スリランカでの移動手段をマスター!相場や利用方法を徹底解説
鉄道にトゥクトゥク、ローカルバス。
海外の移動手段って複雑で、どうしてもわかりにくいですよね。
それに加え、ぼったくりやスリなど、ローカルな移動手段を使うのに不安を感じている人も少なくないと思います。
スリランカでも移動手段は様々。
何も知らずに後から損をした、なんてことがないように、しっかり予習しましょう。
ここでは、現地で使える交通手段やその注意点など、編集部が実際に使ってみておすすめしたい、スリランカの移動手段をご紹介します!
目次
スリランカにある移動手段のいろいろ
スリランカの移動手段は主に5つ。
バス、電車、配車アプリ、流しのトゥクトゥク、タクシー会社です。
この中でどれか2つをマスターしておけば、スリランカ旅行には困らないでしょう。
それぞれにメリットデメリットがあるので、旅行スタイルに合わせて適切な移動手段を選んでください。
【移動手段①】手軽に乗れるトゥクトゥク
スリランカにはインドから輸入された三輪車のオートリクシャーが町中を走っています。
スリランカでは「スリーウィーラー」と呼ばれていましたが、最近は「トゥクトゥク」と、タイの乗り物の名前で呼ばれることも増えてきました。
スリランカでも至るところに走っており、短距離移動にはもってこい。
しかし、ぼったくりなどのリスクがあるのも事実。
そこで、トゥクトゥクで移動する場合は、配車アプリを使うのがおすすめです。
配車アプリでは、現在地と目的地を指定するだけで、簡単に配車可能。
指定のナンバープレートが付いたトゥクトゥクに乗り、規定の料金で移動できます。
カード支払いもできるので、小銭がないといった現金の心配もなく利用できます。
ただ、田舎からコロンボに出てきたばかりの土地勘のないドライバーがいることもあり、驚くほどに目的地を知らないドライバーが多くいます。
目的地を伝えて「知っている!」と答えるドライバーが多いです。
しかし、実はよく分かっていないこともあるため、その場合はグーグルマップで行き先を確認して、どこで曲がるかなど都度、細く指示する必要があります。
トゥクトゥク移動料金の相場
※通貨換算は2020年4月現在です。
トゥクトゥクを利用する際は必ず配車アプリ、もしくはメーター付きのものにしましょう。
気になる相場は、初乗り50〜60ルピー(約30~45円)
最初の1kmまで初乗り料金で、その後、100mごとに4ルピー(約3円)が加算されます。
実際に乗ってみた相場感でいうと、10分毎に100〜150ルピー(約55~85円)の感覚です。
また、信号待ちや何か買い物や物を取りに行って待ってもらっている時は、1分毎に2ルピーのウェイティングタイムチャージが加算されます。
スリランカだけではなく途上国ではよくあることですが、ガソリンスタンドに寄る、飲み物や食べ物を買ってくるなど、ドライバー都合で待たされることがたまにあります。
大手タクシー会社にチャーターを頼んでも同じようなことは起きますので、それぐらいは待ってあげましょう。
遠出する場合は料金交渉になります。隣町への移動で1000〜3000ルピー(約550~1700円)ほど。
1日チャーターするとなると、待ち時間も含めて3000〜5000ルピー(約1700~2800円)ほどです。
何人かに値段交渉をしてみて、相場感とドライバーとの相性でトゥクトゥクを選ぶと良いでしょう。
おすすめ配車アプリ①Uber
配車アプリを利用する場合は「Uber」がおすすめ。
スリランカでも普及しており、トゥクトゥク、軽自動車、セダン、高級車などを手配できます。
車種が高級になるほど、ドライバーの質や英語力が高くなる傾向にあります。
利用できるエリアがコロンボ首都圏内とコロンボ首都圏からキャンディやゴールなど、主要都市の移動のみと限定的です。
他のアプリと併用すると良いでしょう。
おすすめ配車アプリ②Pick Me
スリランカで最も浸透しているのが、スリランカの配車アプリ「Pick Me」。
コロンボ首都圏、キャンディ、ゴール、ベントタなどの町で利用が可能です。
ただし、コロンボ以外は台数が少なくなります。
7段階の車種(トゥクトゥク、ナノ、ミニ、セダン、ミニバン、バン、高級車)から選べます。
事前に出発時刻・場所を指定して予約することもできます。
ミニ、セダン、バンであれば、2時間〜15時間の時間単位のパッケージ、2日間〜10日間など、日程単位のパッケージを利用することも可能です。
配車アプリ利用時の注意点
どちらの配車アプリも、配車後にキャンセルをするとキャンセル料が発生する場合があります。
特に、カード支払いで設定している場合は注意が必要です。
現金で支払う場合は、おつりの用意がないことが多いので、小さめの現金も持つようにしましょう。
平日の朝と夕方のラッシュアワーや、大雨などの悪天候時は配車が遅れることがあります。
配車アプリはグーグルマップのルート案内がついていますが、それでも道を間違えるドライバーは多くいます。
目的地及び道順は細かく指示する方がスムーズです。
また、配車をした際に、スリランカ人ドライバーはかなりの確率で場所が電話をかけてきます。
SIMカードを購入していなかったり、配車アプリ登録時に日本の電話番号で登録していたりすると、電話につながらず、ドライバーが来てくれるのか少々不安になります。
長期間滞在する場合はやはり、SIMカードを購入して現地の電話番号を取得しておくのが良いでしょう。
スリランカでのSIMカード購入方法については、以下の記事でご紹介しています。
【移動手段②】タクシー会社を使う
スリランカにもタクシー会社がいくつかあります。
最大手のKangroo Cabは空港送迎では、1,750ルピー(約1000円)でコロンボ市内(コロンボ1〜15)に行けます。
高速道路を使う場合は、高速代の300ルピー(約170円)がかかります。
ウェブのフォームから日本にいる間に予約ができます。
