キャンディの仏歯寺近く、歴史建築で味わうモダン・スリランカ料理「King’s Court」
2026年4月にオープンした「King’s Court by Hideout Lounge」。仏歯寺のすぐ近くに位置し、キャンディではこれまであまりなかったスタイルのレストランです。
「King’s Court by Hideout Lounge」は、キャンディ王国時代の歴史的建造物、エヘレポラ・ワラウワの一角にあるレストラン。スリランカ王室の食文化をテーマにしたファインダイニングと、伝統的なスリランカ料理を現代的にアレンジしたモダン・スリランカ料理の2つのスタイルを楽しめます。
仏歯寺観光と組み合わせやすい立地も魅力。キャンディで少し特別な食事を楽しみたい方におすすめしたい、新しいダイニングスポットです。
歴史あるエヘレポラ・ワラウワ
King’s Courtが入るエヘレポラ・ワラウワ(Ehelepola Walawwa)は、キャンディ王国の歴史を今に伝える歴史的建造物です。
1800年に建てられたこの壮大な邸宅は、キャンディ王国最後の国王、スリ・ウィクラマ・ラージャシンハに仕えた重臣、エヘレポラ・アディカラムの公邸として建設されました。国王から与えられた邸宅には一家が10年以上暮らし、キャンディ貴族の華やかな生活だけでなく、エヘレポラ・アディカラムをめぐる反逆や裏切りの悲劇も見届けることになります。
1815年にキャンディ王国がイギリスに併合されると、エヘレポラ・ワラウワは刑務所へと改築されました。独立運動の英雄として知られるケッペティポラ・ディサーワらも収監され、その後約200年にわたってボガンバラ刑務所の一部として使われています。
その後、建物は修復され、現在はキャンディの歴史や文化を伝える場所として新たな役割を担っています。2022年には管理が仏歯寺(スリ・ダラダー・マーリガーワ)へ移管され、現在は蝋人形館なども併設されています。
歴史あるワラウワの中で食事を楽しめることも、King’s Courtならではの魅力です。
2つのスタイルで楽しむKing’s Court

King’s Courtでは、同じレストラン内で、趣の異なる2つのダイニングスタイルを楽しむことができます。
ひとつは、キャンディ王宮の食文化をテーマにした完全予約制の「Fine Dining」。王宮の厨房から着想を得て、古くから伝わる王室料理を再現するスタイルで、料理だけでなくサービスやテーブルセッティングまで、キャンディ王朝の宮廷をイメージした特別な体験が用意されています。
もうひとつが「Fusion Cuisine」。こちらは伝統的なスリランカ料理を現代的にアレンジした料理を提供しており、Fine Diningよりも気軽に利用できます。席はテラスが中心です。テラスが面する通りは車どおりが多くなく、キャンディ中心部にありながら落ち着いた雰囲気で食事を楽しめます。

今回は予約なしで利用できるFusion Cuisineを訪問しました。フュージョンという名前ではありますが、実際に食べてみると、奇をてらった組み合わせというより、スリランカ料理の素材や味わいを生かしながら現代的に仕上げた「モダン・スリランカ料理」という印象でした。
Fusion Cuisineにて実食
今回はディナータイムにFusion Cuisineを利用しました。
メニューはスモールプレートが3種類、メインが5種類ほどあり、ほかにデザートも用意されています。

ココナッツやジャックフルーツ、カレーリーフ、クラッカンなどのスリランカらしい食材と、マトンやイカ、カニが組み合わされています。


ドリンクもスリランカらしいものが揃っています。
キングココナッツの他、スターフルーツやサワーソップ、アンバレラなど南国フルーツを使ったジュース、ホームメイドシロップにはジンジャー、トマトバジル、ネッリと種類があり、王道から少し個性的なものまで選ぶのに迷ってしまいます。
温かいドリンクは2種類、コリアンダーを使ったものと、スパイスティーがあります。
なお、アルコールの提供はありません。
今回実際に頼んだメニュー
今回はスモールプレートとメインを1品ずつ注文し、2人でシェアしました。
Kos Bola

ジャックフルーツとポテトをマッシュして揚げた一品。外側はカリッと香ばしく、中はチーズのようにもったりとした食感です。定番の食材でありながら、この食感はスリランカではなかなか出会えないもの。辛さはありません。ココナッツミルクのソースとの相性もよく、個人的にはかなり好みでした。
Elumas with Rotti

