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スリランカの国民的人気スポーツ「クリケット」とは?〜ルールや有名選手について〜

2021年6月09日

スリランカで最も人気のスポーツといえば、クリケットです。

日本ではあまり知られていませんが、世界的に競技人口が多いとされています。

人口が多いインド亜大陸(インド、パキスタン、バングラディシュ)で盛んなため、競技地域は偏りがあるともいわれますが、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカなどのイギリス連邦の国々で人気のスポーツです。

本記事ではクリケットのルールなどの基本情報と、スリランカにおけるクリケットについて紹介します。

目次

クリケット球場の構成

バウンダリー

球場は楕円形になっています。
楕円の内外を分けるのがバウンダリー(boundary)といいます。

ピッチ

球場の真ん中に細長い「ピッチ」があります。
ボウラー(投手)とストライカー(打者)が向かい合う試合の中心です。

ウィケット

ピッチの両側に1組ずつ立っています。
ウィケット(wicket)とは、小門・くぐり戸を意味する言葉です。
3本の杭(スタンプ)は、上部で「ベイル」によってつながり、門のような形をしています。

ホッピングクリース

ウィケットの前にひかれているクリース(線)。
バッツマン2人は打撃を行うときはこの線の前に出ないといけません。
ボウラーはこの線より前に出て投球をしてはいけません。
バッツマンはこの線の中に体あるいはバットの一部が入っていればアウトとなりません。
守備チームはバッツマンがクリースに戻る前にウィケットを倒すとアウトを獲得できます。

ボウリングクリース

ウィケットの横にひかれているクリース(線)。
ウィケットキーパーは、この線より前で守ってはいけません。

リターンクリース

ウィケットの左右にひかれているクリース(線)。
ボウラーは投球時に後ろ足が、リターンクリースに触れてはいけません。

選手の配置とチーム編成

クリケットは11名対11名 の2チーム対抗で行われます。

野球のように、攻撃チームと守備チームに分かれてイニング制(日本語の回)で行います。

守備チームの配置

守備チームは11名全員がフィールドに出て、以下のように分かれます。
ボウラー(投手)1名:ウィケットに向かってボールを投げる。
ウィケットキーパー(捕手)1名:ウィケットの裏側で構える。(唯一グローブをつける)
フィールダー(野手)9名:フィールドで守備につく。(グローブはなし、素手)

攻撃チームの配置

攻撃チームは1番から11番まで打順を決めす。
最初に1番打者と2番打者がピッチに立ちます。
残りの選手はベンチで控えます。

ピッチに立つ二人をバッツマンと言います。
打撃を行うバッツマンがストライカー。
打撃を行わないバッツマンがノンストライカー。

守備チームはウィケットを倒してアウトを狙います。
攻撃チームはウィケットを倒されないように得点を狙います。

チーム編成と選手のロール

チームの11名は大きく「ボウラー」「バッツマン」「オールラウンダー」「ウィケットキーパー」の4つのロールに分かれます。

ボウラーは投球が得意な選手
バッツマンは打撃が得意な選手
オールラウンダーは投球も打撃も得意な選手
ウィケットキーパーは捕手が得意な選手

得失点ルール

得点(ラン)になるルール

得点は走った回数で数えられるため「ラン」と言います。

二人のバッツマンがそれぞれ反対側のポッピングクリースに到達した場合に「1ラン」となります。
二人がもう一回反対側のポッピングクリースに到達すると、さらに「1ラン」が加算されます。

バッツマンの走行距離が足りなかった(ホッピングクリースを越えなかった)場合は、「ショートラン」とされ、得点になりません。

一人だけがポッピングクリース到達しただけでも1ランにはなりません。

ポッピングクリースに到達する前に守備チームの送球によってウィケットを倒されるとアウトとなります。
倒された側のウィケットに近かったバッツマンがアウトとなります。

野球のホームランのようなものがあり、
バウンドして打球がバウンダリーを越えた場合は「4ラン」
ノーバウンドで打球がバウンダリーを越えた場合は「6ラン」となります。
ただ、打球がバウンダリーを越えると、それ以上にランをすることはできません。

得点表
【1ラン】2名のバッツマンがそれぞれ反対側のポッピング・リースに到達した場合
【4ラン】バウンドして打球がバウンダリーを越えた場合
【6ラン】ノーバウンドで打球がバウンダリーを越えた場合

