コロンボの海沿いの道「マリンドライブ」の延伸工事が着手

コロンボの海側をつなぐ道「マリンドライブ」を、デヒワラ駅まで延伸する工事が着手されました。
工期は70日の見込みです。
海沿いの海「マリンドライブ」とは?

OZO Colomboのルーフトップバー「ON 14」から北側を撮影
コロンボの海岸沿いを走る鉄道「海岸線」と隣接・並行して走る道「マリンドライブ」は比較的新しい道です。
幹線道路「ゴールロード」とも並行しており、開通以来、渋滞緩和に効果を発揮するとともに、海が見える景色の良さから沿道にはホテルやレストラン、カフェなどが増えています。
現在はコッルピティヤ・ステーション・ロードからデヒワラ運河を渡ったデヒワラの北側入口をつなぐ5.8キロの道となっています。
デヒワラ運河はウェッラワッタ(コロンボ6)地区とデヒワラ地区の区境、コロンボ市とデヒワラ・マウントラビニア市の市境に当たります。
現在のマリンドライブは、蛇行してゴールロードに接続するRamanathan Roadにつながっていますが、ゴールロードに中央分離帯があるため、ゴールロードを南側に行くことができません。
ゴールロードを南に走るには、デヒワラ運河の南側を運河と並行して走るWasala Roadからゴールロードに出ることになりますが、Wasala Roadは信号待ちでよく渋滞します。
このマリンドライブを南に1.2キロ延伸して、デヒワラ・ステーション・ロードと繋ぐ工事が着手されたというのが今回のニュースです。
デヒワラ・ステーション・ロードとつなぐ効果
ゴールロードの渋滞緩和

Marino Mallの海側にあるカフェ「Damro Labookellie Tea Lounge」から。夕方で渋滞するマリン・ドライブ
現在のマリン・ドライブは、3つの鉄道駅を南北に繋いでます。
-コッルピティヤ駅とゴールロードをつなぐ「コッルピティヤ・ステーション・ロード」
-バンバラピティヤ駅とゴールロードをつなぐ「バンバラピティヤ・ステーション・ロード」
-ウェッラワッタ駅とゴールロードをつなぐ「ウェッラワッタ・ステーション・ロード」
南に延伸されることによって、デヒワラ駅とゴール・ロードをつなぐ「デヒワラ・ステーション・ロード」とつながり、コッルピティヤ駅〜デヒワラ駅の4駅間が南北につながります。
デヒワラ・ステーション・ロードは内陸側のヌゲゴダやボラレスガムワ、マハラガマに向かうバスの起点になっています。
デヒワラ・ステーション・ロードとゴール・ロードとの交差点にかかる「デヒワラ陸橋」の下をくぐると、坂を登る「ヒル・ロード」となります。
ヒルロードはしばらく走ると二股に分かれ、左手がぺピリヤーナ、ヌゲゴダ、コーッテにつながる「ペピリヤーナロード」、右手に行くとボラレスガムワやマハラガマにつながる「デヒワラロード」となります。
マリンドライブが延伸することで、東西南北の移動がよりスムーズになり、渋滞が解消されることを期待します。
海岸沿いの開発

OZO Colomboのルーフトップバー「ON 14」から見下ろしたマリン・ドライブ
デヒワラ駅の周辺にはビーチが広がっており、北側にはお店が点在しています。
ところがコロンボ方面からのアクセスが悪く、現在のマリン・ドライブの終点付近にあるお店に比べると賑わいに欠けています。
現在の終点付近にある「The Station Restaurant & Bar」と「Barracuda Sea Food & Grill」は金曜日の夜は満席で入れないことも多いほど人が集まります。
マリン・ドライブが延伸することで、デヒワラ北部のビーチが賑わい、新しいスポットになるかもしれません。
まとめ
コロンボ観光において、一押しの場所がマリンドライブです。
海沿いを走る列車を間近に見ることができ、線路を歩くこともできます。
トゥクトゥクに乗ってみたい方には、インド洋を眺めながら、海の風を感じられるマリンドライブを走るのをお勧めしています。
日中は青い空と青い海がとても綺麗です。
釣りをする人たちや路上で魚・蟹・海老・ロブスターなどを売る人たちも見かけられ、現地の朝のナチュラル栄養ドリンクこと「コラキャンダ」のお店にバイクで乗り付けて仕事に向かう人たちの姿など、スリランカらしい一面が見えます。
一方で、タイのコングロマリットItalthai傘下の4つ星ホテル「OZO Colombo」や、インドの大手家具メーカー「DAMRO」のショッピングモール「Marino Mall」と4つ星ホテル「Marino Beach」など、海沿いの絶景を活かしたスポットが増え、ルーフトップバーで夕日や夜景を楽しむこともできます。
現在、マリンドライブの北側の起点コッルピティヤには、東証一部上場のカタログ通販のベルーナがホテルを建設中です。
マリンドライブが今後も発展していくことを楽しみにしています。
参照)
NEWS WIRE「Marine Drive to be extended to Dehiwala in 70 days」

「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
歴史・地理・建築・語源が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にてベトナム・ミャンマー・タイ・インドネシア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の設立を開始。
2017年2月、スリランカ専門誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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