スリランカ観光のベストシーズンって?エリア別の気候をご紹介
スリランカへの旅行をお考えの方の中には、気候やベストシーズンはいつなのかと気になる方も多いはず。
旅行に行くのですから、観光にベストなシーズンを選ぶ方が天候に左右されず思い切り楽しめます。
実は、スリランカは国土が小さく島国である分、季節風の影響を受けやすく、地域によって気候やベストシーズンは異なります。
今回は、スリランカへの旅行を考えている方に向けて、エリア別にそれぞれの気候とベストシーズンをご紹介します。
また、以下の記事でスリランカ旅行に適切な服装をご紹介しています。
目次
主なエリア紹介
まず、スリランカの主なエリアをご紹介します。
スリランカの気候は大きく南西部、北東部、北部、そして中央部および高原地帯に分けられます。
以下の地図のように、北部が「ジャフナ」、南西部には「コロンボ」や「ゴール」、北東部には、「トリンコマリー」や「バティカロア」、中央部や高原地帯に位置する「キャンディ」と「ヌワラエリヤ」、これらの都市が主要エリアになります。
気候に大きく影響を与える季節風とは
スリランカの気候は、季節風の影響を大きく受けます。
これは、スリランカがインド洋に浮かぶ島国であることに加え、ユーラシア大陸に挟まれている場所に位置しているためです。
スリランカに吹き付ける季節風には2つあり、南西部に影響を与える、赤道からの南西モンスーン、北東部に影響を与える、ベンガル湾からの北東モンスーンです。
この2つの季節風の影響で、スリランカは「ドライゾーン」「インターミディエートゾーン」「ウェットゾーン」「エリッドゾーン」という4つの大きな気候区分に分けられます。
ウェットゾーン
ウェットゾーンは中央高地とその南西部で雨季に多く雨が降るエリアです。
ウェットゾーンの主な観光地は西海岸のニゴンボ・コロンボ・ベントタ、南海岸西部のヒッカドゥワ・ゴール・ウナワトゥナ・アハンガマ・ウェリガマ・ミリッサ・マータラ、中央高地のキャンディ・ハェトン・スリーパーダ・ヌワラエリヤ・ホートンプレインズ国立公園・シンハラージャ森林保護区・ナックルズ森林山脈などです。
インターミディエートゾーン
ウェットゾーンとドライゾーンの中間地帯。
インターミディエートゾーンの主な観光地はシーギリヤ、ダンブッラ、ミンネリヤ国立公園、ウダワラウェ国立公園、マータレー、クルネーガラ、ラトゥナプラ、エッラなどです。
ドライゾーン
ドライゾーンは北部、東部、南東部とウェットゾーン以外の部分です。
ドライゾーンの主な観光地はアヌラーダプラ、ポロンナルワ、ジャフナ、トリンコマリー、バッティカロア、アルガムベイなどです。
エリッドゾーン
風がつよくまでも乾燥しているエリアです。
エリッドゾーンの主な観光地はヤーラ国立公園、ウィルパットゥ国立公園、カタラガマ、ティッサマハーラーマ、ハンバントタ、カルピティヤ、マンナール、デルフト島などです。
南西部の気候とベストシーズン
まず、スリランカ最大都市コロンボや世界遺産都市であるゴールの気候とベストシーズンを見ていきましょう。
これらの都市は、先ほどご説明しましたように、南西モンスーンの影響を受ける都市です。

