スリランカ観光推進局による会見
スリランカ観光推進局(Sri Lanka Tourism Promotion Bureau)が
2019年5月6日(月)にメディア及び観光業向けに会見を開いた。
キースピーカーは4名で冒頭の写真の右から
・スリランカインバウンドツアー協会会長 ハリス・ペレラ氏
・スリランカ陸軍准将 スミス・アタパットゥ氏
・スリランカ観光推進局会長 キシュ・ゴメス氏
・スリランカホテル協会会頭 サナス・ウクワッタ氏
旅行者数は60%ダウン、回復に13ヶ月かかる見込み
スリランカ観光推進局会長のゴメス氏から会見はスタートした。
今回の事件で253人が死亡、約500人が負傷し、
外国人は42人が死亡し、37人が負傷した。
37カ国がスリランカへの渡航について注意喚起を出している。
2018年4月は旅行者が18万人訪れているが、今年は12万9千人。
2018年4月は1日平均4,300人の旅行者が訪れているが、
2019年4月は1日平均1,700人となっている。
スリランカへの旅行が8割キャンセルされたという報道も見られるが、
実際には60%減少である。
今年予定されている国際的なイベントは
アマチュアゴルフトーナメント、サーフィンイベント、600人の選手が来るアジア野球トーナメント
など5つあるが、予定通り開催する予定である。
バリ島、パリ、バンコク、ロンドンなどテロ攻撃を受けた都市の事例を踏まえて、
このまま追加の攻撃が起きなければ、
スリランカの観光業が元に戻るには13ヶ月ほどかかるという見通し。
今年予定していたスリランカのプロモーション施策は変わらず行う予定であり、
スリランカの魅力は今も変わらないとゴメス氏は締めくくった。
ホテルに対する免税及びセキュリティー器具購入の免税を要望
スリランカホテル協会会頭ウクワッタ氏は
観光業はスリランカのGDPの6%を担い、50万人を雇用し、
従業員一人当たり四人家族として、200万人が影響を受けると述べた。
スリランカ観光開発局に登録しているホテルに対する減税と、
直近のキャッシュフローに対するサポーティブな処置、
また、金属探知機やX線検査機などのセキュリティー対策製品の輸入に関する関税の免除
についてもスリランカ政府に要望したことを報告した。
現在来ているのはほとんどが個人旅行者
最後のスピーカーはスリランカインバウンドツアー協会会長ペレラ氏。
オフィスや学校でセキュリティーチェックが行われている。
Isによる近年の攻撃は139件で、6,400人が亡くなり、9,300人が負傷している。
各国での事件数と犠牲者数は
カナダ:4件・22人、エジプト:8件・350人、フランス:12件・237人、ドイツ:3件・12人、
インドネシア:3件 35人、トルコ:8件・290人、アメリカ:7件・72人。
旅行者がソフトターゲットになってきている。
観光業への影響で、回復に時間がかかるのは
人為的な災害よりも自然災害である。
現在スリランカに来ている旅行者のほとんどが個人旅行者である。
スリランカのGDPの6%を担い、50万人を雇用する、45億米ドルのスリランカ観光業は
世界の皆さんの助けを必要としていると締めくくった。

「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
歴史・地理・建築・語源が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にてベトナム・ミャンマー・タイ・インドネシア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の設立を開始。
2017年2月、スリランカ専門誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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