紅茶畑の丘で味わう贅沢ステイ「ナイン・スカイズ」滞在レポート
スリランカ中央高地、デモダラの丘の上に佇む茶園バンガロー ナイン・スカイズ(NINE SKIES)。
到着した瞬間から、紅茶畑に囲まれた静寂と心地よい風に包まれ、日常を忘れる贅沢なひとときが始まります。
今回は1泊ながら、テラスで味わう香り高い紅茶、夕暮れに見下ろすデモダラループの鉄道、ラウンジでの暖炉の前のひとときなど、心に残る体験が詰まった滞在となりました。
この記事では、到着からチェックアウトまでの滞在の流れ、客室やラウンジでの過ごし方、そしてお食事の魅力まで、写真とともに詳しくご紹介します。
目次
ホテルの基本情報
▼ナイン・スカイズについて、まずはこちらからご覧ください
チェックインとウェルカムドリンク

今回は3食付きのフルボードで1泊しました。
夕食、翌朝食と、昼食は到着日もしくはチェックアウト日のどちらかを選べます。
14時のチェックイン時間に到着し、到着後すぐの昼食も可能とのことでお願いしました。
紅茶と特製クッキーでひと息

チェックイン手続きと昼食のメニュー選びを終えると、Tea or Coffee と聞いてくださり紅茶をチョイス。お庭に面し花壇やプールを臨むテラスのソファーでいただきます。
この紅茶がとーーーっても香りよくおいしい。
普段はどちらかというとコーヒー派で、滞在中コーヒーも一度頼みましたが、紅茶の美味しさが圧倒的でした。
しっかり深めの色ですが、ミルクなしが好みでした。温かいミルクももちろん用意してくれます。
紅茶はグリーンフィールド・バイオ社のものです。
コーヒーはDamn Fineのプレススタイルです。
紅茶の付け合わせにはクッキー。
同じくTeardrop Hotelsが運営するベントタにあるバワの楽園、ルヌガンガLunugangaでいただくバタークッキーとパウンドケーキは、甘さ控えめでシンプルながら丁寧に作られていておいしくて大大大好きなので、期待は自ずと高まります。
ルヌガンガのクッキーとは異なる見た目。
クッキーには紅茶の茶葉が少し入っており、フレッシュな茶葉が添えられています。
スタッフの方が、バタークッキーでターメリックなどスパイスも隠し味に入っています、と説明してくれました。
本当にバターたっぷり!幸せの味です。
甘さも程よく、ほろほろとしたくちどけで紅茶によく合います。
最初その見た目から想像した紅茶の風味は感じませんでしたが、紅茶畑に囲まれている雰囲気と相まってとってもおいしく大満足でした。


心地よいテラス

お庭に面したテラス席
基本は3食こちらでいただきます。
心地よい風とともに、鳥のさえずりや鉄道の通るリズミカルな音、日が暮れてからは虫の声が流れてきます。
刻々と変わる空の色と相まって飽きることはありません。
蚊よけの小さな装置もよく見るといたるところに設置されていて、安心です。
時期やタイミング等にもよるとは思いますが、滞在中一度も蚊に刺されることはありませんでした。
お食事については、後半まとめてご紹介します。
お部屋編

3タイプ、計5室ある客室のうち、今回滞在したのはデモダラルーム (Demodara Room)。
その中でもお庭やプール、デモダラループを見渡せる2面にひらけた眺望の1室でした。
キングサイズのベッド、アームチェア、テーブル、ワードローブ、AC、バスタブ付き。
バスルームも広々ゆったりで、快適です。



宿泊した以外のお部屋も見せていただきました。こちらは同じデモダラルームの別のお部屋。壁のアーチが印象的なかわいらしいお部屋。


エントランスや共用部分も素敵です。


ホテル周辺を散策
散策ルートとアプリ
ホテル周辺は紅茶畑が広がり、散策するのにぴったり。
所要時間別のさまざまな散策ルートが掲載されたアプリがあり、自分のスマホにダウンロードしてもよし、ホテルのスマホを借りて散策することもできます。
今回はすでに夕方だったことから、ホテルからデモダラ駅までの20分ほどの短いルートを選びました。
看板犬カルと歩く紅茶畑

この地でTeardrop Hotels が運営を始めるよりも前からいるワンちゃん、カル(シンハラ語で「黒」という意味)推定10歳以上。
ホテルのスタッフさんたちにとっても大事にされています。


カルは紅茶畑の間を縫うくねくね道をかなり長い距離先導してくれ、一緒にお散歩。
少し進んでは後ろを振り返り、ついてきているか確認してくれます。
よくしつけられていて、穏やかでかわいい!!
夕暮れの鉄道と風景


