湖畔の茶畑に囲まれたバンガロー「カメリアヒルズ」
スリランカには茶園のバンガローを改装した魅力的なブティックホテルが多くあります。
今回はスリランカ各地に高級ブティックホテルを経営し、ジェフリーバワのルヌガンガを運営するティアドロップホテルズ(Teardorp Hotels)による茶園バンガロー「カメリアヒルズ(Camellia Hills)」を紹介します。
目次
カメリアヒルズとは?

カメリアヒルズは、1875年にL.ケリーによって設立されたダンケルド・エステート(Dunkeld Estate)の中に立地しています。
茶の木の学名は「 Camellia sinensis」と言いますが、この学名からCamelliaの名が取られています。
ダンケルド・エステートは、ハットンの南郊外にあるキャッスルリ湖畔にあります。
ダムが作られた場所ですので、周囲は小高い丘になっています。
そのため、カメリアヒルズと名付けたようです。
キャッスルリ湖の周辺には、紅茶ブランド「ディルマ(Dilmah)」のホテル会社が経営する茶園主のバンガローを改装したセイロンティートレイルズのバンガローが点在している地域でもあります。
今回紹介するカメリアヒルズと同じダンケルド・エステート内には、セイロンティートレイルズの一つのバンガロー「ダンケルド・バンガロー」があります。

セイロンティートレイルズのダンケルド・バンガロー
セイロンティートレイルズのもう一つのバンガロー「キャッスルリ・バンガロー」も近くにあります。
環境建築家スネラ・ジャヤワルダナによる設計
設計を手掛けたのは、環境建築家として知られるスネラ・ジャヤワルダナ(Sunela Jayewardene)。
スネラさんの代表的な作品は、シーギリヤにあるジェットウィング・ヴィル・ウヤナ(Jetwing Vil Uyana)、 ウェッラワーヤにあるジェットウィング カドゥルケサ(Jetwing Kaduruketha)、コロンボにあるコロンボ・コート(Colombo Court)、デニヤヤにあるレインフォレスト・エコロッジ(Rainforest Ecolodge)、そして今回紹介するディクオヤにあるカメリアヒルズです。
ホテルまでの道のり
拠点となる街ハットン
ホテルに行くには、地域の交通の起点になっているハットンを目指します。
この町の名前の英語名は「ハットン(Hatton)」、シンハラ語名は「ハェタン(හැටන්)」、タミル語名は「ハートン(ஹட்டன்)」と言います。
ハットンには鉄道の駅と、コロンボなどの主要都市とつながるバスターミナルがあります。
カメリアヒルズは茶園の中にあるため、舗装されていない道を通るため、四輪駆動の車でホテルから駅まで迎えに来てくれます。

ハットン駅前の菩提樹
ハットンからディクオヤへ
ハットンを出発して、まずは南にあるディクオヤの町を目指します。
シンハラ語でディクは「長い」、オヤは「小川」を意味し、その名も「ディクオヤ」という川も流れています。
以下の写真は道中でドライバーさんが停めてくれた小さな滝です。
この滝もキャッスルリ湖に流れ込んでいます。

カメリアヒルズの住所はディクオヤで、町の中心は湖の北側にあり、湖の周囲も住所はディクオヤになっています。
ディクオヤの町を過ぎると、茶畑が周囲に広がる道を進んでいきます。
しばらく行くと、キャッスルリ湖が見えてきます。

ダムのビューポイントがあって、そこでも車を止めてくれました。
この日はあいにく曇っていましたが、晴れていたら、ダムの景色はより綺麗なのでしょう。

道中には、オーガニックの茶園がありました。

ダンケルド・エステートに到着して、茶園の中の未舗装の道を走っていきます。

チェックイン
ホテルに到着しました。

駐車場に置かれた仏像がなんだかオシャレです。

チェックインはラウンジで行います。

湖が見える景色が心地良いです。
ランチ
こちらのホテルは、3食+アフタヌーンティーがオールイングルッシブで、夕方のお酒のサービスもついています。
さらに紅茶工場の見学もアレンジしてくれますが、あろうことか、今回の滞在は前後に取材の予定を詰め込みすぎ、朝から何も食べずにホテルに到着したのが15時半。
遅いランチをいただくことに。
紅茶工場の見学とアフタヌーンティーについては、以下の記事にそのような紹介されています。
見学した工場は、カメリアヒルズから車で35分ほどのところにあるボガワンタラワ農園(Norwood Estate)だったそうです。
NOT QUITE NIGELLA:On Earth As It Is In Heaven-Camellia Hills, Hatton, Sri Lanka
まずはウェルカムドリンクをいただきます。

