シンハラ語3-34 スリランカとインドの州名を覚える
シンハラ語を学ぶと、スリランカとインドの州の名前を覚えやすくなります。
ということで、本記事では、シンハラ語をヒントにスリランカとインドの州について学びます。
ウトゥラ=北
スリランカの北にある州名
シンハラ語で北を表す言葉の以下の通りです。
名詞「北」=「ウトゥラ」
形容詞「北の」=「ウトゥル」、「ウッタラ」
スリランカの北部州は、シンハラ語で「ウトゥル・パラータ」と言います。
パラータは「州」という意味です。
つまり、ウトゥル・パラータは「北の州→北部州」という意味です。
アヌラーダプラやポロンナルワなどスリランカ古代文明が栄えた場所は、「ウトゥル・マァディ・パラータ」です。
ウトゥルは「北の」、マァディは「中央の」、パラータは「州」なので、
ウトゥル・マァディ・パラータ=「北の中央の州→北中部州」となります。
インドの北にある州名
インドには、「なんちゃらプラデーシュ」という名の州がいくつかありますが、プラデーシュは「州」を意味します。
シンハラ語でも、州を意味する「プラデーシャヤ」という言葉があります。
インドで最大の人口を持つ「ウッタル・プラデーシュ州」は、北の州という意味になります。
ウッタル・プラデーシュ州から分離したネパールとチベットに接しているのが「ウッタラーカンド州」です。
カンドはネパール語で「地区」を意味する言葉のようです。
シンハラ語の山を意味する「カンダ」に似ていて、ヒマラヤ山脈がある地区ですので、もしかしたら語源は同じかもしれません。
ヒマ=雪
ウッタラーカンド州の北隣は「ヒマーチャル・プラデーシュ州」です。
ヒマーチャルはヒマヤラという意味だと思いますが、ヒマはシンハラ語で雪という意味です。
ヒマ=雪
ヒマカンダ=雪山
ヒマギリヤ=ヒマラヤ山脈
ヒマラヤの語源は、サンスクリット語のヒマ(雪)+アーラヤ(住む)だとウィキペディアには書いてあります。
参考)
ウィキペディア:ヒマラヤ山脈
マディャマ=中央
スリランカの中央にある州名
キャンディやマータレー、ヌワラエリヤがある中部州をシンハラ語では「マディャマ・パラータ」と言います。
マディャマは「中央、真ん中」という意味です。
北中部州(ウトゥル・マァディ・パラータ)でも、マァディと似た単語が出てきました。
インドの中央にある州名
ウッタル・プラーデシュ州(北州)の南にあるのが、マディヤ・プラーデシュ州(中央州)です。
少し発音は違いますが、マディヤ、マディャマ、マァディは同じ語源なのでしょう。

ダクナ=南
スリランカの南にある州
ゴールやマータラ、ハンバントタがある南部州をシンハラ語で「ダクヌ・パラータ」と言います。
シンハラ語で南(右)を表す言葉の以下の通りです。
名詞「南、右」=「ダクナ」
形容詞「南の、右の」=「ダクヌ」
インドの南の高原
マディヤ・プラーデシュ州(中央州)の南から広がる高原をデカン高原と言いますが、その語源はサンスクリット語の南を意味する「ダクシナー」だと言われています。
ワヤンバ=北西
クルネーガラ、プッタラム、カルピティヤ、チラウなどがある北西部州をシンハラ語で「ワヤンバ・パラータ」と言います。
ワヤンバは「北西」という意味です。
ワヤンバに似ているのが「左」を意味する「ワマ」です。
シンハラ語では、右と南が「ダクナ」ですが、キャンディからバッティカロアを見ると、右手方向にヤーラ国立公園、左手方向にウィルパットゥ国立公園があります。
ヤーラ国立公園とウィルパットゥ国立公園はそれぞれスリランカで最も乾燥した地域で、ヤーラ国立公園に隣接して聖地カタラガマがあり、ウィルパットゥ国立公園にはスリランカ建国の王ウィジャヤの上陸地があります。
キャンディ王国の王ラージャシンハ2世は、ポルトガルによってコロンボから追放されたムスリムたちを、スリランカ最大のラグーンがあるバッティカロア南郊外のカッタンクディと、バッティカロアラグーン南端の町カルムナイに移住させています。
ドゥウィーパヤ=島
島をシンハラ語ではドゥウィーパヤ、サンスクリット語ではディーパと言います。
インドの西の沖合には、ラクシャディープ諸島が南北に連なり、その南にはモルディブ諸島があります。
ラクシャは10万を意味し、ラクシャディープは「たくさんの島々」という意味です。
モルディブは、シンハラ語で「花々」「美しい」を意味する「マル」に島を意味する「ドゥウィーパヤ」からなる言葉に由来します。
興味深いのは、「ラク」にはスリランカ、至福の女神、幸福などの意味がある点です。
「ラクディワ」はセイロン島を意味します。
ラーマーヤナでは、ランカー島はブラフマー神の子孫が住む島とされていますが、ドゥウィーパヤ(島)とドウィジャ(ブラフマー、鳥)の音が似ているのは、関連があるのかもしれません。

サバラガムワとウーワ
スリランカの州名で、方角の名称ではないのは「サバラガムワ」と「ウーワ」の2州だけです。
この2州に共通するのは、先住民族のウェッダーが暮らした土地として知られる地域があることです。
サバラガムワ
サバラガムワの「サバラ」は先住民「ウェッダー」を意味します。
ウェッダー人は狩猟採取民で、弓を狩で使うためか、サバラには猟師、狩人、弓の射手などの意味があります。
ウェッダーの人々は、山や森に生えている薬草を使って解毒をしたり、甘味であり栄養価の高い蜂蜜を利用していたとも言われますが、そのためか、サバラには「ミツバチ、毒物学の医師」という意味もあります。
ウーワ
ウーはシンハラ語では単語が非常に少ない音です。
「ウー」は動物などを指して「奴」というときに使うようです。
ウーで一般に使われる言葉は豚肉の「ウールマス」でしょう。
豚の単数形「ウーラー」
豚の複数形「ウーロー」
豚肉「ウール・マス」
スリランカやインドの東部産のオニネズミのことを「ウールミーヤー」と言います。
「ウーワ」は辞書に掲載されていませんでしたが、キャンディから見てウーワ州は東にあります。
また、サバラガムワと同様に、ウェッダー人が暮らすマヒヤンガナがあるのもウーワ州です。
参考)
SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
歴史・地理・建築が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2004年12月、人材業界就職支援サイト『SPIRITS』開設(2010年3月閉鎖)。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、人材系ネットベンチャーに新卒入社(2015年6月退社)
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、会社登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修事業を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記完了。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年8月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開業(2026年1月営業終了)。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部を立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
2026年5月、WAOJE本部ラーニング委員長に就任。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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