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バワ建築のアーユルヴェーダリゾート「ヘリタンスアーユルヴェーダ」

2021年6月01日

スリランカを代表する観光資源である「ジェフリーバワ建築」と「アーユルヴェーダ」。

その二つを同時に楽しめる、バワ建築のホテルで唯一のアーユルヴェーダリゾートが「ヘリタンスアーユルヴェーダ」です。

スリランカで最も観光業が盛んな南西海岸に位置し、ホテルの目の前はビーチ。
すぐ近くにはマングローブが生い茂るベントタリバーもあります。

本記事では、ヘリタンスアーユルヴェーダについて紹介します。

エイトケン・スペンス初のホテル

1863年にゴールで創業し、海運やホテルなど多事業を展開するスリランカを代表するコングロマリット「エイトケン・スペンス」。
そのエイトケン・スペンスが最初にホテルを経営を始めたのがネプチューンホテル(現 ヘリタンスアーユルベーダ)です。

その後、エイトケンスペンスはスリランカを代表するホテルを建設していきます。

1973-1976年建設の「ネプチューンホテル(現 ヘリタンス・アーユルヴェーダ)」
1979-1981年建設のバワのインフィニティープール第一号とされる「トリトンホテル(現 ヘリタンス・アフンガッラ)」
1991-1994年建設のバワの最も有名な作品「ヘリタンス・カンダラマ」
1996年開業の紅茶工場を改装した「ヘリタンス・ティー・ファクトリー」
など。

建設時にバワに依頼をしたのは、「セイロン・ホテルズ・コーポレーション(Ceylon Hotels Corporation)」でした。
セイロン・ホテルズ・コーポレーションはバンダーラナーヤカ国際空港がオープンした1967年に設立された国営企業です。
1967年にセイロン・ホテルズ・コーポレーションがバワに設計を依頼したのが、ベントタビーチホテル(現 シナモンベントタビーチ)です。

1977年に発足した新政権は政府保有のリゾートホテルの売却を行い、ネプチューンホテルを取得したのがエイトケン・スペンスでした。

本格的なアーユルヴェーダリゾート

2021年現在は公式ページでもグーグルマップ上でも「ヘリタンス・アーユルヴェーダ」と記載されていますが、これまでは「ヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハ・ゲダラ」と呼ばれていました。

シンハラ語でマハー(මහා)は大きい、ゲダラ(ගෙදර)は家という意味です。

ヘリタンスアーユルヴェーダは、ヘリタンスブランドを展開するエイトケン・スペンス・ホテルズが運営するアーユルヴェーダリゾートです。

最短3泊から宿泊が可能ですが、通常のドクターの診察に加えて、1週間に一度ヘッドドクターによる診察が受けられますので、2週間以上の滞在が望ましいでしょう。

ドクターの診断結果に基づき、ハーブなど天然素材から作った薬が処方されます。

上の写真は、その薬が配置される部屋番号と名前が示された棚です。
ここから自分用に作られた薬をもらい、決められた時間(食前、食後、食中など)に薬を摂取します。

アーユルヴェーダ病院に通院して治療する場合は、日々の薬の摂取がメインとなります。
ある一定期間後にまた医師に診察をしてもらい、薬を継続したり変更して、体調を整えていきます。

そのため、数日に滞在ではアーユルヴェーダの体験に留まってしまうため、治療や体調を改善したい場合にはまとまった日数の滞在がお勧めです。

フランジパニの並木道

ベントタの川向かいの町アルトゥガマのさらに北隣りの町ベールワラ(බේරුවල、Beruwala)にあります。

ホテルの入口はゴールロード側にあります。

ゴールロードから少し内陸側に入るとゲートがあります。

ホテルの本館までは大きな庭と宿泊棟が並んでいて、かなりの距離があるため、ゲートから本館の移動はホテルスタッフが運転するカートに乗ります。

宿泊棟を向ける道は、フランジパニの並木道になっています。

小さな森と池

この奥には池がある小さな森になっています。

道路は円形の一方通行の車寄せになっていて、左手側から本館に向かいます。

本館に向かう道は坂道になっていて、入口から少し階段を上がったところにあるレセプションはホテルの2階になっています。

バワは車寄せ、レセプションを高くするために、手前の森の土を堀り、その土をレセプションへのアプローチに盛って入口が2階になるようにしています。

そして、掘った部分に水を溜めて池にしたそうです。

レセプション

アーユルヴェーダはドイツ人に人気のため、左側にはドイツ時間を示す時計があります。
そして、右側には日本時間を示す時計もあります。
このホテルには日本語を話すスタッフがいて、日本語で接客をしてくれます。

旅行に必要な英語ができたとしても、ドクターと話す際の診察では日本語で体のことを伝えたい、説明を受けたいという人は多いでしょう。
こちらのホテルではそのサポートが受けられます。

ラキセナナヤケの作品

レセプションからまっすぐ行くと、ラウンジがあり、左右の壁にラキセナナヤケの作品があります。
上の写真は入口を背にして左手側の壁です。

こちらは反対側(レセプションを背に右手側)です。

それぞれの壁の裏側には階段があります。

プールと海を見渡すテラス

さらにまっすぐ行くと、広いテラスがあり、そこからプールと海を見渡せます。

ホテルはコの字のようになっていて、プールを真ん中に右手側と左手側に宿泊棟が海に向かって延びています。

プール側から見たテラス。
テラスの下がレストランになっています。

レストラン

テラスの左右に階段があり、降りるとプールに面したレストランになっています。

プールの先はモラガラビーチ(Moragalla Beach)です。

モラガラビーチ

プールの先からそのままビーチに出ることができます。

ビーチで販売されている帽子。

ビーチ沿いにはホテルがいくつも建っています。

南側(ホテルを背にして左手側)にビーチを少し歩くと、ベントタ川の河口と、ベントタの突き出した半島が見えてきます。

ここまでくると、ベントタ川のボートクルーズに乗らないか?と声を掛けられました。

ベントタのボートクルーズはとてもお勧めで、ボートを運行している会社がベントタ川のアルトゥガマ側に並んでいますので、そちらで手配されることをお勧めします。

日本人宿泊客限定の料理教室

公式ページには、毎週月曜日の18時 から18時45分で、日本人向けの料理教室を開催していると記載されています。
ホテルのシェフと、日本語が話せるホテルスタッフのギトミさんが指導してくださるそうです。
このプログラムは宿泊の日本人客のみの特別なもので、参加費は無料とのこと。

まとめ

私はヘリタンスアーユルヴェーダには宿泊したことがなく、アーユルヴェーダの内容や客室については、実際に宿泊した後に記事を作成して、お伝えしたいと思います。

デイヴィット・ロブソンさんの著作『ジョフリーバワ 全仕事』には、セキセナナヤケが全客室の壁に異なる壁画を制作したと記述されています。
アーユルヴェーダも楽しみですが、客室を見るのも楽しみです。
お泊まりになる方は、アーユルヴェーダとともに、ジェフリーバワ建築、南西海岸のビーチもお楽しみください。

参照)

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