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シンハラ語3-4 野菜の名前

2022年2月20日

本記事ではシンハラ語の野菜=එළවලළු(エラワル)の名前を学びます。

芋類・根菜類

アンデス山脈が原産のジャガイモを「アラ」といい、日本語の「芋」のように、なんちゃらアラがいくつかあります。

里芋が「キリアラ」というのは面白いなと思います。
確かに芋の中はキリ(乳)のように白いですよね。

里芋は東南アジア原産ですので、おそらくジャガイモよりも先にスリランカに伝播したのではないかと思います。

ジャガイモを「アラ」もしくは「アルターパル」と二つの呼び名があるのは、最初にアルターパルと呼んでいて、ジャガイモがポピューラになったことで、芋類の中心になって「アラ」と呼ばれるようになったのではないかと思います。

ジャガイモはスパイス料理との相性が良いからでしょう。

日本には、オランダ領東インドの首都バタビア(現在のジャガルタ)を経由して入ってきたため、ジャガタラ芋、ジャガイモと呼ばれたものの、肉を食べてなかった江戸時代の日本ではジャガイモは不人気。

一方で、メキシコ原産のさつま芋は甘味があるので、薩摩など日本の南西部で人気となり広まります。

明治になって肉食文化が広がるとともに、肉と相性の良いジャガイモが日本でも人気を獲得していったようですが、シンハラ語ではさつま芋には、「アラ」が当てられておらず、「バタラ」という名前になっています。

日本語で「赤かぶ」とも呼ぶビートルートをシンハラ語では「赤い芋」こと「ラトゥアラ」というようです。

レンコンが「蓮の芋」で「ネルンアラ」というのが、また面白いです。

地名や建築が好きな私は、ネルンポクナと関連づけて覚えました。

キャッサバは、「マンニョーッカー」あるいは、「マンニョーッカーアラ」と呼ばれます。

アフガニスタン原産とされるニンジンは、英語のcarrotの発音に似ています。

葉菜類

葉菜類には、「葉」と「緑」を意味する「コラ」がつく仲間たちがいます。

野菜の名前=その野菜を使ったカレー(スパイスを使った料理)のスリランカにおいて、スパイスで味付けせずに野菜を食べるヨーロッパ人のサラダは、スリランカ人にとって衝撃的だったのかもしれません。
サラダでも目立ったのが、葉が大きい地中海原産のレタスだったので、「サラーダコラ」になったのかもしれません。

ヤセイカンランの変種であるキャベツとカリフラワーに、「ゴーワー」の名が付けられています。

キャベツが「ゴーワー」で、カリフラワーは「花のようなゴーワー」で「マルゴーワー」と言います。

ちなみに、きのこにも花を意味る「マル」が付けられていて、「ビンマル」と言います。

たしかに花に見えます。

今回参照した二つのシンハラ語教材では、ともにカリフラワーは載っていましたが、ブロッコリーが載っていませんでした。

カリフラワーは、「スドゥマルゴーワー」とも記載されていましたので、緑色のブロッコリーは「コラマルゴーワー」というのかもしれません。

一方で、バナナの花は、ケセルマルとは言わずに「ケセルムワ」です。

「ムワ」は顔を意味する「ムフナ」が由来だそうです。

カリフラワーやキノコのように上に向かって開いていないので、花の名前が当てられていないのかもしれません。

瓜、豆類

瓜や豆には名前に共通する要素は見つけられませんでした。

古くからスリランカで食されていたのかもしれません。

豆は穀物ですが、スリランカではおかず的な位置付けですので、野菜に加えました。

その他の野菜

インド東部が原産とされるナス
アフリカ北東部が原産とされるオラク
中国西部、中央アジア北部が原産とされるネギ
アンデス山脈が原産とされるトマト

などもスリランカでよく見ます。

トウモロコシは穀物であり、メキシコでは主食ですが、スリランカでは主食及び穀物ポジションはお米が占めていますので、野菜のページに記載しました。

参照)

ウィキペディア:野菜 
ウィキペディア:穀物

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