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スリランカの国会議員選挙〜ラージャパクサ派が大勝し、二大政党が大きく後退〜

2020年8月13日

新型コロナウイルスの影響により延期になっていた国会議員選挙が、コロナ対策を取りながら2020年8月5日に実施されました。

これまでスリランカの政治を担ってきた、統一国民党(UNP)とスリランカ自由党(SLFP)の二大政党が大きく後退し、マヒンダ・ラージャパクサ首相が党首を務めるスリランカ人民戦線(SLPP)が大勝したのが今回の選挙です。

二大政党が大敗

これまでスリランカの政治は、統一国民党(UNP)とスリランカ自由党(SLFP)の二大政党が連立や政党連合を組み、多数派を形成して、政権運営を行ってきました。

ところが今回の選挙では、スリランカ自由党(SLFP)から離脱したマヒンダ・ラージャパクサ氏(現首相)が党首を務めるスリランカ人民戦線(SLPP)が与党に、統一国民党(UNP)から離脱したサジット・プレマダーサ氏が党首を務めるSamagi Jana Balawegaya(SJB)が野党第一党になり、新しい政党が議席数を伸ばした。

一方で、前首相のラニル・ウィクラマシンハ氏が党首を務める統一国民党(UNP)は106議席から1議席に、前大統領のマイトリパーラ・シリナーセ氏が党首を務めるスリランカ自由党(SLFP)も95席から1議席に後退しています。

これまで二大政党と言われていた両政党が共に1議席まで後退した要因は、2019年4月に起きた連続爆破テロに対して適切に対処できなかったことと思われます。

インドから事前にテロに関する警戒情報があったにも関わらず、スリランカ自由党(SLFP)党首で当時大統領だったマイトリパーラ・シリナーセ氏と、統一国民党(UNP)党首で当時首相だったラニル・ウィクラマシンハ氏の政治的対立により、対策が適切になされなかったと言われています。

現大統領・現首相派のSLPPが大勝

マヒンダ・ラージャパクサ首相が党首を務め、ゴーターバヤ・ラージャパクサ大統領を支持するスリランカ人民戦線 (SLPP) が145席を獲得し、過半数の113人を超えて(総議席数は225席)勝利しました。
単独政党で過半数を超えたという結果は大勝と言えるでしょう。

スリランカ人民戦線 (SLPP) は北部・東部州などで選挙同盟を組む少数政党が5議席を獲得したことで、合計で 2/3 を占める150議席に達しました。

選挙同盟は以下の4つの党で、タミル系、ムスリム系の政党も入っています。
イーラム人民民主党(The Eelam People’s Democratic Party )が2席
タミル人民解放の虎(The Tamil Makkal Viduthalai Pulikal)が1席
国民会議(National Congress)が1席
スリランカ自由党(SLFP)が1席

また、マヒンダ・ラージャパクサ首相の息子のナーマル・ラージャパクサ氏、
マヒンダ・ラージャパクサ首相の兄のチャマル・ラージャパクサ氏とその息子のシャシーン・ラージャパクサ 氏と、2組の親子議員も誕生しています。(それぞれSLPPから選出)

ゴーターバヤ・ラージャパクサ大統領を含めて、ラージャパクサ家から5名が主要ポストにつくことになります。

今回の選挙は「大統領の兄でSLPP党首でもある、マヒンダ・ラージャパクサ氏が最も支持されているシンハラ仏教のリーダーであることが証明された。それと同時に、弟のゴーターバヤ・ラージャパクサ氏が最も国民に支持されていることが明らかになった。」とThe Indian Expressは報じています。

政治アナリストのクサル・ペレラ氏は、今回の選挙と去年の大統領選挙にシンハラ仏教のリーダーが勝利していることから、「スリランカ は段々と多数派国になってきている」と懸念の声を上げました。

スリランカ 人民戦線 (SLPP) の役員は今回の結果について「国民がシンハラ仏教のリーダを支持しているという事実以外なにものでもない。マヒンダ氏とゴータパヤ氏は人種差別主義者ではなく、ゴーターバヤ氏は開発政策が今のスリランカを救うために重要だということを最も理解している。今までもこれからも経済発展に取り組んでいく」と多数派国になってきているとの声に反論しました。

ゴーターバヤ・ラジャパクサ大統領は今月の20日に議会会議を開くと表明しています。

野党第一党はSJB

野党第一党は2019年の大統領選でゴーターバヤ・ラジャパクサ氏に敗北したサジット・プレマダーサ氏が率いるSamagi Jana Balawegaya(SJB)で、54議席を獲得しました。

サジット・プレマダーサ氏はスリランカ第3代大統領ラナシンハ・プレマダーサ氏の息子です。

投票方法

投票用紙に:

①支持する政党1つに印をつける

②選んだ政党の候補者の中から3人選ぶというものです。

コロナ対策

投票所では選挙役員のフェイスシールド着用、有権者のマスク着用とソーシャルディスタンスが徹底的に行われました。

選挙管理委員会委員長のマヒンダ・デシャプリヤ氏は「投票所はビーチ、レストランや市場よりも安全でコロナフリーです」と述べ、コロナ対策に絶対的な自信を持っていることを国民にアピールしました。

>>参照サイト

Explained: What the massive election victory for Rajapaksa means for Sri Lanka
Sri Lankans, wearing masks, flock to voting centers for parliament election
Sri Lanka Tweet
中印が影響力競うスリランカ で議会選 6日中にも大勢
ニュースで知るスリランカ〜2020年8月7日
ニュースで知るスリランカ〜2020年8月8日
ニュースで知るスリランカ〜2020年8月9日
ニュースで知るスリランカ〜2020年8月13日
Wikipedia「Sri Lanka Freedom Party」
Wikipedia「United National Party」
Wikipedia「Sri Lanka Podujana Peramuna」
Wikipedia「Samagi Jana Balawegaya」

Wikipedia「Gotabaya Rajapaksa」
Wikipedia「Mahinda Rajapaksa」

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