アウトになるルール

・ラウンアウト
走っているバッツマンが、クリースに到達する前にウィケットを倒された場合。

・ボールド
ボーラーの投げたボールがウィケットを倒した場合。

・コート
フィールダーがノーバウンドでボールをキャッチした場合。

・レッグビフォーウィケット
ストライカーが足で投球がウィケットに当たるのを防いだとされる場合。

・スタンプト
バッツマンがクリースから出ているときに、ウィケット・キーパーがボールでウィケットを倒した場合。

・ヒットウィケット
バッツマンが自分でウィケットを倒した場合、あるいは打つ時にウィケットに足が触れた場合。

・タイムドアウト
ウィケットが倒されてから3分以内にバッツマンが構えない場合。

・ハンドルドザボール
バットを握らない状態でボールに触れた場合。(怪我を防ぐor守備に返球する場合を除く)

など、合計11のパターンがあります。

打者と投手に関するルール

打者(ストライカー)に関するルール

ウィケットを倒されなければ、空振りを何回してもアウトにはなりません。
ファウルゾーンはなく、360度、後ろでも横でも、どこへでも打つことが可能。
打ってもランするのには間に合わないと判断した場合は、走らないこともできます。

投球(ボウリング)に関するルール

・1オーバー(6球)で交代
一人のボウラーの投球数は6球と決められています。
6球を1オーバーといい、1オーバー終わると次のボウラーに交代します。
次のボウラーは、前のボウラーとは反対側のウィケットから投球を行います。

・ノーボールとは?
ボウラーが肘を曲げて投球するほど、ルールに反する投球をノーボールといいます。
ノーボールは投球数にはカウントされません。
ノーボールの判定は、ピッチにいる審判が行います。

・ワイドボールとは?
投球がウィケットから離れすぎていたり、ストライカーが打てない程に高い場合は、ワイドボールとされます。
ワイドボールは投球数にはカウントされません。
ワイドボールの判定は、ピッチにいる審判が行います。

試合の形式

攻撃と守備を1回ずつ行う1イニング制、あるいは
攻撃と守備を2回ずつ行う2イニング制で行われます。

守備チームが攻撃チームから10アウトを取る、あるいは、
規定の投球数に達した際に攻守が交代となります。

国際試合は以下の3つの形式で行われます。

テストマッチ:投球数は無制限、2イニング制
ワンデーインターナショナル:50オーバー(300球)限定、1イニング制
トゥー・トゥエンティー:20オーバー(120球)限定、1イニング制

テストマッチ(テストクリケット)とは?

現在、12のナショナルチームしか行うことができない伝統的な試合形式。
攻撃と守備を2回ずつ行う2イニング制で行われます。
球数制限はなく、相手チームから10アウトをとると交代となります。
1日に2時間のプレーを3回行い、最大で5日間に渡って試合を行います。

■1日の試合の流れ
午前の試合:2時間
ランチタイム:40分
午後の試合:2時間
ティータイム:20分
夕方の試合:2時間

休憩を含むと1日7時間ほどの試合となります。

認定されている12のチームとフルメンバーに認定された年は以下の通りです。

■12のフルメンバー
イングランド:1909年〜
オーストラリア:1909年〜
南アフリカ:1909年〜
西インド諸島:1926年〜
ニュージーランド:1926年〜
インド:1926年〜
パキスタン:1952年〜
スリランカ:1981年〜
ジンバブエ:1992年〜
バングラディシュ:2000年〜
アフガニスタン:2017年〜
アイルランド:2017年〜

ワンデーインターナショナルとは?

最大5日間は長すぎるということで、その名の通り、1日で終わる形式。
50オーバー(300球)限定の1イニング制で行います。
ワールドカップはこの試合形式で行われます。
試合時間はおよそ6-7時間程度とされています。

トゥー・トゥエンティーとは?

