロダーラ、ハーバルスチームバス or サウナ、バーバルバスの3時間コースで1万ルピー(3,500円)と破格です。
価格表がマンゴーハウスの客室に置いてあります。
本格的なアーユルヴェーダ、治療や専門リゾート滞在としてのアーユルヴェーダではなく、現地式のマッサージ、エステ、スパを格安体験してみたいという方にはピッタリの施設です。
通常はドクターによるコンサルテーションはありませんが、事前にお願いすると40分間のコンサルテーションが5000ルピー(1,750円)で受けられます。
占星術
スリランカは星占いの伝統があり、毎年の年明けの時刻、大切な日や結婚相手、自分の運勢や自分に合った宝石などを占います。占星術の先生が来て、占ってもらうことができます。
ラグーンボートツアー
ニゴンボには巨大なラグーン(ニゴンボラグーン)がありますが、ボートでラグーンを巡るツアーを楽しめます。ニゴンボのビーチにいると、ボートに乗らないか?と誘われることがありますが、ぼったくられないか心配になります。マンゴーハウスでお願いすれば、安心してラグーンでのボートツアーを楽しむことができます。
車手配
スリランカ旅行の最初にマンゴーハウスに泊まり、それからの旅程を決める方もいます。
日本語ドライバー、英語ドライバーを要望に合わせてアレンジしてくれます。また、おすすめの観光地やホテルも紹介してくれます。行き先や滞在先を決めかねている方はカウンダさんに相談しながら決めても良いでしょう。
予約方法
マンゴーハウスさんの予約は、Booking.comからできます。
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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