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一軒家レストラン「スパイス野菜料理の世田谷クミン」

2021年11月30日

スリランカ料理店ではないので、取材ではなくランチのために立ち寄った世田谷クミン。

ところが、メニューを見てみたところ、日本人がスリランカ料理や南アジア料理を理解する助けになるお店かもしれないと思い、記事にまとめました。

本記事では、スパイスを使った多数の野菜料理を提供している一軒家レストラン「世田谷クミン」をご紹介します。

世田谷クミンとは?

世田谷クミンは名前の通り、世田谷区にあります。

クミンは、世田谷「区民」とスパイスの「クミン」をかけているのだと思います。

以前、当サイトで紹介したカフェクミンの姉妹店で、お店のコンセプトは「ヤサイとすぱいす料理」。

アーユルヴェーダセラピストが経営するカレー・コーヒー・プリンの店「cafe CUMIN(カフェクミン)」

場所は、小田急線経堂駅から徒歩13分(1キロ)、千歳船橋駅から徒歩14分(1.1キロ)の商店街から離れた住宅街の中。

住宅街の一区画の真ん中にあり、庭付きの一軒家レストランです。

玄関に看板が置かれていて、そのまま庭に向かうとお店の入口があります。

庭にも席があり、室内が満席でしたので、前菜が出てくるまでは外の席にいて、その後、靴を脱いで屋内の席に移動しました。

畳部屋、庭、絵本などがあり、おむつ交換できて、子連れに優しい環境になっています。

今回は土曜日にお伺いしましたが、小さい子どもを連れた家族やお母さんたちでお店の中はいっぱいで、とても平和な気分に浸れました。

カレーの語源を感じる多様なデリ

メニュー内容がとてもユニークです。
カレーのお店だと思っていましたが、野菜デリのお店と行った方が近いかもしれません。

ランチは以下のようになっています。

デリプレート(デリ15品+日替わりメイン料理)1,300円
ビーガンプレート(デリ12品+日替わりメイン料理)1,250円
カレエランチ(デリ5品+カレエ)1,200円
タコライスランチ(デリ7品+タコライス)1,150円
約25品目のサラダランチ(デリ7品+バケット)1,150円
など

上の写真はカレエランチの5品のデリプレートです。
スパイス感はそんななく、ヘルシーな野菜料理という感じでした。

別の日に行った時の写真はこちら。

サラダの上にのっている黄色のドレッシングは手作りで、店内でも販売されていて、確かに美味しいドレッシングでした。

カレーの語源は、調理した野菜や肉の具やソースなどを意味するタミル語の「カリ」だと言われています。

ベンガル語では、同様のものを「ターカリ」といい、
ネパール語では、スパイスで料理した野菜のおかずを「タルカリ」というようです。

おそらく、語源は一緒なのでしょう。

ネパールでは野菜のこともタルカリというそうですが、シンハラ語の会話で野菜名がその野菜を使ったカレーを意味することがあるのと似ているように思います。

スリランカは、インドほどにはベジタリアン比率は高くありますが、ライスに添えるおかずのメインは野菜です。
野菜のおかず(カレー)が数種類に、肉あるいは魚介類のおかず(カレー)が、ライスとともにワンプレートに盛られます。

スリランカには、お惣菜屋さんで注文するように、20種類ほどのおかず(カレー)から好きなおかずを4〜5つ選んで注文する食堂(日本人的にはローカルのカレー屋)をよく見かけます。

日本人が「スリランカカレー」と総称するスリランカのおかずは、まさに野菜を中心にした惣菜(デリ)と言えそうです。

世田谷クミンのデリは、7〜8割がビーガンメニューになっています。

ちなみに、デリとはドイツ語で「美味しいもの」を意味するデリカッテセン(Delikatessen)から派生した、デリカッテセン(美味しいもの)をする商店のことを意味し、惣菜屋にあたります。

オリジナルのカレエ

カレエは「欧風でもインド風でもないオリジナルのカレー」という意味だそうですが、3種類のカレエがありました。

チキンとヤサイのカレエ

辛さ控えめ。
野菜の出汁と鶏ガラからとったスープを使ったカレー。

オリエンタルスープカレエ

中辛仕上げ。
タイのグリーンカレー、インドのカレースパイス、中華の薬膳食材、日本の和素材を使ったオリジナルのカレー。
自家製のつくねが入っています。

トッピングを以下から3つ選ぶことができます。
パクチー、スパイスナッツ、チーズ、結び白滝、白きくらげ、ジンジャーチャツネ、黒ゴマソース、ホットソース、韓国餅、お麩

上の写真では、パクチー、スパイスナッツ、結び白滝を選びました。

スパイシーキーマカレエ

辛いもの好きな人向け。
合挽肉に野菜5種、豆2種を合わせたカレー。

店名からクミン強めのカレーを想像していましたが、クローブ強めびっくり!

