スリランカ航空直行便でスリランカに行く流れ
日本とスリランカの唯一の直行便であるスリランカ航空の成田~コロンボ便。
本記事では、成田からコロンボへの便について主に紹介します。
スリランカ航空とは?
スリランカ航空(Sri Lankan Airlines)は、スリランカ政府が全株式を保有するスリランカのフラッグキャリアです。ワンワールド航空連合に加盟しています。
スリランカの国鳥である孔雀が、機体の尾翼に描かれ、フライトアテンダントのサリーも孔雀のデザインになっています。
スリランカ航空の歴史
歴史はスリランカ(セイロン)独立の直前までさかのぼります。
1947年にセイロンの国営フラッグキャリア航空会社として設立された「エア・セイロン」がその前身です。
1978年、エア・セイロンが倒産した後に「エア・ランカ」として設立されたのが現在のスリランカ航空です。
1998年にエミレーツ航空が株式の40%を保有し、「スリランカ航空」に名称を変更し、現在のカラーリングを導入しています。
2008年にスリランカ政府はエミレーツ航空から全株式を取得し、現在に至ります。
2014年5月1日にワンワールドに加盟しています。
参考)
Wikipedia:Air Ceylon
Wikipedia:Sri Lankan Airlines
日本とスリランカの唯一の直行便
日本への直行便は、1984年5月にジャヤワルダナ大統領が第4回目となる来日で中曽根首相と会談し、7月からエア・ランカが日本に乗り入れることを伝えたと朝日新聞で報道されています。
2019年には週4便から週5便に増やすことが決定していましたが、連続爆破テロの影響で延期されました。観光客が戻ってきたことを受けて、2020年春から再度週5便への増便が発表されましたが、新型コロナウイルスの影響のため、実現しませんでした。
2023年3月現在は週3便で運航されています。
コロンボ→成田便(UL454)
コロンボから成田に向かうUL454は月、水、金の週3便運航されています。
いずれもコロンボを19:45に出発し、翌朝7:30に成田に到着します。
飛行時間は8時間15分です。
成田→コロンボ便(UL455)
成田からコロンボに向かうUL455は火、木、土の週3便運航されています。
いずれも成田を11:20に出発し、コロンボへの到着は17:45です。
飛行時間は9時間55分です。
参考)
航空券の予約について
スカイスキャナーで検索すると、スリランカ航空のウェブサイトや各OTAでの取り扱い金額が表示されます。
フライトスケジュールを変更することになった場合に、OTA経由で予約すると、航空会社に支払う変更手数料に加えて、OTAに支払う変更手数料も必要になることがあるため、私は基本的には航空会社にウェブサイトから購入しています。
追加100ドルのNeighbour Free Seat
搭乗2日前に追加で100ドル支払うと、左右の座席を合わせて3席を占有できるオプション「Neighbour Free Seat」についてお知らせ届きました。
エアアジアを予約すると、搭乗1週間前ぐらいに「Empty Seat Option」という同じようなオプションが届きました。私はよく羽田→クアラルンプールの深夜便などの際にこのEmpty Seat Optionをよく利用していました。
エアアジアの場合は、たしか3,000-4,000円ほどだったと思います。その金額で横になって寝れるのはお得です。エアアジアの場合は、機体前方のクワイエットゾーンの一列を占有できました。
スリランカ航空の機体は前方はビジネスクラスですので、クワイエットゾーンの設置はなさそうに思いました。(未確認です。)
また、スリランカ航空が運航しているエアバスの座席構成は「2席、4席、2席」です。
真ん中の4席のうちの3席を占有できるということだと思いますが、成田→コロンボ便は日中のフライトですので、この記事のために100ドル払おうかと思いましたが、やめてしまいました。(すみません)
深夜便となる、コロンボ→成田便で試したいと思います。
ビジネスクラスへのアップグレード入札
先ほど紹介したNeighbour Free Seatについては、私は今回初めて知りましたが、ビジネスクラスへのアップグレード入札は以前からありました。
こちらも私は試したことがありません。
フライトの空き状況などを考えて、安い金額に落札できそうなときにチャレンジしてみるのも良さそうです。
ちなみに、私はバンコク→コロンボ、チェンナイ→コロンボ、と2回ビジネスクラスに乗ったことがありますが、それは乗りたい便がビジネスクラスしか空いてなかったからです。コロンボ→成田のような長い期間でビジネスクラスに乗ってみたいです。
座席の選択
フライトの座席は予約時に選ぶことができます。