メインに選んだのは「Elumas with Rotti」。マトンカレーにロティを合わせた料理です。
マトン特有の香りがしっかり感じられるので、少し好みは分かれるかもしれませんが、お肉がたっぷり入っていて食べ応えがあり、マトン好きには嬉しい一皿。辛さはしっかりめでした。
ロティは噛むほどにココナツの甘さがじわっと広がり、マトンカレーとの相性抜群。
メインメニューの上から2つはカニとイカを使ったものだったので、次回はこちらも試してみたい!
量もちょうどいい
全体的に量は多すぎないので、日本人には嬉しいサイズ感だと思います。
今回のようにスモールプレート1品+メイン1品を2人でシェアすると比較的軽めの食事になるので、しっかり食べたい場合は、スモールプレートを2品にするか、メインを2品頼んでもよさそうです。
Soursop juice(Anoda)

私はAnoda(サワーソップ)が好きで、スリランカではよく飲んでいますが、今回のものは今まで飲んだ中でも特に美味しいと感じました。シロップなどを加えた感じがほとんどなく、サワーソップそのものの自然な甘さがあり、すっきりと飲めます。
Koththamalli、Ceylon Spice Tea

温かいドリンクは2種類とも試しました。コリアンダーシードを使ったものと、スパイスティーという一見個性が強そうなラインナップですが、クセは抑えられていて飲みやすいです。スパイスティーは、ナチュラルでマイルドなサマハンのような味わいです。
ドリンク自体に甘さはなく、どちらもジャガリー(孔雀椰子の花蜜キトゥルを煮詰めて固めた、黒糖のような伝統的な天然甘味料)が添えられています。ドリンクに溶かすのではなく、ぜひジャガリーをかじりながらお茶を飲む、というスリランカならではの体験をしてみてください。
料理の種類は多くありませんが、スリランカ料理を現代的なスタイルで楽しみたい方にはちょうどよいと思います。10:00~22:00の通し営業も立寄りやすいポイントです。
王室料理を味わうFine Dining


King’s Courtでは、Fusion Cuisineとは別に、王室料理をテーマにしたFine Diningも提供しています。
こちらは完全予約制で、ランチまたはディナーに利用できます。キャンディ王宮の食文化を再現し、王室料理のレシピをもとにしたという料理を、宮廷をイメージした空間で味わうスタイルです。
12種類ものカレーと5種類のデザートなどを一人ずつ提供するスタイルで、料金は1人12,500ルピー。料理だけでなく、テーブルセッティングやサービスまで含めて、王宮の晩餐をイメージした体験が楽しめるようです。
今回は利用していませんが、グループで特別な食事を楽しみたい方にはおもしろい選択肢だと思います。
キャンディで少し特別な食事を楽しみたいときに
仏歯寺からすぐという立地に加え、歴史ある建物で、これまでキャンディではあまり選択肢のなかったモダン・スリランカ料理やファインダイニングを楽しめるのがKing’s Courtの魅力です。
今回利用したFusion Cuisineは予約なしで気軽に利用でき、料理も洗練されていて、テラス席の落ち着いた雰囲気も含め、観光の合間に少し特別な食事をしたいときにぴったり。
キャンディでの食事、特に夕食は、ホテルのレストランが定番でしたが、少し違った食事を楽しみたい方におすすめ。私自身、キャンディに来るときにはまた訪れたいと思えるレストランでした。
店舗情報
店名:King’s Court by Hideout Lounge
住所:Ehelepola Walawwa, Raja Veediya, Kandy 20000
営業時間:10:00ー22:00
予約:Fusion Cuisine(テラス席)は予約なしで利用可能
Fine Dining は予約制(ランチorディナー)
アルコール提供:なし
カード:使用可
WEB:https://kingscourtrestaurant.lk/
Instagram:@kingscourtbyhideoutlounge
※WEBページは予約制のFine Diningが中心の案内となっています。予約なしで利用できるFusion Cuisineについては、Instagramをご確認ください。
※2026年7月訪問時の情報です。最新情報は公式情報をご確認ください。
初めて訪れる場合、入口は少し分かりにくいかもしれません。手前は駐車場になっており、写真左側に見える壁に開いた門のような入口をくぐって、階段を上るとお店があります。

また、King’s Courtがある建物エヘレポラ・ワラウワ内には、蝋人形博物館と小さなモールがあり、紅茶ショップやスパセイロン、シッダレパといったアーユルヴェーダブランドのショップが入っています。


なお、King’s Courtを手掛ける「Hideout Lounge」は、キャンディ湖の東側にあるバー&レストラン。King’s Courtではアルコールの提供がないため、食後にお酒を楽しみたい方は、こちらを訪れてみるのもおすすめです。▶Google Map
あわせてよみたい
キャンディの観光・ホテル・グルメについて以下のページでまとめています。
今回ご紹介したエヘレポラ・ワラウワとかかわりのあったボガンバラ刑務所
2023年10月よりコロンボ在住
ジェフリー・バワをきっかけにスリランカへ
紅茶もコーヒーもお酒も辛いものも甘いものも好きです
スリランカでいちばん好きなお菓子はルヌガンガのバタークッキー
雑誌の撮影・制作など, 一級建築士
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