紅茶鉄道のルーフレス特別展望列車「カリプソ」【2025年最新版】
2024年は紅茶鉄道と呼ばれるスリランカ鉄道のメインライン全線開通100周年にあたります。
オープンエアで紅茶鉄道の絶景を楽しめる特別展望列車「カリプソ観光列車(Calypso Tourist Train)」が2024年4月から運行を開始しています。
▼紅茶鉄道全線ガイド・路線図は以下の記事にて
本記事では、カリプソについて紹介します。※2025年9月一部内容を更新しました。
目次
カリプソ特別展望列車とは?

カリプソの名は、オデュッセウスを愛したとされるギリシャ神話の海の女神カリュプソーの英語読みから取られたようです。
2022年から運行を開始したエッラ・オデッセイ観光列車、2023年から運行を開始したシーターワカ・オデッセイ観光列車、2024年から運行を開始したドゥンヒンダ・オデッセイ観光列車に関連づけて名付けられたのでしょう。
運行区間
ルーフレス展望車(RC)や全席窓を向いた木製オープンフロアワゴン(OFV)がある特別展望列車カリプソは、週末のみ運行するバドゥッラ~バンダーラウェラ間を走る一組の列車です。途中デモダラ駅で折り返し、1日4回走ります。

オープンエアのRC

窓に向かって座席が配置されたOFV
時刻表
時刻表は以下の通りです。※2025年5月現在
1)8:20 【バドゥッラ Badulla】発~ 10:30【バンダーラウェラ Bandarawela】着
2)10:50【バンダーラウェラ Bandarawela】発~ 11:45【デモダラ Demodara】着
3)13:00【デモダラ Demodara】発~ 14:00【バンダーラウェラ Bandarawela】着
4)14:55【バンダーラウェラ Bandarawela】発~【バドゥッラ Badulla】着
カリプソ列車のおすすめ座席は?
特等席は木製オープンフロアワゴン
4便ともナインアーチズブリッジに停車し、ルーフレス展望車からの景色を楽しめます。
乗車する前はルーフレス展望車を楽しみにしていましたが、実際に乗ってみて分かったことは、この列車の特等席はバドゥッラ側最後尾「木製オープンフロアワゴン」の最終列です。
窓からの線路と景色を満喫

木製オープンフロアワゴンは全席に窓がついていて、窓を開けられるようになっているため、外の景色を直接眺めることができます。
最終列の3つの席は線路が伸びている方向を眺めながら乗車ができ、線路とともに移り変わる景色を楽しめます。
線路の真ん中の位置に座り続けることができる最終列の真ん中の席は、まさに特等席です。


ナインアーチズブリッジで体験できる特別な景色と交流

ナインアーチズブリッジでの停車時間は10分ほどあり、橋にいる人たちが写真撮影しにルーフレス車両へ乗車してくることもあります。発車ベルが鳴ると慌てて降りていきます(笑)
また、出発するときは、橋にいる人々が手を振ってくれます。
木製オープンフロアワゴンの最終列からは、ナインアーチズブリッジと手を振る人々という素晴らしい動画が撮影できます。
その後も、ゆっくり走る列車に手を振ってくれる人を何度も目にします。全く飽きない景色が続きます。

カリプソ列車に乗るときの注意点|展望が楽しめる時間帯
注意しないといけないのは、客車は先頭を走る機関車に引っ張られて走るため、木製オープンフロアワゴンの最終列からの眺めを楽しめるのは、バンダーラウェラ方面に走る「8:20バドゥッラ発~10:30バンダーラウェラ着」と「13:00デモダラ発~14:00バンダーラウェラ着」の2本の列車に限られるということです。
バンダーラウェラ側の最後尾は「通常オープンフロアワゴン」と名前が付けられていますが、メインラインのオブザベーション客車と同様の作りで、最後尾の後面は前面のガラス窓になっているものの窓は開けられず、客席はクロスシートなので、窓が目の前になるのは最終列の座席のみです。


バンダーラウェラ側の最後尾「通常オープンフロアワゴン」眺めはいいですが窓は開きません
ルーフレス展望車で開放的な景色を満喫!
茶畑の景色はナーヌオヤ~ハェトン間には敵いませんが、ルーフレス展望車からの開放的な景色と、線路を間近に見られる全席窓を向いた客車からの特別な景色をぜひ楽しんでいただきたいです。
オンシーズンはルーフレス展望車に同乗した人たちとワイワイ楽しめそうですし、私たちのようにオフシーズンに乗車した場合は、ルーフレス展望車と木製オープンフロアワゴンを自由に行き来しながら楽しめて、とても贅沢な時間を味わえます。

乗車するには
オンシーズン(12~2月ごろ)に乗車する場合、予約必須です。
5月に乗車した際は予約なしで乗車できましたが、事前に旅程を組める場合は、オフシーズンでも予約しておくことをおすすめします。
以下ページにスリランカ鉄道公式予約サイト・リアルタイムの運行状況をチェックできるアプリをまとめていますのでチェックしてみてください。
参考)
Daily News:Launching Dunhinda Odyssey, Calypso Special Trains, a victory – Minister Dr. Bandula
Sri Lanka Railway Forum:Calypso Special Train
Sri Lanka Railways:Calypso Tourist Train
▼カリプソ停車駅デモダラにあるおすすめホテル
▼紅茶鉄道のその他の観光列車についてはこちら
SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Managing Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Managing Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、六本木の人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長を経てネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、法人設立の準備を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」オープン。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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