追加費用なしの座席、追加費用がかかる座席があります。
出発2日前にウェブサイトを見てみると、1週間前に有料だった座席も無料に変わっているところがありました。
私は初めから無料の座席を選択し、そこに満足していましたので、特に変更しませんでした。
外の景色を楽しみたい方や二人で搭乗される場合は、窓から景色が見える席を選ばれるといいでしょう。
オンラインチェックイン
オンラインチェックインは搭乗1日前から可能と記載されていましたが、搭乗2日前にチェックインすることができました。
オンラインチェックインをしておくと、搭乗当日に長い列に並ばずに済みますので、なるべくオンランチェックインを済ませておくと良いでしょう。
成田での搭乗まで
2023年3月2日(木)のエコノミークラスのフライトの様子について紹介します。
成田空港第二ターミナル
スリランカ航空の発券カウンターは、成田空港第2ターミナル 3階のDカウンターです。
出発まで2時間以上前の朝9時過ぎに到着しましたが、すでに長い列ができていました。
ただ、この行列はオンラインチェックインをしていないエコノミークラスの列です。
オンラインチェックインの列は私の前には一人しか並んでおらず、スムーズにチェックインできました。
オンラインチェックインを済ませると、チケットが表示されますので、それを印刷して紙で持ってくるか、スマホアプリに入れてカウンターですぐに見せられるようにしましょう。
列に並ぶ際に、チケットが見せられたないと長蛇の列に並ばないといけない可能性があります。
私は紙を印刷しませんでしたが、「今回はこちらにならんで大丈夫ですよ!」とスタッフさんに言ってもらえて、オンラインチェックインの列に並ばせていただきました。
見学デッキは北側
成田空港は第一ターミナルの見学デッキは一つですが、第二ターミナルの見学デッキは、北側と南側の2か所あります。
スリランカ航空が駐機するのは北側です。
北側の見学デッキに行くにはDカウンターを抜けて正面にあるエスカレーター、階段で4階に上がります。
まっすぐいって、左に曲がると見学デッキに到着します。
搭乗ゲートからの方が機体がよく見えますので、搭乗する人はわざわざ見学デッキに行かなくていいと思いますが、お見送りの方行かれてもみてもいいでしょう。
搭乗ゲートへ
搭乗ゲートは73番でした。
73番はイミグレーションを抜けて、近くなので助かります。
上の写真の赤く「現在地」となっている上側と下側にイミグレーションがありますが、3月2日時点では上側は閉まっていて、下側(61番側)から抜けましたが、いずれにしろ近いです。
73番が見える位置にあるレストラン「カフェ&バー アビオン」からの眺めが以下の写真です。
スリランカ航空はJALに挟まれ、その先にエアアジアが見えます。
スリランカ航空機に荷物を運ぶ車が走っていく様子が見られました。
73番搭乗口に到着。
搭乗口からはスリランカ航空機がばっちり見られます。
機内の様子
エコノミークラスは、窓側に2席、真ん中に4席、窓側に2席の、一列に8席が並んでいます。
インド映画が充実
機内エンターテイメントの映画はハリウッド映画、インターナショナル、キッズの3つがあります。
インターナショナルには、シンハラ映画、タミール映画、マラヤラム映画、テルグ映画、日本映画などがあります。
シンハラ映画やタミール映画は複数のタイトルがありますが、日本映画は1本のみです。
12月に搭乗した際の日本映画、搭乗前に確認した2月の日本映画、機内で確認した日本映画はそれぞれ違いました。毎月変わっているのかと思いきや、2月に確認した際の映画のリストが今もスリランカ航空のウェブサイトに掲載されていますが、実際に見られた映画は違いました。。。ウェブサイトを更新していないようです。
一方で、マラヤラム映画は12月に乗った際に見た映画「The Great Indian Kitchen」が変わる一作のみが入っていました。
ハリウッド映画の中のいくつかの作品は、日本語吹き替えがあります。日本語吹き替えのない映画も多いですので、日本語で映画を鑑賞したい場合はハリウッド映画の中から探すか、日本映画を見ることになります。
参考)
Sri Lankan Airlines:Entertaiment
機内食(ランチ)
カレーをチキン or ベジから選びます。
上の写真はチキンを選んだものです。
手前にカシューナッツとカリフラワーのカレーと、奥にチキンカレー。
私は普段は機内ではお酒は飲みませんが、ライオンビールが選べますよ!ということでビールをチョイス。青色の座席をバックにして、黄色のライオンビールのパッケージは映えていいですよね!ところが、ライオンビールのデザインは変わってしまうのです。すでに店頭に新しいデザインが並んでいますが、今のままの方がカッコいいと思うのは、僕だけでしょうか?
