南麻布・ニューヨーク発のミルクレープとバリスタチャンピオンのコーヒーが味わえる「Cafe EN -縁-」
グランベル・ホテル・コロンボのレセプション階にある「Cafe EN -縁-」は、インド洋を見渡す絶景カフェです。
南麻布・ニューヨーク発のミルクレープ、2016年のバリスタチャンピンが淹れるコーヒーが味わえるカフェでもあります。
目次
Cafe EN -縁-とは?
Cafe EN -縁-の名付け親は、ジェネラルマネージャーの馬場さんです。
馬場さんはカフェ巡りが趣味でオシャレで美味しいカフェに詳しかったことから、ゴールのホテル「ル・グラン・ゴール(Le Grand Galle)」で働かれていたときに、弊誌スパイスアップにゴール、ウェリガマ、ヒッカドゥワのお薦めカフェについてコラムを寄稿いただき、コロンボに出張の際は私をコロンボのお薦めカフェに連れて行ってくださいました。
そんなカフェ好きの馬場さんが「コロンボで一番のカフェです!」と言い切るのが、こちらのCafe EN -縁-です。
グランベル・コロンボのインスタグラムとフェイスブックのアカウントでカフェの名前を募集したところ、300件ほどのアイディアが寄せられたそうです。
店舗名を検討していた馬場さんがカフェに行くと、2組の宿泊客がカフェで出会い、楽しそうに話していた様子を見て、こういった出会い、縁が生まれるようなカフェにしたいと思い、「Cafe EN -縁-」と名付けたそうです。
インド洋が目の前に広がる絶景
Cafe EN -縁-の特徴といえば、まずはその景色でしょう。
コロンボは海沿いに開かれた町ですが、海の景色を楽しめるカフェがあまりありませんでした。
私はこのカフェを見たときに、「ついに理想的なカフェができた!」と思いました。
海が見えるルーフトップバーはいくつかりますが、お酒があまり飲めない私みたいな人にとって、夕日を見ながら、ゆっくりできるカフェは貴重です。
コッルピティヤ駅が目の前にあり、鉄道やバス、車や人が行きかう様子を見渡せる位置にあります。
南麻布・ニューヨーク発のミルクレープ
スイーツが並んでいますが、その中でも特にお勧めなのがミルクレープだそうです。
ミルクレープは、南麻布のカフェ「ペーパームーン」と、西麻布のカフェ「ルエル・ドゥ・ドゥリエール」が元祖を主張していたという日本発のスイーツです。
1978年に南麻布にペーパームーンを開業した和田和子(通称:Emi)さんは、同じくミルクレープを看板商品にした「Lady M」を2004年にニューヨークに開業。
ちなみに、和田和子さんの旦那さんは、和田アキ子『笑って許して』、西城秀樹『傷だらけのローラ』、松崎しげる『愛のメモリー』などの1970年代の大ヒット曲を制作したのがプロデューサーの和田良知(通称:ロビー和田)さんです。
2008年にLady Mの経営は、ハワイの日本食レストラン「和サビ」を経営するロマニシン家のケン・ロマニシン(Ken Romaniszyn)さんが行うようになります。
ケン・ロマニシンさんは、料理学校とハーバードビジネススクールを卒業した人で、アジア人をターゲットにLady Mを多店舗展開し、ニューヨーク、ボストン、ワシントンDC、ロサンゼルス、サンノゼ、サンディエゴ、ヒューストン、上海、北京、杭州、天津、寧波、温州、香港、マカオ、台北、台中、新竹、シンガポールなどに出店。
現在、ミルクレープを世界に広めているのがLady Mといえるでしょう。
グランベルコロンボで働くスレッシュさんは、ペーパームーンのミルクレープを製造していた新木場の工場で働いていた経験があり、その経験を元にグランベルコロンボでミルクレープを作っているそうです。
ミルクレープを食べてみると、食感といい、味わいといい、懐かしさがありました。
ミルクレープはじめ、Cafe EN -縁-のケーキは事前に予約すればホールでの注文も可能とのことです。日本で生まれたミルクレープを手土産に持っていくと、スリランカでは喜ばれるかもしれません。
バリスタチャンピオンが淹れるコーヒー
カフェ好きの馬場さんが一押しするのが、2016年にスリランカで行われたバリスタ大会でチャンピオンになったプラディープさんによるラテアートです。
たしかに綺麗です。
アイスも色のグラデーションにこだわっているとのこと。
基本的にカフェにバリスタさんがいるそうなので、綺麗で美味しいコーヒーが味わえます。
バリスタのプラディープです。
ドリンクメニュー
メニューはコーヒーを中心に、イタリアンソーダ、紅茶、ビール、ソフトドリンクがあります。
年中無休で7:00~19:00で営業していますので、夕日を眺めながらビールを飲むこともできるわけです。
抹茶メニュー
日系カフェらしく抹茶ラテのホットとアイスがあります。
紅茶会社ディルマのカフェ「Brew 1867 by Dilmah」の抹茶ラテよりも綺麗な緑で、美味しいです。
馬場さんは「抹茶が薄くて日本人のお客様には物足りないと思いますが、スリランカ人のお客様には抹茶が濃すぎると飲みにくいんです。」と。
スリランカでは煎茶、日本茶、抹茶などを購入したり注文しても、日本で味わえるような香り・味・色合いではないことがほとんどですので、私としてはスリランカで飲める貴重な抹茶ラテだと思いました。
アイスはホワイトチョコレートを使っているようです。
コーヒー豆や茶葉の販売
カフェで使っているコーヒー豆や紅茶を店頭で購入することもできます。
レセプションのアンティークや家具
カフェはレセプションに併設されていて、アンティークが設置された広々としたレセプションを合わせて楽しむことができます。
味わいのある扉です。
紅茶製造機のロールが壁に飾られています。
海が眺められるソファーも素敵です。
家具はドン・カロリスから買っているものがあると聞いて驚きました。
ドン・カロリスといえば、アナガリーカ・ダルマパーラの父親が開業した家具屋です。
アナガリーカ・ダルマパーラの祖父は、マーリガーカンダに広大な土地を持ち、ペターにの所有していた家具店を娘婿であるドン・カロリス・ヘワウィタラネ・ウィジェヤグネラトネ(Don Carolis Hewavitharane Wijeyaguneratne)に譲り、それが現在もコンパンナウィディヤ(Kompannavidiya)にあるドンカロリス(H.Don Carolis & Sons)です。
ミルクレープや家具、アンティークと最新ホテルに歴史を感じる物や物語があるというのは一層、味わい深いなと思いました。
参考)
ウィキペディア:ミル・クレープ
Wikipedia:Lady M (boutique)
大物芸能プロデューサーが逮捕!「う~ん、マンダム」「愛のメモリー」「傷だらけのローラ」を生み出した男の転落人生
日本発祥のミルクレープを世界に広めたNYの高級ケーキショップ「Lady M」
Lady M公式サイト
Wasabi Bistro 和さび 公式サイト
Wikipedia:Don Carolis Hewavitharana
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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