Spice Up 観光情報サイト スリランカ観光・情報サイト

在日スリランカ協会会長、アーユルヴェーダリゾート「カルナカララ」オーナーのサマン・プリヤンカラ氏にインタビュー

2018年9月01日

在日スリランカ協会会長で、アーユルヴェーダリゾート「カルナカララ」のオーナーで、日本を拠点にスリランカやモーリシャスに事業を展開するサユリインターナショナルの社長でもあるサマン・プリヤンカラさん。

毎年東京で開催されているスリランカフェスティバルの運営責任者を2016年から務められています。

2018年8月4日(土)〜5日(日)に代々木公園で開催されたスリランカフェスティバルの会場にて、サマンさんにお話をお伺いしました。

サマンさんのプロフィール

サマン・プリヤンカラ(Saman Priyankara )

在日スリランカ協会 会長
株式会社サユリインターナショナル代表取締役社長

学生として来日し、その後、日立製作所の関連会社に入社。
1996年に中古自動車の輸出会社 株式会社サユリインターナショナルを創業。
その後、不動産事業、太陽光発電事業、印刷事業、アラックの輸入販売、アーユルヴェーダ事業と事業を多角化。

東京の代官山にカルナカララ アーユルヴェーダスパ&ヘアサロン、
スリランカのニゴンボ郊外のワイッカルにカルナカララ アーユルヴェーダスパ&リゾートホテルを経営。

初めて日本に来たのはいつですか?

29年前、20歳の時に日本にきました。
最初は学生として日本に来て、学校を卒業した後、日立製作所の関連会社に就職し、5年ほど働きました。
その後、独立して自分の事業を始めました。

最初の事業は自動車ビジネスですか?

はい、そうです。
1996年に4名の社員でスタートして、いまは関連会社を含めると正社員は145名までの規模になりました。
毎月500~1,000台の車両を世界40カ国以上に輸出しています。

他にはどんなビジネスをしているのですか?

不動産ビジネスをやっています。
東京タワー前や池袋にビルを所有しております。

茨城や千葉で太陽光発電の事業も行っています。
これは東日本大震災の後、脱原発の動きがあったタイミングではじめて、ユニットが36円や32円の時に始めることができ、安定した事業になっています。

ココナッツから作るスリランカ伝統のお酒アラックの輸入販売も行っています。

最近はアーユルヴェーダ事業のカルナカララに力を入れていますよね。

代官山のカルナカララの創設メンバーの一人・唐澤 由記さんと

はい、アーユルヴェーダ事業は代官山の日本のお店から始めました。
ただ、初めてみると日本ではできない医療行為が多くあり、弊社のスタッフからあれができない、これもやりたいにできないと言われていました。

そんな時、ニゴンボに土地があるという話をもらい、見に行ったんです。
そうしたら、川沿いの落ち着いた場所にある広い土地でしたので、アーユルヴェーダリゾートを始めてみようと土地を買うことにしました。

アーユルヴェーダリゾートを開業してみた感触はいかがですか?

かなり順調です。
これまで大手旅行会社さんにアーユルヴェーダのツアーを組んで欲しいと話を持って行っても、なかなか対応してくれませんでした。

まずは一回やってみましょう!と大手旅行会社さんとパッケージツアーを行ったところ、大手旅行会社さんの予想を上回る反響だったそうです。
そのおかげで、今では大手旅行会社さんの総合パンフレットにもスリランカに関するページがかなり増えました。

大手旅行会社さんの総合パンフレットに掲載されると、スリランカやアーユルヴェーダに初めから興味を持っていなかった人にも知っていただける機会になります。

段々とアーユルヴェーダを目的に日本からスリランカを訪れる観光客の数が増えているように思います。

今後、アーユルヴェーダ事業をどうしていきたいとお考えですか?

私が子どもの頃は、西洋医学の病院はあまりありませんでした。
病気になったり、怪我をしたら家でお母さんやおばあちゃんが作った薬で治すのが基本でした。

例えば、おたふく風邪には象の歯を石で擦ってレモン汁を混ぜたものを頬につけると24時間で腫れがひいたり、手が切れた時も葉っぱを使って傷口を塞いで治していました。
そのような身近にあった昔ながらのアーユルヴェーダを伝えていきたいと思っています。

最近、隣接している土地が空いていましたので、土地を購入しました。
その土地に新しい宿泊棟を建設して30室を新たに作る予定です。
完成予定は2019年の年末頃です。

新しい土地では薬、ハーブなども育てる予定です。
お客さんが日本に帰ってからもセルフケアができるようにサポートしていきたいと思っています。

また、アーユルヴェーダリゾートをハバラナにも作りたいと思っています。
シーギリヤなどの世界文化遺産や動物たちが生息する湖や森に近い場所であるハバラナは、現在の海と川というに近い現在のアーユルヴェーダリゾートと違った特色を出して行けたらと思っています。

日本語のフリーペーパーも創刊されましたよね?

フリーペーパーは在日スリランカ協会として発行していて、事務局をカルナカララで担当しています。
日本の皆さんに、もっとスリランカについて知ってもらいたいと思い、発行することにしました。

在日スリランカ協会に入っているオーナーのお店が出稿したり、設置してくれているのですね?

はい、皆さんに協力していただいております。
私は印刷会社をスリランカに持っていますので、スリランカで印刷したものを日本に持ってきて配布しています。

スリランカのどのような魅力を伝えていきたいとお考えですか?

日本人の多くが行くスリランカ旅行は定番ルートばかりです。
スリランカには魅力的なところが多くあるのに、それが伝わっていないのがもったいないと思っています。

今年のスリランカフェスティバルはポロンナルワがテーマです。
ポロンナルワには世界遺産にもなっている立派な遺跡群があります。

せっかく行った町には2泊はしていただきたいですね。
そうすると、その土地や人の良さが分かると思います。スリランカフェスティバルでは毎年テーマを決めて、スリランカの魅力を伝えていきたいと思っています。

今年のスリランカフェスティバルはメディア露出が増えたそうですね。

知り合いから各メディア会社さんをつないでもらい、しっかりと情報を届けたらテレビ、新聞、雑誌が取り上げてくれました。
告知をする場合は一気に展開することが大切だと思っています。

カルナカララの告知もスリランカエアラインの機内誌を始め、各誌に出稿しました。
フェスティバルはこれまで夕方6時までだったのを夜8時まで延長して、より多くの方にご来場してもらえるようにしました。

会長を務める在日スリランカ協会は何人ぐらいの組織なのですか?

600人が入っています。
在日スリランカ協会以外にも、日本スリランカビジネス評議会、留学生が入る学生協会などがありますが、その組織の元になっているのが在日スリランカ協会です。
スリランカフェスティバルの実行費用の半分は、スポンサー費用で賄っていますが、残りの半分は協会から費用を出して運営しています。

>関連記事

日本人受入体制が整っているアーユルヴェーダリゾート「カルナカララ・アー…

在日スリランカ協会とカルナカララがスリランカ情報誌を創刊

# 関連キーワード