上の写真に抜けているものがあります。紅茶 or コーヒーを飲むカップがついてくるはずですが、僕のところでなくなったようです。「後で持ってきます!」と言われましたが、持ってきてくれませんでした 笑
追加の飲み物
食事と飲み物が配られた後、しばらくすると、「セイロンティー、セイロンティー」と紅茶を注ぐスタッフさん、「コーヒー、コーヒー」とコーヒーを注ぐスタッフ、「グリーンティー、お茶はいかがですか?」と緑茶を注ぐスタッフさん、「グラスオブワイン、グラスオブワイン」と赤ワインと白ワインを注ぐスタッフさんがきます。
ワインは右側の列しか通らず、左側の列には来ませんでした。
いつも、最初に出された飲み物を飲み終わってないタイミングにきます。
機内食(ディナー)
2回目の機内食も選択肢はチキンorベジでした。
2回目の機内食の後も飲み物の波状攻撃(セイロンティー、グリーンティー、コーヒー、ワイン)がやってきます。
今回もワインは右側の列しか通らず、左側の列には来ませんでした。なぜ?
入国カードの記載
いつも入国カードが機内で配られますが、今回は配られませんでしたので、空港のカウンターで書かないといけません。
スリランカに到着
飛行機を降りて、バスに乗ってターミナルに向かいます。
ターミナルに着いたら、エスカレーターで2階に上がります。
イミグレーション
2階に到着して、左手側にイミグレーションがあります。
ここに行く前に手前のカウンターに入国カードがあるので、機内で入国カードを書いていない(もらっていない)場合は、そちらで書きます。入国カードのカウンターの写真を撮り忘れました。。
ビザをETAでとってない人はエスカレーター正面にあるVISA ON ARRIVALで取得します。
ETAで取ると50ドル、VISA ON ARRIVALだと60ドルなので、ETAで取るのがお勧めです。
VISA ON ARRIVALの隣には、Trasfer Services、Business Classのカウンター、手前にはインフォメーションデスクがあります。
スリランカテレコムのケータイキャリア「Mobitel」のブースがあります。
Mobitelはスリランカ国内シェア2位ですが、1位のDialogの方が安いプランがあり、税関を抜けた先にDialogのブースがあるので、そちらでSIMカードは買えばいいでしょう。
イミグレーションの手前にカジノ「Bally’s Colombo」のブースがあります。Bally’s Colomboは掛け金を事前に決めることで5スターホテルを無料でアレンジしてくれるプランがありますが、そちらを予約した人用のブースかもしれません。
到着のモニュメントといえば仏像です。
ボーディングブリッジから飛行機を降りた場合は、この仏像を目指して歩いていくことになります。
今回のようにバスでターミナルに向かう場合は、仏像の手前のエスカレーターで上がってきますので、仏像の前を通りません。
ボーディングブリッジからくると、ターミナルのリノベーションを日本が支援したことが分かるプレートがあります。
ブリッジの通路には、日本人とスリランカ人のミックスであるダルシャン・ムニダーサさんのミニストリーオブクラブの看板もあります。
免税店
イミグレーションを抜ける免税店があります。
スリランカ人男性はウイスキーなどのハードリカーが好きで、よく免税店での購入や日本で事前にウイスキーを買ってきてほしいと頼まれます。今回も免税店で買ってほしいウイスキーの指定がありましたので、そちらのウイスキーを購入。
免税店を抜けて、1階に降りると、預け荷物のピックアップに向かいます。
実は免税店は3階にもあります。
3階には家電が多く売られています。
かつて、出稼ぎの人が帰国する際に空港の免税店で家電を買ったそうですが、その名残と聞いています。
