シンハラ語3-6 肉の名前

本記事では、シンハラ語における「肉」について学びます。
まず、肉は「මස්(マス)」と言います。
鶏肉はククルマス
スリランカで最もよく食べられている肉は「鶏肉=කුකුලුමස්(ククルマス)」です。
・”ク”リスマスに食べるのは七面鳥なので”ク”クルマス。
・コ(”K”o)、コ、コ、コ、コケー、コ、コ、コ、コ、コケー!と鳴くので”ク”クルマス
などとこじつけて私は覚えました。
ククラー:雄鶏
キキリー:雌鶏
ククルマス:鶏肉
牛肉(基本は水牛肉)はハラクマス
牛肉は「ハラクマス」です。
・ハラールの人も食べられるハラクマス(牛肉)
・腹が減ったらハラクマス(牛肉)
・水牛は腹黒いのでハラクマス(牛肉)
などとこじつけて覚えました。
牛を「ハラカー」と言います。
牛乳を提供してくれる白黒模様の「乳牛=エラハラカー」は北海道や岩手など涼しいところのイメージがありますが、スリランカで酪農が行われているのはアンベウェラ(Ambewela)やコトゥマレー(Kotmale)など高地に限れています。
スリランカの低地に多く見られるのは、田畑で活躍する「水牛=ミーハラカー(මී හරකුන්)」です。
暖かい沖縄の竹富島で水牛車で活躍しているのも水牛ですね。
スリランカの牛肉は主に水牛の肉です。
水牛の肉は硬いのが特徴です。
スリランカでデザートとしてよく食べられている「ミーキリ」は、ミーハラカー(水牛)のキリ(ミルク)です。
ミルクを「キリ」
「テー(紅茶)」にミルクを入れたミルクティーを「キリテー」
「ポル(ココナッツ)」から取ったミルクを「ポルキリ」
「エラハラカー(乳牛)」から取ったミルクを「エラキリ」
「ミーハラカー(水牛)」から取ったミルクを「ミーキリ」
と言います。
ミーキリはヨーグルトになっても名称は変わらず「ミーキリ」です。
「ミー」だけだと蜂を意味し、蜂から取った蜜(パニ)を、「ミーパニ(蜂蜜)」と言います。
「キトゥル(ヤシ類)」から取った蜜(パニ)を、「キトゥルパニ(キトゥル蜜)」と言います。
ヤギ(マトンでもラムでもない)肉はエルマス
スリランカで英語「Mutton Curry(マトンカレー)」と記載されているものの多くは「ヤギ肉カレー」です。
シンハラ語では、「エルマス」とヤギ肉であるとしっかりと記載されています。
ヤギは「エルワー」といい、ヤギ肉が「エルマス」です。
メー(m”e”〜)と鳴くので「”エ”ルマス」と覚えました。
豚肉はウールマス
豚肉は「ウールマス」と言います。
豚(b”u”ta)は、「”ウ”ールマス」と覚えました。
かしゃぐら通信さんの『シンハラ語の話し方・別冊 日本語=シンハラ語小辞典』によれば、豚を意味する「ウーラー」は元々は野生の猪を意味していたものが家畜化された豚にも使われるようになったと解説されていました。
まとめると、以下のようになります。
鶏(ククラー)の肉(マス)を鶏肉(ククルマス)
豚(ウーラー)の肉(マス)を豚肉(ウールマス)
ヤギ(エルワー)の肉(マス)をヤギ肉(エルマス)
牛(ハラカー)の肉(マス)を牛肉(ハラクマス)
覚え方は以下の通りです。
クリスマスに食べるのはククルマス(鶏肉)腹が減ったらハラクマス(牛肉)ブーブー(b”u”)鳴くのはウールマス(豚肉)メーメー(m”e”)鳴くのはエルマス(ヤギ肉)

「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にてベトナム・カンボジア・ミャンマー・タイ・インドネシア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2017年2月、スリランカ専門誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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