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【日本語学校巡り第8弾】Akari private limited

2023年10月23日

日本語学校巡り第8弾、今回はAkari private limitedにお伺いしました。

Akari Private Limitedとは

Akariのチェアマンであるカマル・アッタナヤカ(渡邉 加万瑠)さん、日本語教師でヘッドティーチャーのユカさんにお話を伺いました。

学校設立の経緯

カマルさんは1991年に有限会社エム・ケイ・トレーディングを設立し、バイク・建設機械・車をスリランカ・東南アジア・アフリカへ輸出。

1996年にはバイクをスリランカで組み立てて、日本へ逆輸入することをはじめ、さらにドバイ、オランダでバイクの販売ビジネスを行っていたそうです。

2009年のリーマンショックでドバイとオランダでの会社は閉じ、バイク・車をアフリカ・ベトナム・カンボジアへ、ヘリコプターをニュージーランド・オーストラリアへ輸出し、スリランカで取れた深海サメの脂の日本へ輸入、マグロを築地に卸すなど様々なビジネスを行ってきたそうです。

そんな中、技能実習生の送り出し事業に関わったのきっかけに、2015年にAkari (Pvt) Ltdを設立し、送り出し機関として認可を受けています。

現在の生徒数、生徒の年齢

取材当日(2023年9月15日)時点では91人の生徒が在籍していました。全寮制でベットが100名分まで用意されていました。

18歳~28歳の女性のみを生徒として受け入れています。

先生の人数、日本人の先生の有無

日本語教師は日本人のユカ先生を含めて合計5人。

介護の先生が1人、朝と夜の体育を教える先生が1人、その他に運営スタッフさんが何人か働かれています。

Akariのやり方で仕事を覚えてほしいということで、スリランカ人の日本語教師は中途採用ではなく、新卒採用にしているそうです。

学費について

学費は去年までは110万ルピー、現在は15万ルピーとのこと。

全寮制のため、学費15万ルピーには授業料と宿泊費が含まれています。

食費は別途、1日500ルピー(朝食150ルピー、昼食175ルピー、夕食175ルピー)支払います。

日本での生活や仕事習慣も身に付けて欲しいとカマルさんはお考えで全寮制にされているそうです。

学費は企業の面接を受けるまでの最初の6ヶ月分までで、企業から内定をもらった後の出発前の学費は採用企業さんに負担いただいているそうです。

また、学生から紹介料は徴収せず、企業側から採用費はいただいて運営しているとのことでした。

施設の設備

学生寮は2段ベットがずらりと並んでいます。毎朝ベッドメイキングをして、ベットの下に全ての荷物を片付けます。運動用の白い靴、勉強用の黒い靴、お風呂上がりのサンダル、も履かない時は綺麗に並べられていました。

継続して受け入れてくれている佐賀県の医療法人の方が毎週オンラインで様々なテーマの勉強会を開催してくださるので、このスマートボードを使って講義を受けているそうです。(これまでに介護士、看護師、放射線技師、臨床検査士、理学療法士など様々な職種の方に講義していただいたそうです。)また、JFT対策のコースでは、「いろどり」シリーズのテキストと一緒に、このスマートボードやタブレットを活用した授業を行なっています。

業務用の洗濯機や乾燥機を設置して、これは生徒たちが自分たちで使うそうです。

スリランカではトイレではトイレットペーパーではなくホースを使うのが一般的ですが、日本のトイレに適応できるように、トイレットペーパーを使うように指導しているとのこと。

どうしてもホースを使いたい場合は、便座を濡れてままにせず、自分で拭いてからトイレを後にするように指導されているそうです。

ゴミも日本で分別して捨てるために、しっかりと練習できるようになっています。

また、教室は靴を脱いで入るように徹底されており、オレンジ色のテープで区切られています。

卒業生の進路実績

現在、49名が日本への出発待ちとのことでした。(10月末に8名、11月に15名、来年2月に26名の予定)

日本で働いている先輩たちと交流する機会もあり、先輩から「日本の食事は甘い」と聞いたと話してくれました(笑)

