フォートに残るキャンディ王国最後の王の独房は衛兵小屋だった
コロンボフォートのCeylionco Houseの敷地内に、シュリ・ウィクラマ・ラージャシンハ王の独房と言われているものが残されています。
イギリス軍によって捕らえられた王は、実際にこの独房に入れられたのでは、この地に建っていてオランダ東インド会社の役員たちの住宅に1年ほど住んだ後に、インドに移送されています。
本記事では、シュリ・ウィクラマ・ラージャシンハ王の独房について紹介します。
シュリ・ウィクラマ・ラージャシンハ王の独房とは?
Ceylino Houseの駐車場に、キャンディ王国の最後の王「シュリ・ウィクラマ・ラージャシンハ」がイギリス軍に捕らえられた後に監禁されていたとされる小さな建物があります。
建物にはプレートが置かれています。
王がここに幽閉されたとありますが、それは真実ではないようと新聞社の記事や歴史について考察した記事に書かれています。
反対側に回ると、中を覗けるようになっていて、王や女王の肖像画などが見られます。
エシュロン兵舎の衛兵小屋だった
キャンディ王はイギリス軍に捕らえれ、コロンボフォートのオランダ東インド会社の役員の家に1年ほど軟禁されていたと言われています。
その場所が、この小屋が建っているCeylinco House辺りだったと言われています。
当時は、Ceylinco Houseから、貨幣博物館が入っているThe Central Pointの辺りまでは、オランダ東インド会社の役員の家が並んでいたそうです。
王は後に、タミルナードゥ州のベッロールに移送されますが、それまでの約1年間をオランダ東インド会社の役員の家で暮らしています。
小屋はイギリスが建設したエシュロン兵舎の入口に立つ衛兵の小屋として建てられたものです。
スリランカが独立し、各地のイギリス由来の地名がシンハラやタミルの地名に置き換わっていく1950年代に、衛兵小屋が現在の形に作り替えられ、シュリ・ウィクラマ・ラージャシンハ王がイギリスによって、こんな小さな小屋に監禁されていたとして噂が流布され、現在に至っているようです。
参考)
Truth behind the Prison cell of the last King in Colombo Fort
the Sunday Times:Mystery over the last King’s ‘cell’ in Fort
Wikipedia:Vellore
ウィキペディア:斜線陣
「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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