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技能実習生の最大級の監理団体「アイム・ジャパン」とスリランカ海外雇用局の訓練校

2023年10月05日

日本語学校巡り第7弾!今回は技能実習生の日本国内最大の受け入れ団体であるアイム・ジャパンのコロンボ駐在員事務所にて、タンガッラにあるスリランカ海外雇用局の訓練校「Migrant Resources Centre of SLBFE Tangalle」についてお話を伺いました。

アイム・ジャパンとは?

アイム・ジャパン(公益財団法人 国際人材育成機構)は、日本国内15支局、海外5駐在員事務所、職員数318名 (2022年3月末時点)を有する、外国人技能実習生の日本国内最大の監理団体です。

海外の駐在員事務所はジャカルタ、バンコク、ハノイ、ダッカ、そしてコロンボ(バッタラムッラ)にあります。

アイム・ジャパンは送出国政府と協定を結んで、技能実習生の送り出し機関である各国政府のサポート及び日本での受け入れ・監理事業を行っています。

スリランカ政府とは2017年7月に技能実習受入協定を締結しています。

タンガッラ訓練校とは?

スリランカ海外雇用局(SLBFE:Sri Lanka Bureau of Foreign Employment)はスリランカ全土に17校(アンパーラ、アヌラーダプラ、バドゥッラ、バッティカロア、チラウ、ダンブッラ、ゴール、ジャフナ、キャンディ、クルネーガラ、マトゥガマ、パンニピティヤ、ポロンナルワ、ラトゥナプラ、タンガッラ、トリンコマリー、ヴァブニヤ)の訓練校を運営しています。

その中で、アイム・ジャパンの技能実習プログラムで日本へ行く訓練生が入校しているのがタンガッラの訓練校です。

現在の訓練生数、訓練生の年齢

日本の企業からの受入要請に応じて募集をかけて育成するため、訓練生数は受入要請の人数によって変動します。

2023年9月21日にお話を伺った際は、在籍している訓練生は58名(アイム・ジャパンのプログラムに関係する人数のみ。他国への渡航を控える訓練生は含まない)。

アイム・ジャパンのプログラムへの参加要件として、年齢が18〜30歳と定められているため、訓練生の多くが20代前半。

クラスは入校した月ごとのクラスと、出発前のクラスがあります。

介護職の場合は5カ月、それ以外の職種の場合は4か月、入校月ごとのクラスで寮生活をしながら学びます。

先生の人数、日本人の先生の有無

アイム・ジャパンのプログラムでは日本語の授業はアイム・ジャパンの日本人日本語教師1名と海外雇用局のスリランカ人教師2名が担当しています。

その他に海外雇用局のスリランカ人の体育教師や、その他運営スタッフが何名かいるそうです。

費用について

アイム・ジャパンが政府と協定書を結んで行なっているプログラムのため、政府や実習生の受け入れ企業が費用を負担しており、主にかかるのは実費で、授業料やビザの斡旋料がかからないのが特徴です。

健康診断料、寮での食費、ビザ申請書類一式の費用、ワクチン費用、スリランカ海外就労者保険登録料などで必要な実費は自己負担となります。

リクルート試験

試験は筆記テストと体力テストが行われます。

筆記テストでは、N5レベルの日本語があるかを確認。(介護の場合はN4)

体力テストではマラソンや腕立て伏せ・腹筋を行い、基礎的な体力・心身ともに健康かを確認しています。

授業のスケジュール

寮生活であり、1日のスケジュールが以下のように決まっています。

起床、清掃5:00-5:45(45分)
体育5:45-6:30(45分)
清掃、朝食6:30-8:20(110分)
授業8:20-10:20(120分)
休憩(ティータイム)10:30-10:50(20分)
授業10:40-12:40(120分)
昼食12:40-13:40 (60分)
授業13:40-15:00(80分)
休憩(ティータイム)15:00-15:10(10分)
授業15:10-16:45(100分)
清掃、報告16:45-17:00(15分)
体育17:30-18:15(45分)
就寝23:00

就寝時間までは自習を行います。

修了者たちの感想では、体育の授業を受けて体力だけではなく、3年・5年の実習期間を全うできる精神力がついて良かったという感想が多いそうです。

休み時間には日本の職場で業務報告が適切にできるように、係を決めて生徒各自が報告をするようにしています。

定期的にレベルチェックテストがあり、日本語の上達度合いを先生が随時確認しています。

タンガッラ訓練校では、日本だけではなく、イスラエルや中東諸国など他の国に行く生徒も学んでいます。

企業の面接

訓練生は、受入企業からの要望に応じて、主に介護職種と建設職種のリクルートを実施し、希望職種に合わせて面接を受けます。

面接はオンラインで行われる場合と、日本から企業の担当者が来て直接面接する場合とがあります。

技能実習修了者の進路実績

取材時の2023年9月21日現在では、約400名を送り出し、そのうち半数が介護職だということでした。

介護職の生徒は出発前には問題なく日本人と話せるレベルになり、日常会話に加えて、日本の介護様式に合わせた実技と座学の訓練を、介護の有資格者がシンハラ語に通訳を入れた授業を行なっています。

また、日本語だけではなく、日本文化や生活習慣、働き方、ごみの捨て方、災害時の対応など、実習生が日本で生活するために必要なことを学んでいます。

技能実習生が実習期間中にN2やN1、国家資格の介護福祉士に合格する事例も出てきています。そのような先輩たちの成功事例が、後輩実習生たちのモチベーションを高める結果となっています。

3年・5年の技能実習を修了して帰国した後は、スリランカで起業したり、日本語や介護の学校を始めたり、特定技能で再入国をしたりする人がいます。アイム・ジャパンでは、実習生が帰国した後に祖国で起業するための資金として「事業奨励基金」を実習企業が積み立てており、3年の実習を修了した場合60万円が、5年の実習を修了した場合100万円が海外雇用局を通して支給されます。

他の日本語学校とは違うタンガッラ訓練校の特徴

アイム・ジャパンがスリランカ政府と協定書を結んで運営しているため、必要なお金が実費に限られている点です。

また、アイム・ジャパンが協定を提携している5か国の中でも、スリランカに特徴的なのは、国が職業訓練校を数多く運営していることだそうです。

スリランカ政府は多くの人を海外に送り出す体制を整えているようです。

また、インドネシア、タイ、ベトナムでは日本への渡航を希望する人が減少傾向になる中で、スリランカとバングラディシュでは日本への渡航を希望する人が比較的集まりやすく、アイム・ジャパンとしても、より重要な送り出し国になってきているとのことでした。

2023年6月7日、スリランカ労働省は愛媛県と「農業分野等における協力に関する覚書」を締結。2023年8月に出発した10名の介護技能実習生のうち4名は愛媛県内の介護施設に配属されたそうです。

アイム・ジャパンは今後、特定技能の分野でもスリランカ政府と協定書を締結し、多くの若者を日本に受け入れる予定とのことです。

参考)
アイム・ジャパン公式サイト

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