スリランカ人はホスピタリティーが高く、家で祖父母のお世話や怪我をした親の看病をすることは一般的なので、スリランカ人は介護職に向いているとのことでした。

Akariの近くには介護施設があり、そこで介護実習も行っているそうです。

学費を抑えて、紹介料を取っていないことから、貧しい家庭の子も受け入れられて、その後の人生が変わる様子が見られるのは、この学校を運営するやりがいだというお話を伺いました。

ある卒業生は、日本で働いて貯金をして、帰国して自分の両親にトラクターや牛、鳥を買い、両親がミルクや卵を売って自活できるようにしたそうです。

別の卒業生は、最初に家庭訪問したときはボロボロの狭いお家に住んでいたのが、日本で働き始めて2年半経った頃に再度訪れたところ、綺麗で立派な家になっていたこともあったそうです。

授業内容

火曜日に入ったばかりの学生は、これから4ヶ月JFT試験に向けて勉強を始めるようです。試験に合格することが出来たら、その後2ヶ月間介護の勉強をして特定技能試験を受けます。

8~9ヶ月目に面接トレーニングを行い、企業の面接に備えます。

企業から内定をもらった人は、ビザがおりて日本に行くまでの約5ヶ月間に出発前講座を受けます。シンハラ語で3週間介護を座学で学び、その後に近くの介護施設で実習を行うそうです。

仕上げとして、日本人教師から日本で働くために必要な社会人マナーや日本の文化・慣習・N3レベルの日本語などを教えています。

各クラスの授業にお邪魔させていただきましたが、入学して間もない学生と、日本への渡航直前の学生では日本語力はもちろん、表情、顔つき、意欲、積極性など、ぱっと見ただけでも全く違いました。Akariでの勉強と寮生活を通して、変わっていくということがよく分かりました。

ちなみに、座席の並びは立てにローテーションするようで、全員が1番前の席にも後ろの席にも座るようになっているそうです。

行事やイベントが定期的に開催され、最近は桜の木をみんなで作ったそうです。

1日のスケジュール

4:30 起床
5:30~6:15 朝の運動
7:30~ 朝ご飯
8:00~朝礼
8:30~10:00授業
10:00~10:30お茶休憩
10:30-12:00 授業
12:00~13:00お昼休み
14:00~16:00 授業
17:30~18:15 夕方の運動
19:30~夕ご飯
23:30 就寝

全寮制は規則正しい生活と共同生活に慣れ、日本に行った際のホームシックの発生度合いも下げる効果があるそうです。

ケータイは平日は没収され、金曜の夕方から月曜日の朝までは使えるようにしているそうです。精神的にも強くなり、日本でも頑張れるようになるそうです。

朝と夕方の運動時間は、元軍人の先生が指導しているそうです。

スリランカの学生は、日本の学生に比べると体力がないので、体力をつける上でも運動の時間は効果的とのことでした。

生徒の集め方

カマルさんは毎週日曜日15:30~16:45で、Akariや技能実習制度について説明・質問対応を行うZoomミーティングで欠かさず行っているそうです。

取材させていただいた2023年9月15日の段階で、累計174回開催されていました。

このZoomミーティングをFacebookで告知し、入学する人の7割がこのZoomミーティング経由なのだそうです。

また、毎月第1土曜日の15:30~16:45には、日本にいる卒業生向けに給料・労災・一般生活などに関する相談に応じるZoomミーティングも行っているそうです。

これからAkari学校をどうしていきたいか?