両替所
預け荷物のピックアップ、関税を抜けると、目の前に両替所があります。
日本からのフライトが到着したタイミングだからでしょう。
日本語が大きく表示されています。
コマーシャルバンク、トーマスクック、ピープルズバンクなど4社が両替所を構えていますが、レートは全て一緒でした。
ATMコーナー
向かって左の両替所の裏側にATMコーナーがあります。
キャッシュカードやクレジットカードでキャッシングされたい方はこちらをご利用ください。
カフェ
ATMコーナーの奥に、カフェがあります。
私は利用したことがありませんが、利用された日本人がぼったられたと書いていたのを目にしたことがありますので、ご利用の際はお気をつけください。
SIMカード各社のブース
SIMカードのブースは出口側に4つ並んでいます。
20GBで1,400ルピーと一番安いプランがある最大手のDialogのブースが2つ、インド最大手のAirtelのブースが1つ、スリランカテレコムのMobitelのブースが1つあります。
DialogでSIMカードを買う人が多く、少し並ぶことがありますが、Dialogがお勧めです。
かつては、Dialogのブースは一つでしたので、かなり並びましたが、今は2つになったのでそこまで並びません。
以前は、UAEのEtisalatのブース、香港のHutchのブースもありましたが、今はなくなっています。
奥のDialogブースには、Akimoto Taikiさんの名前が刻まれたトロフィー的なものがありました。
タクシー会社のブース
SIMカードを買った方は、UberやPickMeで配車して目的地に向かうのがいいでしょう。
SIMカードを買わない方は、こちらで行先を告げてタクシーでいくといいでしょう。
高級ホテル&カジノのブース
マリノービーチコロンボ、シナモングループ、シャングリラ、ザキングスバリー、タージ、バーリーズカジノのブースがあります。
予約されている方はこちらのブースに行ってください。
スリランカ観光局のブース
税関の抜けて、両替所を目の前にして、そのすぐ右側にひっそりとスリランカ観光局のブースがあり、パンフレットなどをもらうことができます。
タクシー乗り場へ
ミニストリーオブクラブの看板の下に出口があります。
団体旅行者専用の出口がこの左手側にありますが、それ以外の方(個人旅行者など)は、こちらの出口から出ます。
タクシー乗り場までの通路に右手側にミニスーパーがあります。
左手側には小さなカフェがあります。
ここを抜けると、タクシー乗り場です。
>関連記事
「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
# 関連キーワード
新着記事
-
スリランカの食文化に見る多様性とヴィーガン事情
スリランカに滞在して約2か月半、この国の食文化の多様性に驚かされています。その背景には、仏教、ヒンズー教、イスラム教といった多様な宗教が影響していると感じます。宗教ごとに異なる食の規律が存在し、それが食の選択肢を豊かにし…
2024年11月23日 -
“スリランカにおける現代ファッションを徹底調査”
年間を通して高温多湿の南国、自然豊かで「インド洋の真珠」とも呼ばれるスリランカ。日本とは全く異なる気候に住むスリランカの人々が普段どのような服を着ているのか、どのような服を好むのか知っていますか? 欧米諸国の人々のファッ…
2024年11月14日 -
世界遺産ゴール・フォートの中にある“好立地”ホテル「The Fort ...
私は今回、世界遺産ゴール・フォートの旧市街の中にあるホテル「The Fort House」に宿泊してきました。 ゴールには数多くの宿泊施設がありますが、世界遺産である旧市街の中にあり、散策しやすい場所にある「The Fo…
2024年11月13日