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本国スリランカと異なる日本独自ブランド&業態の「ムレスナティーハウス」〜代々木上原店を訪問〜

2021年8月07日

ムレスナはスリランカにおける代表的な紅茶ブランドの一つですが、海外マーケットにおいて重要な位置を占めているのが日本です。

スリランカの各紅茶ブランドの日本での代理店を行っている会社はいくつかありますが、ムレスナティージャパンは数百の多数の日本独自の紅茶ブレンドを開発し続け、スリランカでは見られない店舗業態「ムレスナティーハウス」も開発。

ムレスナティージャパンを創業し、卸先・提携先の店舗を着実に広げ、著書も5冊出しているデイヴィット・Kこと、川村さんの存在が大きいようです。

2017年3月、私がムレスナのスリランカ本社を訪れてアンセルムさんにお会いした際に、デイヴィットさんの本を渡されました。

「雑誌を発行しているなら、デイヴィットの本を読むといい。本は貸すから返しにきた時にまた会おう!」と。

帰国後、当時の東京唯一のムレスナティーハウスである、国立のKunitachi Tea Houseを訪問しました。
ムレスナティーハウスは西宮、京都、大阪など関西が中心で東京には店舗が国立にしかありませんでした。

その直後の2017年4月1日に東京23区内初の店舗となる神楽坂店が開業し、ムレスナティージャパンのティーハウスの顔であるティーフリーを体験。

そして、2021年5月、代々木上原店がオープンし、イチオシメニューであるパンケーキを頂き、吉祥寺店が2021年8月8日(日)にオープンすることを教えていただきました。

ムレスナティージャパンが総輸入元・総本店となっていて、フランチャイズではなく総輸入元から卸す形で、経営母体が異なる各社が店舗を経営し、それぞれが独自の店舗ブランドを掲げているようです。

本記事では、ムレスナティージャパン、ムレスナを扱うティーハウスのブランド、直近に訪れた代々木上原店について紹介していきます。

ムレスナティーハウスとは?

総輸入元である株式会社ムレスナティージャパンが運営する日本独自のムレスナティーの紅茶及びフードメニューを提供するティーハウス。

スリランカのムレスナは茶葉の販売がメインです。
スリランカのスーパーの紅茶コーナーで主要ブランドの一つとして棚に並んでいます。
また、直営のティーショップをコロンボを中心に展開しています。

ショップにイートインスペースを併設したティーセンターやムレスナティーキャッスルなどは中央高地に4店舗あり、手頃な値段で紅茶が楽しめます。

スリランカでは5つ星ホテルのカフェは、おしゃれカフェや外資系カフェよりも安かったりしますが、ムレスナのお店はさらに手頃で、紅茶ブランド直営店で、美味しい紅茶が飲める穴場スポットです。

本国スリランカのムレスナについては、以下の記事を参照ください。

日本で出店が続くスリランカの紅茶ブランド「Mlesna(ムレスナ)」とは?

そんな本国スリランカとは異なり、日本のムレスナは高級路線のティーハウスの展開と、百貨店や紀伊國屋などの高級スーパー、インターネットなどで紅茶を販売しています。

他のスリランカの紅茶ブランドは、本国の製品がそのまま日本で販売されていますが、ムレスナについては本国とは異なるムレスナティージャパンが日本マーケット向けに独自に開発した製品が販売されています。

ムレスナの茶葉を輸入してはいますが、日本独自の業態を開発したオリジナルの別ブランドと言えるでしょう。

ティーハウスでは店内で紅茶やフードが楽しめます。
また、紅茶の販売もしています。

300〜400種のオリジナルフレーバー

スリランカ本国のムレスナもフレーバーが多く100種類ほどあるそうですが、ムレスナジャパンをそれを遥かに超える300〜400種類以上。
そして、新しいフレーバーが続々と発売されています。

各フレーバーティーはメッセージのような名前がつけられています。

私が香りを確認して気に入って買ったのが

「いつもありがとうの紅茶 感謝の心・・・」

という花桃のフレーバーティー。

これまで何度かメッセージで選んでプレゼント用に購入したことがあります。
自分用にも買ったことがありますが、改めて自宅でも飲んでみよう!と香りを確認させていただいて、買いました。

タイトルだけでなく、箱を水平にくるくる回していくと3面にそれぞれデイヴィット・Kさんのポエムが書かれています。

左側面

裏面

右側面

300〜400種類のフレーバーを作り、タイトルを考えるのも大変だと思いますが、さらに3面にポエムを書いているので、ポエム数は1,200!

