ビーチに、遊具に、レストランまで。『クロー・アイランド・ビーチ・パーク』で、休日をチルな時間に。

コルピティヤからコロンボの北端へバイクを走らせること25分。海岸沿い一帯に広がるこの巨大な場所は『クロー・アイランド・ビーチ・パーク』。Google Mapにアップされてる写真にビビっときて、Uberを召喚。入り口にそびえ立つ大きなゲートを潜り抜けると、緑豊かな公園と、日曜日の午後を思いのままに過ごすスリランカの人々の姿が、視界一面に飛び込んでくる。

クリケットやサッカーに夢中な少年たち。
まずは一息つくべく、砂浜のほうに歩を進める。歩道は日本の公園でよく見かけるような舗装が施されていて、開放感がある。向こう側からは西日が差し込んできて、歩いていて気持ちいい。

まっすぐ続く、開放感のある歩道。
ビーチと呼ぶには、ちょっと雑然としすぎた砂浜一帯には、ただ座って物思いに耽る人から、ボール遊びに興じる人、海に入って遊んでいる人まで色んな過ごし方が垣間見える。砂は思ったよりふかふかで、一歩の足取りでけっこう沈む。その日眺めることはできなかったが、もし天気が万全だったなら、きっときれいな夕日が見れただろうなーって思いつつも、意外と西日が暑くじっとしていられなかったので、足早にその砂浜を発った。次はリベンジしないと。
入り口付近からみて、右手には何やらたくさんの子供たちの楽しそうな声が。そこにはかなり大きめの遊具一式が二つほどと、ほかにも小さいころに公園でみたような遊具がいくつか並んでいた。自分が小学生だったら迷わず飛び込んでいっただろうな。遊具で元気いっぱいにはしゃぐ少年にかつての自分を重ね、この光景も万国共通なんだなとしばし感傷に浸る。小さなお子さんを持つご家庭は訪れてみると普段と変わった家族の過ごし方ができそう。
公園内には小奇麗なレストランもあって、ゆっくり時間を過ごしてお腹が空いたときに丁度よさそうだ。
しばらくしてると天気が急変し、雨が降り出してきた。公園内には屋根があまりなく、多くの人が一斉に木陰に避難していた。そんな中でも、数人の少年たちは芝生でサッカーをプレイし続けていた。その様子を眺めていたら、手招きして誘われたので、結局一緒に交じってボールに夢中に。その子たちはみんな裸足で、下はくちゃくちゃでコンディションが最悪なのをものともせず、かなり強度高くやっていた。私も靴を脱いで参戦。ずるっと転んでスボンは泥まみれに。でも、この転んで擦り傷をしたり、服を汚す瞬間が個人的には好きなので、逆に清々しくなっていた。
そしてすっかり辺りは真っ暗になっていて、いざ帰るべく入り口へ戻ると、最初に通ったゲートの前には、大きなクリスマスツリーが燦々と輝いていた。観光客は見当たらず、現地の人々ばかりで最初は少し戸惑ったけれど、終わってみれば、子供のころ公園で散々遊んだ後に生じる充実感と心地よい疲労感が、久しぶりに自分の身体をかけ巡っていることに気付いた。
そういえば少年たち「来週日曜も夕方からサッカーするから来て!」って言ってたな。あれその日って……。確認したスマホのカレンダーは、「24」を指していた。その日は一年で最も盛り上がりを見せる特別な一日だろう。でも彼らにとっては、みんなでボールを追いかける時間のほうが何よりも特別なのかもな、なんてそんなことを思いながら私はこの公園を後にしたのだった。
住:Crow Island Rd, Colombo
営:24時間(なんせ公園ですもんね。)

2001年熊本県生まれ。北海道大学法学部の4年生。2023年10月から2024年3月までインターン生として活動。
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