空港内でネームプレートを持って待っていてもらえますが、その場合は駐車料金、空港入場料、ネームプレートで800ルピー(約450円)の手数料が加算され、合計で 2550ルピー(約1500円) です。
空港のカウンターで空港タクシーを頼むと、 3,000~4,000ルピー(約1700~2300円)しますのでそれより安く手配できます。
スリランカでの電話番号を持っていれば、011-2-588-588に電話すると、すぐに配車してくれます。
また、Kangroo CabはUber、Pick Meのような配車アプリもリリースしています。
こちらを利用するのも良いでしょう。
こちらの記事ではKangroo Cabの配車アプリについてご紹介しています。
【移動手段③】激安ローカルバスで現地を体感
開きっぱなしの扉、せっかちな運転手。
ローカルバスは現地のスリランカ人の多くが日々利用している、安くて便利な乗り物です。
主要な路線を覚えてしまえば本数も多いため、便利な移動手段です。
ただし、運転が荒く、バス停にきっちり停まらないまま減速して、そのうちに乗り降りを済ませないといけない場合がありますので注意しましょう。
バス停でないところでも手を挙げれば、多くのバスが止まってくれ、乗りたい時はしっかり自己主張しましょう。
赤信号で止まっている時に乗り降りする人もかなりいます。
バスは前からも後ろからも乗り降りできますが、基本は後ろから乗り、前から降ります。
バスに乗り込むと目的地を聞かれます。
赤い政府系バスであればレシートが渡されますので、その金額を支払います。
青い民間バスではレシートが出ませんので、金額を聞いて渡すか、予測の金額を渡してお釣りをもらいましょう。
細かなお釣りでも返してくれることがほとんどですが、稀にお釣りをごまかす集金係がいますので、お釣りが必要な場合はしっかりと主張しましょう。
次のバス停に待っている人がいなければ、バス停を素通りしてしまいますので、降りる時は1つ前のバス停あたりで扉近くに移動して、降りる意思表示をしましょう。
オススメは前の扉付近で待ち、シンハラ語で降ります(バヒナワ)と言えば、ドライバーは笑顔でバスを停めてくれます。
バス移動料金の相場
同じ町(地区)内であれば10ルピー(6円)その後、12ルピー(7円)、15ルピー(9円)、20ルピー(12円)などと値段が上がっていきます。
コロンボのフォート付近は値段が高く、田舎になると移動距離が長くても値段は安めです。
汽車ほどではありませんが、長距離移動の際もその安さに驚くでしょう。
何時間も乗る場合でも200〜300ルピー(115~170円)で移動ができます。
大きな荷物がある場合は運転手の横のスペースや車体の後ろに荷物を収納してくれます。
ただし、絶対に安全とは言い切れませんので、大きな荷物には高価なものを入れないようにしましょう。
【移動手段④】広大なインド洋や緑広がる田舎風景が楽しめる列車移動
こんな光景、テレビで見たことありませんか?
スリランカでは、朝と夕方のラッシュ時の車内は想像できないくらいぎゅうぎゅうです。
中には写真のように扉からはみ出している人も。
こんなにぎゅうぎゅうなのにもかかわらず、車内販売でフルーツやお菓子、飲み物などを売る人もいます。
とはいえ、時間帯を選べば激しい混雑は避けられます。
列車は1等〜3等(路線によって1等がない)に分かれています。
1等あるいは、高速のインターシティーの1〜2等であれば席が指定されるので座れます。
2等は席は確保されませんが、3等よりは乗客が少ないので、座れる可能性が3等よりは高く、体が列車の外から出てしまうということはありません。
2等と3等の価格差はあまりありませんので、ガラガラに空いている時間や短距離の移動でなければ、2等を利用するのがオススメです。
電車移動料金の相場
一番安い移動手段かつ一番早い移動手段が列車です。
ただし、キャンディ〜ヌワラエリヤ間についてはバスの方が早くなっています。
■コロンボフォート駅から各地への2等席の料金(2020年4月現在)
※100ルピー=57円で換算
コロンボ~マウントラビニア :20ルピー(12円)
コロンボ~ガンパハ:50ルピー(30円)
コロンボ~ベントタ:110ルピー(65円)
コロンボ~ヒッカドゥワ:160ルピー(90円)
コロンボ~ゴール:180ルピー(100円)
コロンボ~キャンディ:190ルピー(110円)
コロンボ~ウェリガマ:220ルピー(125円)
コロンボ~アヌラーダプラ:290ルピー(165円)
コロンボ~ナヌオヤ(ヌワラエリヤ):370ルピー(210円)
コロンボ~ポロンナルワ:420ルピー(240円)
コロンボ~エッラ:430ルピー(250円)
コロンボ~トリンコマリー:450ルピー(260円)
コロンボ~バッティカロカ:500ルピー(285円)
コロンボ~ジャフナ:570ルピー(320円)
日本と比較すると大幅に安いことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
もちろん、ぼったくられることもほとんどありませんし、運転が荒いということもありませんので、他の交通手段より安心して利用できます。
さらに詳しく鉄道チケットの取り方をまとめた記事も参考にしてください!
最後に
今回は、スリランカにおける移動手段についてご紹介しました。
移動手段については、旅行の際にトラブルが起きやすいものの1つです。
より安全で快適な旅をしたいという方に、Spice upでは車のチャーター、鉄道チケットの手配を承っています。
長距離の移動や、複数の都市を効率よく周りたいという方はお気軽にお問い合わせください。
「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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