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スリランカの観光市場(インバウンド市場)〜上位12カ国で傾向を見る〜

2020年11月02日

スリランカは2009年の内戦終結後に、観光市場が成長し、毎年大きくなっていました。

スリランカ政府が公表しているデータを元に、2009年〜2019年の10年間の観光客数の推移を元に、その傾向を見ていきます。

スリランカのインバウンド市場

スリランカを訪れた外国人観光客数は2018年は2009年の内戦終結後に急激に増加し、2009年から2018年までの9年間で5.2倍以上に増えています。

2019年はオフシーズンの5月から10月までの半年間にビザ無償化プログラムを実施し、インバウンドで250万人以上を獲得しようとしていましたが、2019年は4月21日の連続爆破テロの影響で2016年よりも低い人数になってしまいました。

スリランカを訪れる主な国

2009年〜2019年の10年間で、スリランカに訪れている国の統計でトップ10によく出てくる国は、インド、イギリス、中国、ドイツ、オーストラリア、フランス、ロシア、アメリカ、モルディブ、カナダ、オランダ、日本の12カ国です。

上記の表が統計として出されている数字をまとめた表です。

この12カ国を4つに分けて(第1グループ、第2グループ、第3グループ、第4グループ)見ていきます。

第1グループ

スリランカを訪れる国の中で、断トツの1位はインドです。

イギリスは2009年〜2014年までは2位で、2015年〜2018年は3位、2019年に2位になっています。
一位のインドほどではありませんが、着実な増加傾向が見られます。

イギリスに似た動きを見せているのがドイツです。
右肩上がりの傾向が見られます。

一方で、変則的な動きを見せているのが中国です。
中国は2013年から急増し、2015年から2018年は2位になりましたが、2019年は3位になっています。

第2グループ

2019年に10万人弱の人数だったオーストラリア、フランス、ロシアを第2グループとしました。
増加率は3カ国ともにかなり高く、2009年との比較ですと、4〜8倍ほど増えています。

オーストラリアとフランスは順調な右肩上がりとなっていますが、ロシアは変則的な動きをしています。
特に2019年はテロの影響で上位12カ国中11カ国が減少している中、ロシアだけは増加しています。
しかも、微増ではなく、かなり伸びているのが特徴的です。

第3グループ

第3グループはトップ10にこの10年ぎりぎり入り続けているモルディブとアメリカの2カ国です。

アメリカは堅調な右肩上がりになっていますが、モルディブはかなり変則的です。

第4グループ

第4グループは年によってトップ10に入ったり、入らなかったりするカナダ、オランダ、日本の3カ国です。

オランダが2013年、2014年と少し減少していますが、それ以外は3カ国とも順調に伸びています。

地域別

トップ12カ国を地域別にまとめると、上記のようになります。
ヨーロッパと南アジアが2トップで、3番手が東アジアです。

オーストラリア、ロシア、アメリカ、カナダをヨーロッパに加えて、欧米として集計すると以下のようになります。

まとめ

各国の急増や減少などの要因までは調べていませんが、傾向は掴めると思います。

本記事は上位12カ国を見たものになりますが、各国のデータを元にまとめた地域別、滞在日数別、年齢別、地域と性別などのデータは、スリランカ観光開発局の年次レポートをご参照ください。

関連ページ

スリランカでも増える中国人観光客

参照

スリランカ観光開発局「年次レポート」

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