「ありがとう」が含まれるタイトルの紅茶のセットや、応援メッセージのセットなども店内で販売されています。

フレーバーの分類ではなく、タイトルでも分類できてしまうというのは、独自の商品名をつけているからこそのセットですよね。
とてもユニークです。

箱の中のパッケージは、オリジナルデザインのジッパー付きの袋になっていて、この中にティーバッグが入っています。

箱を開けたときに、この袋が見えるのは嬉しい。
細かいところにも、こだわりがあるのを感じます。

棚の下の方には、フレーバーティーではなくブラックティーも販売されています。
スリランカのムレスナの商品にもあるルーラコンデラの紅茶もあります。

インドのダージリンや中国のキーマンなど、セイロンティー以外も販売されています。

売れ筋のベスト1〜10も紹介されています。
ベスト1は是非、お店に直接行かれて確認してみてください。

ティーフリー(紅茶飲み放題)

ムレスナティーハウスでは紅茶の飲み放題であるティーフリーが基本です。

店内で注文できる一番安いメニューがティーフローの1,100円です。

それ以外のドリンクメニュー、フードメニューには全てティーフリーがついた値段です。

■ドリンクメニュー
ティーフリー 1,100円
アイスティー(ティーフリー付き)1,540円
ティーソーダ(ティーフリー付き)1,870円
コンチネンタルロイヤルミルクティー(ティーフリー付き)1,760円
アイスコンチネンタルロイヤルミルクティー(ティーフリー付き)1,760円

■フードメニュー
究極のホットケーキ(ティーフリー付き)2,750円
スコーン(ティーフリー付き)2,090円
大人のマロンドルチェ(ティーフリー付き)2,750円

こだわりのドリンクメニューやフードメニューが気になるので、ティーフリー付きでない単品で頼めると嬉しいですが、色んなフレーバーの紅茶を楽しんでもらいたい!ということなのでしょう。

注文を終えると、数ある紅茶の中から飲み終わると、どんどん違うフレーバーの紅茶を淹れて出してくれます。

飲んでみたいフレーバーがあれば、リクエストすると淹れてくださいます。

上の写真は着席時に出していただいたもの、コップに入っているのはアイスティーです。

左のティーカップにどんどんと紅茶が注がれていきます。

1杯目の紅茶「トロピカルフルーツ」です。

どの紅茶が好みか自分で分かるように、一覧表をくださいます。

チェックボックスがあるので、早速、トロピカルフルーツにチェック!

カテゴリーが「フルーツ」「フラワー」「アールグレイ」「キャラメル」「ブラックティー」と5つあります。

カテゴリーを変えて楽しむのもいいですし、気に入ったカテゴリーがあったら、そこを集中してお試ししていくのいいでしょう。

カウンターには上の写真にある、大きな袋がずらっと並んでいて、店員さんがそこからフレーバーを選んで紅茶を淹れてくれます。

リクエストをしてみたら、「こちらのフレーバーです!」とその大袋を渡してくれました。

私は3〜4杯目から違いが分かりづらくなってきて、フレーバーを吹き付けている香料なのか、化学的な感じがしてしまって、気分を変えてブラックティーを飲みました。

せっかくなので、お店の人とお話しよう!と思い、カウンター席に座ったため、鼻が麻痺してしまったのかもしれません。

購入して家で淹れて飲んだ紅茶は香りがしっかりして美味しく飲めました。

種子島の洗双糖

精製度が高い白糖とは異なり、精製度が低いため、さとうきびのミネラルが残っているそうです。

洗双糖を入れると、フレーバーティーの香りが引き立つそうです。

洗双糖を入れて、味の変化を楽しむのもいいですね。

究極のホットケーキ

北海道の小麦粉、種子島の洗双糖などの厳選素材のパンケーキを銅板で焼き上げたのが究極のパンケーキ。

カウンターの横に厚さ3.0mmの銅板があり、そこで焼いてる様子が見られます。

シロップは紅茶を使ったムレスナティージャパンオリジナルのティーソース。

「シチリア産の塩を入れると、アクセントになってまた美味しいですよ!」と店員さんに教えていただきました。

代々木上原店について

代々木上原店は、株式会社シーオーメディカルが運営する1店舗目としてオープン。

シーオーメディカルはアパレル、化粧品、健康食品の企画・製造・販売をする会社。

現在、代々木上原店を運営しているのは、シーオーメディカルの社員さんが2名とアルバイトさんたちのようです。

女性社員さんが西宮の総本店で修行したそうです。
この日、接客いただいたのは男性社員さんでした。

アパレル会社に入ったと思ったら、紅茶専門店の運営にアサインされたのは、大変だったかもしれません。

2021年8月8日に吉祥寺にオープンするお店は、シーオーメディカル運営となる2店舗目だそうです。
ということは、2021年5月にオープンした代々木上原店は順調なのでしょう。