この日はあいにく夕方雲が多く時おり雨も降り、夕陽は拝めませんでしたが、日没時ほんのりピンクに色づく空はとてもきれいでした。
晴れていれば、夕陽はお庭のプールに背を向けた方角に沈みます。


夕方から暗くなってからも、デモダラループには何本もの鉄道を見ることができました。
山間で音が響くので、鉄道が近づいてくるとホテルのどこにいても音でわかります。
あ、来る来る!とプールサイドに行けば素敵な花壇の合間にカーブを描く車両が現れます。


ちなみに、鉄道はたいてい遅延しており、時刻表通りには来ません!(笑)
調べておおよその時間を把握することもできますが、ホテルにいれば何より音が知らせてくれます。
鉄道はひっきりなしに来るわけでもなく、またスピードもゆったりなため、うるさいと感じることはなく心地良いリズムです。
山の上にあるループ線を見下ろすビュースポットを訪れるのもいいのですが、遅延していつくるかわからない鉄道を待つストレスを感じずに楽しめるのはナインスカイズならではの楽しみ方ですね。
ラウンジでの贅沢なひととき
オリジナルカクテル

ラウンジの素敵な棚にはお酒のボトルが並んでいます。
ソファーに腰掛けていると、コーヒー・紅茶やアルコールメニューを見せてくださり、カクテルを2種類お願いしました。(別料金です)

ココナツから作られたスリランカのお酒アラックと、ライム、ジンジャービアーのカクテル
Pimm’s(右)
柑橘系フルーツやハーブを使ったリキュールPimm’s、ミント、キュウリ、イチゴ、オレンジ、レモネードのカクテル
静かで落ち着いた時間

カクテルを待つ間にスタッフの方が暖炉に火をつけるか聞いてくださり、それほど寒くないので一度は遠慮したのですが、せっかくなので、とお願いすると、それがとっても雰囲気よく素敵でした。
暖炉の火を眺めながら、ジャズと薪のぱちぱちという音が合わさったBGMがこの上なく贅沢で、カクテルとともに夕食前の最高のひととき。
お部屋でゆっくり過ごすのももちろん素敵ですが、このラウンジの暖炉の前でくつろぐのもおすすめです。
私たちが滞在した日はたまたま他にゲストがいませんでしたが、ラウンジの家具はいい具合の距離感・向きで配置されており、他にゲストがいてもゆったり過ごせそうです。
食事編
Teardrop Hotels ではいつも何を選んでもおいしくて感動します!
スリランカでは客室数の多いホテルではメインレストランはビュッフェスタイルが主ですが、Teardrop Hotelsでは都度選んだものを作ってくれます。
アレルギーや好みなどのリクエスト、食事の時間も事前に確認してくれるので安心です。
スリランカでは塩分・糖分ともにたっぷりなことが多いですが、こちらは控えめで上品。
メニューはまとめて最後に載せています。
ランチ(前菜・メイン・デザート)
前菜


【Crab Cake with Fennel & Orange Salad(写真左)】
上に3つ乗っているのがCrab Cake。レモングラスの効いたソースでいただきます。
おそらく一番想像しやすいのは、カニたっぷりの高級な練り物。
表現は少々安っぽくなってしまいましたが、とてもおいしい!
【Hoisin Tofu Garden Salad(写真右)】
サイコロ状のトマト、キュウリ、3色のパプリカ、パクチー、Tofuが、マンゴーを用いたさわやかなドレッシングでマリネされています。ボリュームたっぷり。
器はスリランカの島の形(teardrop/涙型でもあります)をモチーフにしたもの。
その他に共通でパンも付きます。
メイン


【Pumpkin Gnocchi(写真左)】
バジルソースのニョッキにかぼちゃが添えられています。量も程よいのがうれしい。
【Lebanese Beef Rice(写真右)】
レバニーズ・ビーフ・ライス:レバノンをはじめとする中東地域でよく食べられる牛ひき肉とお米の料理。
辛さはなく、スパイスの効いたビーフシチューという感じで、cumin curd(クミン入りヨーグルトソース)が添えられています。
ライスメニューということもあってか、同じ1人前のニョッキと比べるとボリュームはかなりしっかりありました。
デザート