気温と降水量
気温は、1年を通してあまり変化が見られません。
1年中、30℃付近の気温でまさに常夏の気候と言えるでしょう。
降水量は、雨季と乾季で大きく分かれます。
南西モンスーンの影響を受けるコロンボは、5月~10月が雨季(特に5月と10月に雨が多い)で、11月~4月が乾期と一般的に言われます。
ただし、年によって雨季、乾期の目安は変動しますので、目安として捉えておきましょう。
気温が最も高くなるのが4月で、前後一か月の3月~5月は気温が高くなることがあります。
ベストシーズン
南西部の観光は基本的に、年間を通して観光が可能ですが、ベストシーズンは雨の心配が少ない12月~2月が安心と言えるでしょう。
やはりコロンボやゴールは街だけでなく、ビーチも有名ですから、雨の心配が少ない月を選ぶと良いかもしれません。
とはいえ、雨季でも雨が降らない日もありますし、降ったとしても短時間でやむスコールですので観光は可能です。
ゴールについては、こちらで詳しく解説しています。
北東部の気候とベストシーズン
北東部の都市には、上の地図で示しました、トリンコマリーやバティカロアが挙げられます。
北東部は北東モンスーンの影響を受けるエリアになります。

気温と降水量
こちらも気温は1年を通して、30℃程度とかなり暑いエリアです。
11月から4月頃までは雨季となり降水量が多く、5月から10月頃まで乾期となります。
南西部と比べると、少し気温の差は大きいですが、基本的に日本の夏の服装で過ごせる気候です。
ベストシーズン
北東部を観光するベストシーズンは、雨の少ない5月~9月頃までとなります。
南西部よりも気温の差が少しあるものの、乾期の期間が南西部より長く、観光しやすいと言えるでしょう。
北東部はダイビングスポットも多く、海の状態が良いシーズンを選ぶと良いでしょう。
北部の気候とベストシーズン
北部のエリアには、ジャフナが挙げられます。
北部というと、季節風の影響を受けやすそうな印象を持ちますが、北東モンスーンが斜めから吹き付けているため、北部は季節風の影響を受けにくいエリアなのです。

気温と降水量
気温は年間を通して30℃前後と常夏の気候と言えるでしょう。
こちらは、10月から12月が雨季となり降水量が多く雨季、1月から9月が乾期となり降水量が少ない時期となります。
ベストシーズン
ジャフナが季節風の影響を受けにくい都市のため、乾期も他の都市と比べて少し長くなります。
そのため、1月~9月とベストシーズンは長く、他都市と合わせて行きやすい都市かもしれませんね。
中央部、高原地帯の気候とベストシーズン
中央部には、世界遺産である仏歯寺があることで有名なキャンディ、高原地帯には紅茶の名産地であるヌワラエリヤが位置しています。

気温と降水量
中央部であるキャンディは、標高が他都市よりも高く、少し気温が低い傾向にあります。
とはいっても、30℃程度まで上がる日もありますので、日本の夏とほぼ同じと言えるでしょう。
キャンディについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
高原地帯に位置するヌワラエリヤは、標高が1500m以上あるため、平均気温が15℃程度と他都市と比べて、大きく異なる気候を持ちます。
気温の変動も大きく、ヌワラエリヤを訪れる際は、上に羽織る服が必要となるでしょう。
降水量は、他都市と比べて多く、5月から11月までは雨季となり、雨の続く日が多いでしょう。
ヌワラエリヤについては、こちらからどうぞ。
ベストシーズン
ベストシーズンはスリランカが暑くなる4月で、4月に新年を迎えるスリランカでは正月休みに涼しいヌワラエリヤに旅行に行くこともあります。
とはいえ、雨季の日の山の静けさを感じるのも旅の楽しみ方の1つかもしれませんね。
最後に
今回は、スリランカ観光する際に見ておきたい、気候やベストシーズンをエリア別にご紹介しました。
気候は自然に左右されますので、年によって変動する可能性があります。
一般的には、雨の少ない時期がベストシーズンだと言われますが、雨季でも雨の降らない日や、短時間でやむ日が多くあります。
乾期に都合がつかなくても、雨季でも十分に楽しめますので、ぜひスリランカを訪れてみてはいかがでしょうか。

スリランカの歴史と自然が好き。帰国してからコーヒー派から紅茶派へ転向。毎日のように紅茶を飲んでいますが、スリランカの香り豊かな紅茶が恋しい日々です。。。
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