シンハラ語3-21 国の名前

本記事ではシンハラ語での国名を学びます。
シンハラ語の場合、国名は「ヤ」あるいは「ワ」で終わる場合がほとんどです。
ミャンマーのように、新しく国名については、そうなっていません。
南アジア・東南アジア・東アジアの国々
中国が「チーナヤ」なのが興味深いと思いました。
東アフリカに出張に行った際に「チナ」「チナ」と話しかけられ、訪問国で中国人に間違われることは多くありますので、私は気にしていませんでした。
ところが、在住日本人の友人から「チナは中国の蔑称」だと聞きました。
かつての日本での中国の呼称「支那」は第二次世界大戦後は蔑称という扱いになってもいるようですが、それと似ています。
ただ、今も「支那そば」「東シナ海」「南シナ海」「インドシナ半島」「シナ・チベット語族」などと言いますし、仏教が中国に伝わった際は「チーナスターナ」と呼び、英語では現在でも「China」と呼びますので、「シナ」「チナ」「チャイナ」はどれも同じ言葉を元にしていることが分かります。
韓国は、方角の記事で学んだ南を意味する「ダクナ」が使われて、「ダクナコリヤーワ」、つまり南のコリアということですね。
西アジア・ヨーロッパの国々
インドに住むゾロアスター教徒のことを、ペルシャを意味する「パールシー」と呼びますが、パールシーはスリランカにも住んでいます。
そして、シンハラ語でもペルシャのことは「パールシー」と言います。
現代のイランについては、「イラーナヤ」と言います。
日本語のようにオランダのことを「オーランダヤ」というのは面白いです。
イギリスにマハーがついて、「マハーブリターニャヤ」と呼ぶのも興味深いです。
地域名
地域名も国名のように、「ヤ」あるいは「ワ」で終わっています。
日本語や英語と発音が微妙に異なるのが、言語の違いが見えて面白いなと思います。

「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
歴史・地理・建築・語源が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にてベトナム・ミャンマー・タイ・インドネシア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の設立を開始。
2017年2月、スリランカ専門誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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