コロンボ郊外からゴール、エッラ、タンガッラなどへの高速バスに乗れるマークンブラ・マルティモウダル・センター
2019年3月31日にオープンしたマークンブラ・マルティモウダル・センター(MMC:Makumbura Multimodal Center)からはゴール、タンガッラ、ハンバントタ、カタラガマ、バドゥッラ(エッラ経由)などへの高速バスが出ています。
バドゥッラやエッラに行く場合も、一面に広がる紅茶畑が見られる紅茶鉄道は魅力的ですが、コロンボから9〜10時間ほどかかりますが、高速バスであれば、半分の時間で行くことができます。
ゴールやタンガッラへは海沿いを走る鉄道(コースタルライン)は景色が綺麗ですが、高速バスの方が所要時間が短いです。
MMCがオープンする前はゴール行きの高速バスにはマハラガマで乗り換えていましたが、MMCがオープンしたことでバスの乗換がスムーズになり、時刻表も確認できるため、より安心して旅行ができるようになりました。
本記事ではMMCについて紹介します。
目次
マークンブラ・マルティモウダル・センターとは?
マークンブラ・マルティモウダル・センター(MMC)は、国際協力機構(JICA:Japan International Cooperation Agency)の支援によってオープンしたスリランカ初の交通機関の乗り継ぎセンターです。
コロンボと地方を高速道路を利用して結ぶ長距離バスと市内を走る短距離バスのターミナル、コロンボとアウィッサウェッラを結ぶケラニ・バリー線のマークンブラ駅とが一体になっています。
JICAの支援で開通した外環高速道路(E02)の終点であり、JICAと国際協力銀行(JBIC: Japan Bank for International Cooperation)、アジア開発銀行(ADB:Asia Development Bank)の支援によって開通した南部高速道路(E01)の起点でもあるコッタワ・インター・チェンジ付近に位置しています。
自家用車をMMCに駐車して交通機関に乗り継ぐことで、コロンボ中心部や他の地域に円滑に移動することも構想して作られています。
2023年3月1日より、ハイレベルロードを通る全てのバスにMMCを通過することが義務化され、より便利になりました。
コロンボ市内からMMCに行くには、ハイレベルロードを通るバスに乗ることになりますが、スリランカ各地で見られるように路線バスはMMCに入らずにハイレベルロード沿いで乗客の乗降をしていました。
スリランカ政府は、道路沿いで乗客の乗降をすることで交通状態や交通事故が発生しているとして、全てのバスにMMCを通過するように通達を出しました。
デイリーミラーの記事によれば、2023年5月4日に最多の乗客数を記録。 タンガッラ、ハンバントタ、 エルピティヤ、デニヤヤ、カタラガマ、バドゥッラ、アンパーラへのバスに大きな需要があるようです。
バスの降車場
MMCへ短距離バスで向かうと、バスの降車場に到着します。
MMCの東側が全て降車場になっていて、短距離バス、高速バスの双方が乗客を降ろすために停車します。
PickMeやUberの乗降場所
PickMeやUberなど配車アプリで乗り降りする場所も決まっていて、MMCの北側にあります。
長距離の高速バスの乗車場
高速バスの乗車場はMMCの北西側に並んでいます。
ゴール、マータラ、タンガッラ、エンビリピティヤ、ハンバントタ、モナラーガラ、バドゥッラ(エッラ)などへバスが発車しています。いくつもの行き先があるようですが、実際に確認できた行き先を以下に紹介します。
マータラ行きのバスはB10
ゴール行きのバスはB9
行先ごとにバスの乗車口があり、液晶ディスプレイに時刻表が表示されています。
ゴール行きは各時間00分、20分、40分と20分ごとに出発します。
乗るのはこちらの大きなバスです。
クーラーがガンガンに効いた寒い車内を想定していましたが、程よい涼しさでした。
各座席にはUSBポートがあります。
15:20発のバスに乗ったら、16:45にゴールの高速出口に到着し、終点のゴールフォートには16:50頃につきましたので、乗車時間は90分ほどでした。
料金は820ルピー(2023年5月時点)でした。
料金はバスに乗り込んで、出発してからコンダクターさんが順番に座席を回りますので、座席にて現金で支払います。
コロンボ中心部からMMCまでが1時間弱かかりますので、コロンボ中心部からゴールまでの所要時間は2時間半です。
国道2号線(A2:ゴールロード)を走る一般のバスだと4時間ほどかかりますので、高速バスの方が早いです。
タンガッラ行きはB8
エンビリピティヤ(ウダワラウェ)行きはB7
ゾウのジープサファリで知られるウダワラウェ国立公園や、ゾウの保護施設エレファントトランジットホームがあるウダワラウェへの観光の拠点の町であるエンビリピティヤに向かうバスはB7番から出ています。
ハンバントタ行きはB6
バドゥッラ(エッラ)行きはB4
バドゥッラ行き(エッラを通過)は毎日2便がマークンブラから出発しています。
マークンブラ10:15発のバスはバドゥッラに15:00着予定。
マークンブラ17:30発のバスはバドゥッラに21:30着予定。
バドゥッラからも毎日2便が出ていて、マークンブラと出発時刻は同じです。
バドゥッラ10:15発のバスはマークンブラに15:00着予定。
バドゥッラ17:30発のバスはマークンブラに21:30着予定。
料金はともに2100ルピー(2024年10月時点)。途中下車しても料金は同じです。
以下の下車ポイントがあります。
Mattala 12:30
22nd Junction 12:55
Thanamallila 13:10
Kuda Oya 13:20
Thellulla 13:25
Ethiliwewa 13:30
Hadapanagala 13:35
