日本からスリランカへ飛び立った写真家、石野明子さんの生き方を知る──
今回私達はスリランカで活動する写真家、石野明子さんにインタビューさせて頂きました!
写真家直伝の写真上達のコツなども記載しているので、ぜひ最後までご閲覧ください!^-^
┃目次
- 「写真に興味を持ったのはいつから?」
- 「スリランカのご飯を題材にした理由は?」
- 「スリランカに移住して大変だったことは?」
- 「日本とスリランカの意外な違いは?」
- 「写真家としてのモットーやコンセプトは?」
- 「写真を撮るコツ、気をつけることは?」
- 「石野さんにとって、写真とは?」
- 「自分を一言で表すとしたら?」
- 「自分らしさとは?自分を愛することって?」
- 「高校生へ一言!」
2003年、大学卒業後、新聞社の契約フォトグラファーを経て2006年からフリーに。2013年から文化服装学院にて非常勤講師。2016年11月、スリランカ・コロンボに移住して、写真館STUDIO FORTをオープン。大好きなスリランカの発展に貢献したいと、その魅力を伝える活動を続けている。2019年4月にイカロス出版よりガイドブック『五感でたのしむ! 輝きの島スリランカへ』が出版された。https://www.asahi.com/and/creators/ishinoakikoより
『私が17歳のとき、祖父が自分の趣味にと買った一眼レフカメラを買いました。ですが、機能が多く祖父が持て余していたため、私が譲り受けました。
自分の視点で世界を切り取れるのが楽しくて、そのときからカメラを毎日持ち歩いていました。そこから友達を撮ったりして、どんどんハマっていきました。
説明できない感情や、自分が漠然と心惹かれた景色を言葉の代わりに写真に収めていました。』
『スリランカのことは日本ではまだまだ知られていません。なんとなく聞いたことがあるか、どこにあるかもわからないという方もいると思います。
食というのは間口が広くて、なんのハードルもなく入っていけるジャンルです。偏見なく、楽しくスリランカのことを知ってもらうためにスリランカのご飯を題材にしました。
料理は見てて楽しいですからね。』
『…Amazonがないことですかね(笑) スマホやPCがあまり普及していなかったので、通販サイトも7年前は乏しく、大切な欲しいものや情報は足で歩いて探すしかないんですね。
どこに欲しいものがあるかもわからないですし、小さい子も連れていたため、暑い中大変でした。』
『日本では人に迷惑をかけないで生きるという風潮があるので、なるべく問題は自分で解決していました。でも、スリランカではとりあえず図々しいことや迷惑をかけてしまうことも一旦言ってみるんですね。すると皆さん助けてくれます。「生きていると人に迷惑をかけてしまうこともあるよね」という風潮があって、スリランカでは他人に助けを求めることへのハードルが低いです。
子供が泣いていてもうるさいという顔をする人はいないので、人々のおおらかさをスリランカでは感じますね。こんなことも起きるよね、という受け皿を皆さん持っています。発展途上国ならではのものですね。』
※発展途上国だと、インフラが整っていなかったり、経済状況が安定していないため、人々が助け合わないと日々の生活が立ち行かないことがある。
『機能の発展で、今の時代は誰が撮っても綺麗な写真になります。なので、私自身しか撮れない綺麗さ、個性を大切にしています。そうでないと写真家である意味がなくなってしまいます。
自分らしい世界が写っているかどうか、自分の視点が切り取られているかどうかを常に考えていますね。』
『上達を目指すなら、高いかもしれないけど、単焦点レンズの50mmを購入してください。単焦点で写り方を研究してください。単焦点は被写体に自分で近づく必要があるので、被写体との構図のとり方や背景のボケ方を学べます。
色の配置や被写体がどう伝わるか、光が被写体にどう当たったら綺麗かを常に考える必要があります。シルエットの綺麗さなどを観察することも大事です。
感情的になるもの、自分が惹かれたものを躊躇せずカメラに収めてください。たくさん挑戦することが大切です』
『寝食を忘れるほど大事なものです。パソコンの作業なども止まらなくなるし、我を忘れて没頭できるものです。写真を撮るときはいつも興奮状態になります。
カメラを媒介にして人と繋がることができます。カメラがあることでその人のことが知れる…もはや写真は私の五感のひとつですね。
カメラを通して見ることで「見る・聞く・感触」というような、被写体が心の琴線に触れる感覚をより研ぎ澄ましている気がします』
『──好奇心』
『日本で写真家として表現活動をしていて数年が過ぎた頃、SNSの普及もあり人と自分とを比べてしまうことがとても多くなりました。すると、自分が撮っている写真に対して自信が持てなくなって、堂々と世に出すのが苦しくなってしまったんですよね。
“どうして人と比べてしまうんだろう” “どうして上手く撮れないんだろう”と悩んでいたその時、訪れたスリランカでは素直に自分の心が惹かれる被写体に向かい合うことができました。ここでなら自分らしさや世界観を取り戻せそうだと思ったんです。
スリランカに来てからは、他人にとっていいのか悪いかは気にせずに、自分の心が惹かれたものを、自分の心のままに撮っています。常に自分の心に正直であるようにしています。
自分が欠点だと思っていることは、実は自分の個性だったりするんですね。他人が良いと思うことに寄り添うのではなく、自分の長所も短所も受け入れていくことが自分らしい写真を撮ることに繋がります。自分らしい写真を撮ることに繋がります。
表現者である写真家は特に人と被ってはいけません。なので自分が求められた時に、自分の価値観を持っておかないといけません。
自分の純度を高めていくことをスリランカではより意識しました。日本ほど周りの目を気にすることは減りましたね。』
『今はやりたいことが見つからなくても、いつか見つかったときに周りの意見や風潮に流されないでください。
自分の他人とは違う感情や、やりたいことを恥ずかしいことだとは思わずに、自分の声を常に大事にしてください。
私もスリランカへ移住するのはすごく悩みましたが、挑戦することで同じような価値観を持った人と出会えます。
やりたいと思ったことは新しい扉を開けることを怖がらずに、なんでも挑戦してください。』
石野さんはお話をされる際、本当に素敵な言葉を選ぶので、とても心に響きました。これも石野さんの経験豊富な生き方ゆえなのだと思います。常に自分の心に正直に応え、長所も短所も受け入れるような生き方を、私も見習ってみようと思います。
石野さん、今回は素敵なお話をありがとうございました。
皆様も最後までご閲覧ありがとうございました。m(_ _)m
美味しいものが大好きです^ – ^
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