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シンハラ語3-11 ナッツの名前

2022年2月27日

本記事では、シンハラ語のナッツ類の名前を学びます。

カシューナッツは「カジュ」

スリランカでナッツといえば、名産のカシューナッツです。

カシューナッツは南米北部・南米北東部・西インド諸島が原産だとされています。

ウィキペディアによれば、南米の先住民族のトゥピ語で「ゥカジュー」といい、ブラジルに侵入したポルトガルでは「カジュー」と呼ばれるようになったそうです。

ポルトガルのインドの植民地ゴアでポルトガル人が栽培を始め、スリランカの沿岸部を占領したポルトガルによってスリランカにもカシューナッツがもたらされます。

その経緯からかポルトガル語に似て、シンハラ語では「カジュ」と言います。

英語ではCashewと呼ばれ、日本語のカシューナッツは英語由来の呼称でしょう。

参考)
ウィキペディア:カシューナッツ

カレー・デビル・スナック等になるカジュ

スリランカではカシューアップルも食べますが、やはりカシューナッツが主役です。

トゥナパハは煎っていないものを「アムトゥナパハ」
煎ったトゥナパハを「ベダプトゥナパハ」と言いますが、

生のカシューナッツも「アムカジュ」
煎ったカシューナッツを「ベダプカジュ」と言います。

生のカシューナッツ「アムカジュ」を使って、カシューナッツのカレー「カジュマールワ」を作ったりします。

日本で一般的な塩で味付けしたカシューナッツは「ルヌミシュラカジュ」あるいは「ルヌミシュリナカジュ」とパッケージに書かれています。

スリランカにはデワル(Devilled)という辛味をつけた料理がありますが、辛味をつけたカシューナッツは「デワルダカジュ(英語名:Devilled Cashew)」です。

カシューナッツの公社や専門店がある

スリランカには、1973年に設立されたスリランカカシュー公社(SLCC:Sri Lanka Cashew Corporation)があります。
スリランカカシュー公社の代表には、大農園産業&輸出農業省(Ministry of Plantation Industries and Export Agriculture)の大臣が就任しています。

また、カシューナッツをメインに取り扱う代表的な会社としては「Rancrisp」と「Royal Cashews」があります。

直営店やスーパーマーケットの棚で、このブランド名は目にしますよね?

参考)
SLCC公式サイト
Rancrisp公式サイト
ROYAL CASHEWS公式サイト

カシューナッツの村がある

コロンボとキャンディを結ぶ国道1号線「A1」沿いにある「カジュガマ」はカシューナッツの村として知られています。

庄野護著『スリランカ学の冒険』には、 カジュガマがカシューナッツの生産地ではなく、集荷地であると説明しています。
まるで、プーアルが茶の産地ではなく、茶の集荷地であったことからプーアル茶と呼ばれるようになったのと似ています。

以下、本書から引用します。

いちおうここはカシューナッツの取引センターとなっている。クルネガラ、ワラカポラなどで生産されたカシューナッツが交通の便の良さもあってバタリーヤ村に集荷されるようになったのは1940年代から。カシューナッツで名前が知られるようになって、バタリーヤ村はカジュガマと村の名を変えた。だからこの村は集荷地であって生産地ではない。

ピーナッツは外国のカシューナッツ?

ペルーで最も古いものが発見されているピーナッツは、「ラタカジュ」と言います。

ポルトガルが持ち込んだカシューナッツに比べて、スペインが占領したペルーやメキシコから持ち込まれたピーナッツは、スリランカには遅れて入ってきたのでしょう。

国を意味する「ラタ」は、食べ物の名前についている場合は、”外国の”という意味があるようです。

ブルーベリーを意味する「エンビッラ」にラタがつくと、ブラックベリー(ラタエンビッラ)になります。

「ラタインディ」はデーツを意味するようです。

インディだけですと、画像でてくるのは、インディアーッパです。
アーッパにインディがつくと、インディアーッパになりますので、インディの意味が気になりますが、調べられていません。

スリランカに戻りましたら、辞書を購入して調べてみたいと思います。

参考)
ウィキペディア:ラッカセイ
ウィキペディア:ブルーベリー
パティシエウィキ:ブラックベリー

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