夕食の時間も近いので、サラダとフライにしました。
ランチもディナーもメニュー表が渡され、その中から注文する形式です。

客室

客室は3タイプ合計5部屋あります。
スイートルームが2部屋
レイクビュールームが2部屋
カメリアルームが1部屋
今回宿泊したのは、最も手頃なカメリアルームです。
他の部屋はベットから湖が見えますが、カメリアルームはデスクやベランダから湖が見えます。
部屋からの景色についてはYoutubeの動画でご覧いただけたらと思います。
一番手頃とは言え、バスルームはバスタブがある広々とした作りです。

部屋に置かれた茶は4種類。
安っぽいティーバッグではなく、飲む楽しさがあるお茶が並べられているのが嬉しいです。

水はゴミにならないようにペットボトルではなく瓶ボトルで、足りなければ水が入った瓶を渡してくれます。
下の写真の手前が今回の部屋です。
手間にベランダが見えますが、この部屋専用のベランダです。

茶園の散歩
茶園内にあるバンガローなので、一歩外に出れば、すぐそこには茶園が広がっています。

ゲートを出ると、早速、茶園が見えます。

山道を登っていきます。

上の写真の、湖の手前の黒い屋根が今回止まっているカメリアヒルズです。

さらに上まで上がってきました。

展望台があります。
ホテルのスタッフさんにはあそこまでいけますよ!と指差して説明してくれたのが、この展望台でした。
雨も降りそうで、もうすぐ日が沈みますが、ランチを食べたばかりで、夕食までにはもう少しカロリーの消費が必要ですので、勢い、さらに山を登りました。

マネージャーバンガローを目指すことにします。

マネージャーズバンガローに到着!

もう17時を過ぎているので、仕事終わりでバンガローに集まっているんでしょうか。
こんな上まで外国人は歩いて来ないよ!とのこと。
上は上着を羽織っているのに、下は涼しそうな格好しています。
日中は暑いからでしょう。
まだまだ山道は続いていますが、暗くなってきたのでホテルに帰ります。

暗くなってくると、虫の音が大きくなってきて、良い雰囲気です。

夕方の食前酒

ホテルに戻ると、ラウンジの暖炉にスタッフさんが薪を入れているところでした。
ヌワラエリヤのホテルも夕方になると暖炉に火を入れますが、暖炉は中央高地らしさを演出してくれます。
この時間、ラウンジではお酒が用意され、バトラーさんにお願いすればカクトルも作ってくれます。
ジントニックがお勧めだそうです。
下は日中の写真ですが、夕方は左手奥にお酒が並べられていました。
シャワーを浴びてからお酒を飲もうかと思ったのですが、シャワーを浴びたら眠くなって、仮眠をとったら夕食時間になってしまいました 泣

ちなみに、このホテルは共有部分も客室も天井が高くて、開放的なのが特徴的です。
ティアドロップホテルズのゴールにあるホテル「フォートバザール」も天井が高く、共通しています。

夕食
スリランカのホテルの多くは、夜はキャンドルや松明でライトアップしてムーディーで素敵な空間を作ってくれますが、料理の写真撮影には不向きです 笑
夕食もメニューから前菜、メインディッシュ、デザートなどを選びます。




バルコニーからはライトアップされたプールが見えます。

夜明け
湖の南西の丘にバンガローは建っていますので、天気は悪かったけど、湖の先に朝日が見えたらいいな〜と夜明け前に起きましたが、やはり曇りでした。

ただ、山で迎える早朝は、虫や鳥たちの音色が聞こえて、とても気持ちがいいです。

朝食
朝食はパンとフルーツが出され、メインを一つメニューから選びます。
今回はビッタラアーッパ(Egg Hoppers)を選びました。



ご飯を食べていたら、晴れてきました。
昨日は天候が悪かったので、これは嬉しいです!
朝食はこちらの席で頂きました。

プール
ラウンジから階段を降りて、芝生の庭に降りたところに、10mのインフィニティープールがあります。



湖を見ながらプールに入ることができます。

ディックオヤもヌワラエリヤも日中であれば気持ちよくプールに入れますが、朝はさすがに寒いです。
この日は午後にヌワラエリヤの取材があり、ハットンから列車で向かいたい&プールも入っておかないといけないので、震えながら朝に入りました。
レイクビュールームやスイートルームだと、プールエリアに部屋からダイレクトにアクセスできます。

チェックアウト
チェックアウトを済ませたら、駅まで車で送ってもらいます。
出発時間までは、バルコニーでゆったりくつろぎます。
やはり、このホテルの魅力はこの湖畔の景色でしょう。


帰り道は、また茶畑を通り、駅に向かいます。

>関連動画
送り迎えをしてくれる車やラウンジ全体の様子、客室の様子については、Youtubeに投稿した動画をご覧ください。
以下はティアドロップホテルズが運営する他のホテルの記事です。
SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Managing Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Managing Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、六本木の人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長を経てネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、法人設立の準備を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」オープン。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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