メインが終わったタイミングでデザートメニューを持ってきてくれます。
【Homemade Ice Creams – Pineapple Sorbet(写真左)】
スリランカではアイスクリームの種類は豊富なものの、シャーベットやソルベの選択肢はあまり多くないため、珍しく思い頼んでみました。
ジューシーでパイナップルをしっかり感じながらも甘さはかなり控えめで、さっぱりといただけるとってもおいしいソルベでした!!
【Upside Down Pineapple Cake(写真右)】
想像していたよりもいい意味でボリューム控えめ。
かわいらしいカップケーキサイズ。バターのいい香りでおいしかったです。
ディナー(前菜・メイン・デザート)
前菜

【Chicken & Banana Blossom Salad】
チキン&バナナの花のサラダ。甘酸っぱいドレッシングで東南アジアな雰囲気。
レーズンやナッツもトッピングされていました。ココナツのスライスが添えられています。
チキンとバナナの花がマッチするよう切り方が揃えられ、丁寧にマリネされていて、とってもおいしかったです!
【Woodland Mashroom Soup】
マッシュルームの風味が濃厚でおいしいクリーミーなスープ。
写真を撮り忘れました。。
メイン


【Baked Asian Sea Bass(写真左)】
スリランカでポピュラーな白身魚バラムンディBarramundi、ロースト野菜(ジャガイモ、サツマイモ、ニンジン、インゲン)葉物野菜も。
魚の下にはココナツミルクライス。ソースにもココナツミルクたっぷり、甘辛さとコクがあいまってあっさりした白身魚を彩ります。
【Lagoon Prawn Spaghetti(写真右)】
エビが驚くほどプリっぷり!!!細めのスパゲッティにソースを絡めていただきます。
カレーリーフの香りもよく、食欲をそそります。
山エリアにきたにもかかわらず、海鮮をメインに注文したことに後から気が付きましたが(笑)どれも新鮮で本当においしかったです。
デザート

【 Homemade Ice Creams – Vanilla, Honey Cinnamon 】
こちらのアイス2種類はどちらもしっかり甘めでした。
バニラはスタンダードなものより香りを感じました。
ハニーシナモンはまさにその名の通り!
他のデザートメニューにあるケーキなどにはバニラアイスもしくはココナツアイスが添えられているものもあります。
ランチの時間がおそかったので、ディナー前は食べきれるか不安でしたが、量は多すぎず、なによりとってもおいしいので結局ペロッと平らげてしまいました!
朝食(共通メニューと選べる料理)
共通


・パンのバスケット、3種の自家製ジャム(ママレード、パイナップル、ミックスフルーツ)とマーマイト、バター
・フルーツプレート
・ミックスフルーツジュース
・コーヒーor紅茶
チョイス


【Huevos Rancheros(写真左)】
トルティーヤと、チョリソー、目玉焼き、メキシカンの豆、ラタトゥイユのプレート。
タンパク質たっぷり!しっかりボリューム満点!の健康的な朝ごはん。
豆好きにはたまらない一皿です!
【Sourdough Pancakes(写真右)】
しっとりとしたパンケーキでおいしい!
ボリュームも程よく、おいしく食べきれる量なのがうれしい。(スリランカスタンダード的には倍くらいの量を想像していました)パンケーキ自体の甘さはかなり控えめでした。
バター、ヌワラエリヤ産イチゴのコンポート、ホイップクリーム、キトゥルシロップをお好みで。
メニュー一覧







滞在を終えて
日常を忘れる贅沢な時間

静かな自然に包まれ、美味しい紅茶と料理を味わい、鉄道の音に耳を澄ませながら過ごす時間は、まさに日常を忘れる贅沢そのものでした。
客室数が限られているからこそ、スタッフのあたたかいもてなしがより近く感じられます。
1泊だけでは物足りないほど魅力が詰まったナイン・スカイズ。
訪れるならぜひ連泊して、散策とホテル滞在の両方をゆったり楽しんでほしいと思います。
ホテル概要
- Nine Skies, Demodara Estate, Demodara, Sri Lanka
- TEL +94 77 363 8381 / +94 77 725 2271
- Mail enquiries@teardrop-hotels.com
- URL https://www.teardrop-hotels.com/nine-skies/
- アクセス
🚞エッラ駅から車で15分、 デモダラ駅から車で5分、徒歩20分
🚙コロンボから車で約5時間、ヌワラエリヤからは約2時間、キャンディまたはゴールから約3時間45分
▼Teardrop Hotelsのルヌガンガ、バワスイート宿泊記はこちら
2023年10月よりコロンボ在住
ジェフリー・バワをきっかけにスリランカを旅して、気が付けば住むことに
紅茶もコーヒーもお酒も辛いものも甘いものも好きです
スリランカでいちばん好きなお菓子はルヌガンガのバタークッキー
雑誌の撮影・デザイン・編集など, 一級建築士
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