後からじわっとくる辛さで、激辛好きのためのカレーではないです。
スリランカで言えば、辛くないカレーに入るかもしれません。

スパイスを使ったデザートやドリンク

自家製ジンジャーシロップや自家製果実シロップをお湯・水・ソーダ・ジュースなどで割ったドリンク、自家製スパイス果実酒、自家製サングリア、ワイン、ビールなど、元々バーを経営されていただけあり、アルコールも揃っています。

自家製のものが多いのが特徴的です。

そして、ノルアルコールは自家製ジンジャーシロップを使ったホットドリンク類がいくつかありました。

チャイは、甘くないスパイシーな大人チャイと、少し甘めでスパイス控えめのチャイの2種類があるところが、オーナーのスパイス愛を感じます。

こちらは、少し甘めでスパイス控えめのチャイ。

コーヒーもこだわりなのかな?と頼んでみましたが、コーヒーは特に特徴は感じられませんでした。

お店への行き方(古道を歩く)

住宅街の細い道を入っていった先にあり、分かりにくい場所にあります。
ただ、古くから人々が行きかった古道が残っていますので、古道を伝って行けば迷いにくいでしょう。
古道だと思うと、狭くて蛇行する道もどこか味わい深く感じられるものです。

千歳船橋から行く

南口すぐの信号がある横断歩道を渡ると、和菓子屋さん「東宮」、薬局屋「ココカラファイン」、ラーメン屋「麺屋はる」、スーパー「オオゼキ」、煎餅屋さん「福田屋煎餅」などがある短い通りをいくと、ぶつかる道が「六郷田無道」という東海道の六郷と青梅街道の田無宿を結んだ古道です。

古道は蛇行しますが、迷わず六郷田無道を真っ直ぐ経堂方面(上町方面)行きます。

イタリア料理店「ホスタリア エル カンピドイオ」の角を右に曲がります。
ぶつかった区画が世田谷クミンがある世田谷区桜丘1丁目18番地です。

世田谷クミンにつながる道は区画の東側から伸びていますので、左に曲がって、次に右に曲がって、さらに右に曲がって真っ直ぐ行けばたどり着きます。

ちなみに、ホスタリア エル カンピドイオは、1965年に19歳でイタリアへ渡り、西麻布でリストランテ「カピトリーノ」を31年間経営し、日本イタリア料理協会の初代会長も務めた吉川敏明シェフが、限られた席数・限られた時間で営業する小さなレストランです。

世田谷クミンはラストオーダー15時で17時までの営業ですが、ホスタリア エル カンピドイオは18時〜22時の営業です。

経堂から行く

南口から南に伸びる「農大通り」をまっすぐ行きます。
農大通りは、かつては二子玉川の方に通じていた「二子道」です。
信号がある城山通りの交差点まで、迷わずまっすぐ行きます。

交差点「経堂入口」を渡って、花屋さん「音空花店」、カフェ「chez RONA」がある道を行きます。
この道も二子道ですが、すぐに道が二つに分かれます。
二子道は左側(南方面、農大方面)です。

まっすぐ伸びる二子道を行くと、交差点があります。
千歳船橋から伸びている「郷田無道」という古道です。
交差点を右(千歳船橋方面)に行きます。

しばらくすると、左手にイタリア料理店「ホスタリア エル カンピドイオ」があるので、その交差点を左に行きます。

まっすぐ行ってぶつかった区画が世田谷クミンがある世田谷区桜丘1丁目18番地です。

世田谷クミンにつながる道は区画の東側から伸びていますので、左に曲がって、次に右に曲がって、さらに右に曲がって真っ直ぐ行けばたどり着きます。

参考)

TARKARI:タルカリとは?
ウィキペディア:ダルバート

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