食の都ジャフナの定食が味わえるタミル人邸宅「マニウムパシー(Maniumpathy)」
スリランカはインド料理ほどには地域性に着目されませんが、スリランカにおけるタミル文化の中心地ジャフナの料理はコロンボのレストランでも、あえてジャフナの名を冠するメニューがあったりします。
そんなジャフナ料理をコロンボで味わう場所としてお勧めなのが、コロンボの高級住宅コロンボ7にあるタミル人医師が建てた築117年の邸宅マニウムパシー(Maniumpathy)です。
ジェフリーバワ財団とルヌガンガ財団の評議員も務めるスリランカを代表する建築家チャミカ・デ・アルウィス(Chamika De Alwis)が改装を手掛け、2016年よりブティックホテルとして運営されてきましたが、ホテル運営会社からオーナー直運営に変わり、ジャフナ料理が楽しめるレストランとしても利用しやくなりました。
ジャフナ料理に興味がある方はもちろん、建築好きにもお勧めのマニウムパシーを紹介します。
目次
マニウムパシーとは?
マニウムパシーは、ジャフナの富裕層が暮らすマーニッバーイ(Manipay)出身のタミル人医師であったサラバナムトゥ・ハロックが1906年に建てた邸宅です。
ハロック医師はスコットランドの四大大学の一つであるアバディーン大学を卒業後、セイロン医務局に入局し、スリランカ国立病院で働くことになります。
スリランカ国立病院があるキンゼー通り沿いに土地を購入し、建てた家がマニウムパシーです。
マニウムパシーの名は、ハロック医師の出身地マーニッパーイに、タミル語で家を意味するパシーを加えた造語です。

上の写真には、ヒンドゥー教のシヴァのヴァーハナであるナンディンが描かれていますが、ハロック家の家紋、マニウムパシーのロゴにもナンディンが使われています。
ハロック医師で同じくマーニッバーイ出身のアルナチャラム・ポンナムバラムが建てたコロンボ最大のヒンドゥー寺院「スリ・ポンナンバラワンスワラム寺院」にもナンディン像があります。
2015年まで5世代に渡って住宅として使われきた邸宅を、チャミカ・デ・アルウィスが改装し、2016年にブティックホテルとしてオープン。
ジェフリーバワに自身の別荘(現在のザ・ラスト・ハウス)の設計を依頼したティム・ジャコブセンが経営するホテル運営会社のマナー・ハウス・コンセプツが運営をしていましたが、コロナ禍で運営がKKコレクションホテルズに変わり、現在はオーナー一家が雇用したスタッフたちが運営する体制に変わっています。
女子力高めブティックホテル

Daily Newsの記事には、「the hotel has so much girl power charm」と書かれていますが、各客室の名前は代々のハロック家の女性の名前がつけられています。
グランドマスタースイーツは初代の妻アンナプラニー(Annapuranie)と名付けられ、ソウンダハリ(Soundhari)、ポールナム(Poornam)、Cynthia(シンティア)、ラニー(Ranee)、ワサンティ(Vasanthi)、そして5代目の現オーナーのクリサンティ(Chrysanthie)、そして娘でディレクターでもあるアニトラ(Anithra)と名前が付けられています。
私が食事に訪れた際に、在住日本人女性4名が食事をされた後に、ホテルのマネージャーさんに客室を案内してもらっていて、感嘆の声を上げていて楽しそうでした。

私はマニウムパシーの以前のマネジメント会社と取引があったため、そのマネージャーさんは私のことを覚えてくれていたので、私も食後に案内してもらおうと思いますが、タイミング悪く席を外されたので、またの機会に客室を見せていただこうと思います。
私が実際に部屋を見ても女子力高めなのかは判断がつきそうにありませんが、マナー・ハウス・コンセプツのマーケティングマネージャーもタミル人女性で、スリランカのブティックホテルをイギリスマーケットに紹介しているスリランカコレクションもイギリス人女性たちが経営する会社で、現在も働いている運営のマネージャーさんも女性ですので、女性目線でのホテルの運営がされていることと思います。

中庭に面したレストラン
レストランは中庭を臨むロッジアにあります。

テーブルもアンティークのようです。

プールにはナンディン象が置かれています。

アンティークが多く配置されていて、見て回るだけで楽しいです。



メニュー

ホテルに併設されたレストランのため、朝食メニューもあります。

今回の目当ては、メインのジャフナターリー(定食)です。
ターリーは野菜のカレーが3つ、ピクルス、カード(ヨーグルト)、ラッサム(スープ)、パヤサム(デザート)が共通していて、メインのカレーが以下の6種類から選べます。
マスタードフィッシュカリー 2000ルピー
ジャフナチキンカリー 1800ルピー
ポークブラックカリー 2200ルピー
マトンパールポリヤル 2300ルピー
ジャフナクラブカリー 2500ルピー
ジャックフルーツ 1400ルピー
ジャフナカレーというと、カニのカレーが出されることが多いですが、6つも選択肢があるのが嬉しいです。

実食!
マスタードフィッシュカレー定食(2000ルピー)

北インドのターリー(定食)と同様に、ターリー(大皿)にカトリ(小さなお椀)が乗せられて、スープから野菜カレー、メインのカレー、ヨーグルト、デザートまでが一つになって提供されます。
ライスの左から、ラッサム、マスタードフィッシュカレー、ジャガイモのカレー、ナスのカレー、キノコのカレー、ピクルス、カード、パヤサム。(野菜のカレーは売る覚えです。。)

今回選んだマスタードフィッシュが上の写真の一番手前です。
ランチに伺いましたが、夕食を食べる必要がないほどのボリューム満点です。
ジワジワと辛さがきますので、カードを混ぜながら食べると辛さ控えめになって良かったです。
セイロン・クエンチャー(750ルピー)

キングココナッツ、ミント、塩、ナーランのジュースです。さっぱりした味わいです。

こちらのお店は水を無料で出してくれますので、ドリンクは頼まなくてもOKです!
参考)
Maniumpathy公式サイト
Daily News:Colombo 7 Maniumpathy
Colombo boutique hotel Maniumpathy joins The Sri Lanka Collection
justme:Maniumpathy
ウィキペディア:アバディーン大学
ウィキペディア:ターリー
ウィキペディア:キール(料理)
ウィキペディア:ラッサム
SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Managing Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Managing Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、六本木の人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長を経てネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、法人設立の準備を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」オープン。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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