都内のムレスナティーハウスは4軒

Kunitachi Tea House

東京都内の第一号店は、
2009年、東京・国立に開店したKunitachi Tea Houseです。

運営は株式会社MOTHERSのグループ会社である株式会社meets。

MOTHERSは、立川・国立エリアで飲食店を始め、原宿や二子玉川など都内に18店舗を経営しています。
そのうちの一つが、Kunitachi Tea House。
それ以外の17店舗でも、ムレスナティーを出しています。

フードメニューでガレットを提供していて、少々メニューが異なるようです。

The tee TOKYO supported by MLESNA TEA

都内23区内の一号店は、
2017年に神楽坂にオープンしたThe tee TOKYO supported by MLESNA TEA。

経営はモンプレジア株式会社が行っています。

モンプレジアのオーナーは下村さん、開業年にスパイスアップ・スリランカを持ってご挨拶にいきました。

徳島でムレスナのティーハウスを運営している「ECHELON TEA HOUSE」でムレスナに出会い、西宮の総本店のディヴィット・Kさんに会い、すぐには開業の許可が出なかったそうですが、紅茶について学び、神楽坂店をオープンされたそうです。

「The tee」の名は大阪でムレスナティーハウスを経営するU.C.T.corporationのブランド名です。

ECHELON TEA HOUSE 徳島店のオーナーさんは、滋賀のECHELON TEA HOUSE 本店で修行して開業したそうですが、「ECHELON TEA HOUSE」と「The tee」の経営母体が、増村匡人さんがオーナーのU.C.T.corporationです。

関西にムレスナが多いのは、西宮のデイヴィット・Kさん、そして滋賀の増村匡人さんの存在が大きいようです。

こちらのお店にも、独自のフードメニューがありました。

ムレスナティー代々木上原店、ムレスナティー吉祥寺店

前述の通り、シーオーメディカルが経営する店舗です。

シーオーメディカルの社長さんが、ディヴィット・Kさんと意気投合して、ムレスナティーハウスを始めることにしたと社員さんからお伺いしました。

関西に多いムレスナのお店

総輸入元であるムレスナティージャパンが西宮を拠点とし、
正規代理店であるU.C.T.corporationが滋賀を拠点としているため、
ムレスナの紅茶を提供・販売するお店は、関西に多くあります。

経営主体が異なるため、複数のブランド名があるようです。
基本のメニューは共通していますが、値段が店舗によって異なります。
ネットで調べられた限りで、以下にまとめました。

ムレスナティージャパンのお店

1998年、西宮に開店したディヴィット・Kさんが総本店。
日本におけるムレスナの紅茶は卸・リテールは、全てムレスナィージャパンの商品が扱われています。

1999年に開店した系列店と記載されています。
ムレスナティージャパンのコーポレートサイトには、京都店へのリンクが貼られています。
他のお店よりも関係が深いのでしょう。

ちなみに、デイヴィット・Kさんは純日本人で川村さんというそうです。
スリランカ人に通じるように英語名でデイヴィットと名乗っているようです。
私もスリランカ人に通じるようにジャックと名乗り、私の苗字は神谷ですので、そうすると私はジャック・K!

私は現状、日本人向けには神谷で名乗っていますので日本人からはジャックとは呼ばれていませんが、スリランカ人や日本以外の外国人にはでジャックと呼ばれていて、フルネームを記載するときは、Jack M. Kamiyaと書いていますが、Jack K.に変えようかなと思ったり 笑

阪急百貨店うめだ本店

こちらの店舗は阪急百貨店が運営しているのでしょう。
紅茶のボックスの中に入れられている資料には、西宮本店・京都店の次に記載されています。

ムレスナティージャパンの正規代理店U.C.T.corporationのお店

ディヴィット・Kさんに次いで、日本でムレスナの紅茶を普及させているのが、正規代理店の会社を経営している増村 匡人さんのようです。
増村さんはムレスナティーの伝道師とも言われているようです。