受入先の介護施設から継続的に受け入れてもらえるように、送り出す卒業生の質にこだわっているそうです。

できるだけN3レベルまで引き上げて送り出したいそうです。

日本語レベルが高いことは、本人にとっても受入企業にとっても良く、また問題が起きにくくなることから、学校側としても助かるとのこと。

現在は100名のキャパシティよりも大きくし、日本人教師も増やして、より多くのスリランカ人の若者を日本に送りたいそうです。

実際に働いている日本人の先生について

日本人のユカ先生にお話を伺いました。

今までの経歴、スリランカに来られた経緯について

ユカ先生は大学生の時にアメリカの学校に通っていたそうです。その時に日本語の授業のアシスタントをする機会があり、日本語を教えることに興味を持たれたそうです。

日本語教師になりたい気持ちはあったものの、大学卒業後は一般企業にまずは就職。

その後、やはり日本語教師になりたいと思い、インドネシアの高校でアシスタントとして働かれたそうです。

そして、202010月に日本語教師の検定試験に合格し、20212月に知り合いからスリランカでの日本語教師の募集があると聞いて、Akariで働き始めたそうです。

どれくらい働いているか?休みの日は何をしているか?スリランカ生活はどうか?

平日は6時に起床。休みの日はおうちでゆっくり寝たり、カフェに行ったりして過ごしているそうです。

Akariに来てから1年半が経ったとの事ですが、スリランカは日本ほどせかせかしてないためリラックスして過ごすことができるそうです。インドネシアでは距離感が近すぎてストレスフルだったそうですが、Akariでは先生たちも一定の距離保ってくれて職場環境は良好。学生たちもいい子が多く、楽しく続けられているとのことでした。

ユカ先生は今のところスリランカにずっと住みたいとおっしゃっていました。

日本語を教える上で気をつけていることや、考えていること、ポイントはあるか?

ただテキストを教えるだけでは、なかなか定着しないので、テキストに出てくる言葉に関連する日本の習慣やマナー、文化など、実際に日本で生活するときにも役立つことと合わせて教えられているそうです。

写真や動画を取り入れてイメージをわくようにも教えているそうです。

仕事をする上でのやりがいについて

ユカ先生は出発前研修のクラスを担当されていますが、生徒たちのモチベーションも高くて教えがいがあるとのことでした。

面接指導も行っているそうですが、企業面接に何度も落ちた子が諦めずに頑張り、ついに合格したときには、大きなやりがいを感じるそうです。

生徒を日本に送り出す送別会では、毎回泣いてしまうともおっしゃっていました。

お仕事をしていて大変なこと

お客さんがいる前で床の汚れを足で拭いたり、コップの中に指が入っている状態でお客さんに飲み物を出してしまったり、細かなことも教えないといけないそうです。

また、テストの点数が良い生徒と悪い生徒で喧嘩したり、以前から友達の子が学校に入ったら別の子と仲良くしているから学校を辞めたい!という子がいたり、高校を卒業した年齢の子ではないような子どもっぽさもあるそうです。

学生に質問

日本語に興味を興味を持った理由

お姉さんが日本で介護福祉士の試験に合格したのがきっかけで日本に興味を持ったという子がいました。

日本のイメージは、技術が発展してる、良い人が多い、安全な国、ルールが沢山ある、季節があって自然環境がいい、日本人は真面目、なのだそうです。

卒業したらやりたいこと

日本で仕事をしたいと話していました。介護の仕事をしたい学生、ホテルの仕事に興味がある学生がいました。既に病院や介護施設で内定を貰っている生徒の中には、日本でN2N1レベルまで日本語を勉強して、介護福祉士の資格を取得したいと話している生徒もいました。

日本に行ってまずは介護の仕事をしながらN2、N1の勉強をして、スリランカに戻ってAkariの先生になることが夢だと話してくれた生徒もいました。

日本でやりたいこと

綺麗な場所に行きたい、日本料理を食べたいと言っていました。天ぷら、寿司、ラーメンを食べてみたいそうです。他には富士山に登ってみたいという学生もいました。やはりどこの学校に行っても富士山というワードは耳にします。

また、神奈川県の介護施設から内定をもらっている学生たちは、横浜中華街やディズニーランドに行ってみたいと話していました。

日本で心配なこと、不安なこと

食事面の心配(手ではなく箸で食べる、辛い物が少ない、生の魚や卵があるなど)と、日本でしっかりと仕事ができるかが心配なので、できるだけ早く慣れたいと話してくれました。

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