Wellawaya 13:40
Randeniya 13:50
Karandagolla 14:00
Ravana ella 14:10
Ella 14:20
Kumbalwela 14:30
Pahala Halpe 14:35
Demodara 14:40
Uduwara 6th Mile post 14:45
Hali Ela 14:50
Pinnarava 14:55
Badulla Hospital 14:58
Badulla 15:00
観光列車のオデッセイで行くとコロンボからバドゥッラまでは10時間半かかりますが、この高速バスであれば、5時間ほどと約半分の時間で行くことができます。
1日2便と席数が限られているので、ウェブで事前に予約することをお勧めします。
MAGIYAのページでチケットを購入できます。
https://magiya.lk/ticket/94/makumbura-badulla-1030-am/1/716
飛行機の座席指定のように座席を選んで購入できます。
私たちは2024年10月18日の10:15のバスを予約しようとしていて、2日前までは座席が残っているのを確認していましたが、前日になったら売り切れてしまい、乗ることができませんでした。ポーヤデーの10月17日、土曜日の10月19日は座席が空いているのに、なぜか金曜日の18日のみ空いていませんでした!泣
モナラーガラ行きはB3
ウェッラワーヤやブッタラなどに止まります。
私たちはブッタラでスランガニ基金が運営しているLittle Tree Special Needs Children’s Centreのイベントに参加するため、前日の2024年10月18日にウェッラワーヤに宿泊するべく、バドゥッラ行きの高速バスに乗るつもりでしたが、満席のため、10:00発のモナラーガラ行きの高速バスに乗るつもりでしたが、マークンブラに到着したら「Cancelled」の表示が・・・
元々乗りたかったバドゥッラ行きは満席のため、乗り込もうとして断られている人がいる一方で、モナラーガラ行きは予約が少なかったのかバスが来ませんでした。次のバスは12:00発と表示されていましたが、しばらくすると12:00発の表示も消えて、今度は16:00発となり、モナラーガラ行きの高速バスに乗るのは、この日は諦めました。
バッテガマ行きのバスはB2
ヒッカドゥワの最寄りの高速入口がバッテガマですが、これはヒッカドゥワまで行かないのか未確認です。
中短距離バスの乗車場
短距離バスの乗車場は、MMCの南西側にあります。パーラバス(大きい路線)とA/Cバス(マイクロバス)がこの乗り場に並びます。バスいくつかの行き先のバスがありますが、確認できた行き先のバスのみ、以下に紹介します。
ホマガマ行きはB12
カドゥウェラ行きはB15
アルトゥガマ、マトゥガマ行きはB16
カドゥウェラ行きはB17
ニゴンボ行きはB18
マークンブラからもニゴンボ行きのバスが出ているのは知りませんでした!
ATMや売店
バスターミナルのある一階には、ATMや売店、トイレがあります。
バンダーラナーヤカ国際空港行きの待合スペース
2024年10月18日に訪れた際は、がらんとしていて誰もいませんでした。
レストラン
エスカレーターで2階に上がると、レストランがあります。
マークンブラ駅
2階の渡り廊下を行くと、マークンブラ駅があります。
駅にも、マークンブラ・マルティモウダル・センターと書かれています。
ちょうど列車が出発したところでした。
液晶ディスプレイに時刻表が表示されていますが、Statusが17:01のコスガマ行き以外はPendingになっています。そもそも現在時刻は15時で次の列車が来るまで2時間もあります。ケラニー・バリー線はアウィッサウェッラ発コロンボ行きは朝に集中し、コロンボ発アウィッサウェッラ行きは夕方に集中し、日中はほとんど列車がありません。
立派なMMCができたので、鉄道も近代化されて本数が増えたら、より便利になりそうです。MMCは便利なのですが、コロンボ中心部からMMCに行くまで1時間ほどかかりますので、それがもっとスムーズになったらなと思います。
駅一階のプチミュージアム
駅の一階には、鉄道の古い写真が展示されていて、プチミュージアムのようになっています。
参考)
Makumbura Multimodal Center – Kottawa公式サイト
Daily FT:Kottawa-Makumbura Multimodal Transport Centre opens tomorrow
Daiy News:Mandatory for buses plying on High Level Road to pass through Makumbura Multi-Modal Transport Centre from tomorrow
Daiy News:Buses plying on High Level Road to enter through Makumbura MMC
Daily Mirror:Makumbura Multimodal Center receives record number of passengers
スリランカ 2020年度 外部事後評価報告書 円借款「大コロンボ圏都市交通整備事業、 大コロンボ圏都市交通整備事業フェーズ2(I)、 大コロンボ圏都市交通整備事業フェーズ2(II)」 外部評価者:Value Frontier株式会社
スリランカ国運輸省 コロンボ年交通調査プロジェクト 都市交通マスタープラン
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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