以下の3つが直営店と記載されています。

大阪・梅田のThe tee
大阪・茶屋町のThe tee CHAYAMACHI
神戸のMLESNA TEA THE M-INT

「The tee」はティーハウスで、「THE M-INT」はショップのようです。

2019年 神戸にムレスナ ティー ザ ミント(ショップ)を開店。
2019年10月 大阪にThe Tee CHAYAMACHIを開店。

U.C.T.corporationの関連会社で、同じく増村さんが経営するのが株式会社スプーンテーブル。

現在はスプーンブランドですが、かつては、「ECHELON TEA HOUSE」というブランド名で、ムレスナのティーハウスを経営されていたようです。

SPOON CAFE&RESTAURANT 野洲本店
SPOON DINING 守山店
SPOON GARDEN RESTAURANT ガーデン店
SPOON Veggical Farm 彦根店
SPOON TEA&RESTAURANT 名古屋店
The Cream Teas spoon farm house 大阪店
TEA&RESTAURANT SPOON 甲府昭和店
SPOON Kusatsu 草津店

ブログなどを見るに、現在も店舗ではムレスナの紅茶を提供しているようです。

また、増村さんは滋賀にSDGs発進拠点のFuture Labも運営されているようです。

ECHELON TEA HOUSEのお店

増村さんが経営されていたECHELON TEA HOUSEのブランドを現在も継続されているのが草津店、徳島店、高槻店のようです。

2012年、徳島・吉野本町にECHELON TEA HOUSE 徳島が開店。
滋賀・草津と、大阪・高槻の店舗は開業年は確認できていません。

anon tea houseのお店

2012年、岐阜・泉町にanon tea houseが開店
2021年4月、名古屋にanon tea house 大名古屋ビルヂングが開店

The haus This teeのお店

2017年3月、大阪・阿倍野にThe haus This tee 阿倍野 が開店

Salon de galerie CHOUCHOUのお店

ワインスタンドを大阪で3軒経営しているCHOUCHOUによるムレスナの紅茶とアンティークのお店。

紅茶のお店lindenリンデン

2010年、開業時はムレスナティーを扱うお店として広島にオープン。

現在は、オーナーの沖野隆さんがご自身で仕入れて、自らブレンドしたオリジナルのフレーバーティーを提供、販売されています。

The tee 名古屋 supported by Mlesnatea

現在は閉店してしまったようです。

卸売の会社

Cino Planningは、店舗経営はせず、ムレスナティージャパンの卸売りをしている会社のようです。

ムレスナティージャパンの本

ムレスナティージャパン代表のデイヴィット・Kさんは、本をいくつか出しています。

2012年に発行の『ART of TEA』
2015年に発行の『ムレスナティー 阪神間の小さな紅茶屋さんが起こした大きな奇跡
2018年に発行の『LIFE is TEA
2020年に発行の『Tea is Wonderful 』

まとめ

本国スリランカとは異なる独自のブランドを作り上げたムレスナティージャパン。

関西に行く機会を作って、デイヴィット・Kさんや増村さん、その他のお店のオーナーさんにもお会いできたらと思っています。

参照)

MLESTA TEA HOUSE公式サイト
MLESTA TEA HOUSE KYOTO公式サイト
ムレスナティー正規代理店 株式会社U.C.T.corporationコーポレートサイト
SPOON コーポレートサイト
ECHELON TEA HOUSE KUSATSU
Echelon Tea House 高槻
徳島の紅茶専門店“ECHELON TEA HOUSE” ブログ
HANKYU MUSE:MAKE YOUR DAY|04 紅茶を楽しむおいしい日々 at MLESNA TEA HOUSE
Salon de galerie CHOUCHOU
クニタチティーハウス公式サイト
株式会社MOTHERS公式サイト
Les entremets kunitachi(レ・アントルメ国立) & クニタチティーハウス
The tee TOKYO supported by MLESNA TEA 公式サイト
MLESTA TEA HOUSE:究極のホットケーキ
The tee TOKYO supported by MLESNA TEA:メニュー
株式会社シーオーメディカル コーポレートサイト
MLESNA TEA代々木上原が2021年5月8日オープン
なぜ紅茶の箱に「ジョジョっぽいポエム」を書くの? ムレスナティージャパンの社長に聞いてきた
Cino planning Inc コーポレートサイト
Meets ONLINE STORE
沖縄タイムス:次のお取り寄せはスリランカの「記憶に残る紅茶」オンラインストアでの販売スタート
ECHELON TEA HOUSE(徳島市吉野本町)~カフェよりテ~
名古屋情報通:究極のホットケーキと紅茶飲み放題が大人気!『アンノンティーハウス』の名古屋初店舗が名駅・大名古屋ビルヂングにオープン。
TEA MAGAZINE:ムレスナティーとは?おすすめのフレーバーティーやティーフリーについて
食べログ:The tee 名古屋 supported by Mlesnatea
食べログ:エシュロンティーハウス甲府 
ジボダン コーポレートサイト