さらに短い試合時間を目指して、2003年に始まった試合形式。
20オーバー(120球)限定の1イニング制で行います。
試合時間は2時間半ほど。
ICC T20ワールドカップは、この形式で開催されています。

クリケットの国際組織

クリケットの国際組織として、「インターナショナル・クリケット・カウンシル(ICC)」があります。

ICCは以下の国際試合を主催しています。
・ICC ワールドテストチャンピオンシップ
・クリケットワールドカップ
・女子クリケットワールドカップ
・ICC T20ワールドカップ
・ICC 女子T20ワールドカップ
・ICC 男子チャンピオントロフィー
・ICC 女子チャンピオントロフィー
・アンダー19 クリケットワールドカップ
・クリケット コモンウェルズゲームズ

2004年に世界年間最優秀選手に贈られる賞「サー・ガーフィールド・ソバーズ・トロフィー」を創設しています。
スリランカでこの賞を取ったことがあるのは、2012年に獲得したクマール・サンガッカラ選手のみです。

ワールドテストチャンピオンシップでのスリランカ

ワールドテストチャンピオンシップのランキングは毎月発表されます。
現在の1位はインドで、スリランカは8位です。

2021年6月現在のランキング
1位:インド
2位:ニュージーランド
3位:イングランド
4位:オーストラリア
5位:パキスタン
6位:西インド諸島
7位:南アフリカ
8位:スリランカ
9位:バングラディシュ
10位:ジンバブエ

クリケットワールドカップでのスリランカ

クリケットワールドカップは、1975年に第一回大会が開催されて以来、4年に1度開催されています。
最多優勝はオーストラリアの5度。
インドと西インド諸島が2度の優秀でそれに次ぎます。
スリランカ、パキスタン、イングランドが1度の優秀を果たしています。

スリランカが優勝したのが1996年で準優秀がオーストラリア。
オーストラリアが優勝した2007年の準優秀がスリランカ。
インドが優勝した2011年の準優秀がスリランカ。

スリランカのクマール・サンガッカラ選手はウィキットキーパーの記録保持者です。

ICC T20ワールドカップでのスリランカ

男子の最多優勝国は西インド諸島で2度。
スリランカ、インド、パキスタン、イングランドがそれぞれ1度優勝しています。

スリランカが優勝したのが2014年で準優勝はインド。
西インド諸島が優勝した2012年の準優勝はスリランカ。
パキスタンが優勝した2009年の準優勝はスリランカ。

女子はオーストラリアが強く、最多優勝はオーストラリアの5度。
インドグランド、西インド諸島が1度優秀しています。
準優勝はイングランドが3度、ニュージーランドが2度、オーストラリアとインドが1度ずつ。

ハイパフォーマンスを賛辞する言葉

ハットトリック

ボウラーがストライカーを3人連続でアウトにした際にハットトリックと呼ばれます。

クリケットで打者をアウトにすることは野球よりも難易度が高く、これを成し遂げたボウラーには賞として帽子(ハット)が贈られていたことに由来します。

ハットトリックはその後サッカーなど他のスポーツでも用いられるようになります。

ハーフセンチュリー、センチュリー

バッツマンのハイスコアを以下のように呼びます。

50ランを獲得:ハーフセンチュリー
100ランを獲得:センチュリー

スリランカの歴代有名クリケット選手

1985年のインドとのテストマッチに勝利し、翌日を休日とした時の大統領ジャヤワルダナさんの逸話が『スリランカを知るための58章』で紹介されています。

こちらの本に有名選手の名前が挙げられていましたので、以下に整理します。

デュリープ・メンディス

1952年、モラトゥワ生まれ
ロール:バッツマン
1985年のインドとのテストマッチに勝利した際のキャプテン。
1996年に国家勲章「デーシャマーナヤ(දේශමාන්‍ය / Deshamanya)」を受賞。
デーシャマーナヤはジェフリーバワも受賞している賞です。

ロイ・ダイアス

1952年、コロンボ生まれ
ロール:バッツマン
スリランカ人初の1,000テストランを達成しています。

アシャンタ・ダ・メル

1959年、コロンボ生まれ
ロール:ボウラー
スリランカで最初のテストマッチでボウラーを務めました。

アルジュナ・ラナトゥンガ

1963年、ガンパハ生まれ
ロール:バッツマン
1996年のワールドカップ優勝時のキャプテン。
1996年に国家勲章「デーシャマーナヤ」を受賞。

アラウィンダ・ダ・シルワ

1965年、コロンボ生まれ
ロール:バッツマン
1996年、スリランカのワールドカップ優勝に貢献し、毎年世界から5人選出される「ウィズデン・クリケッターズ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれました。

サナット・ジャヤスーリヤ

1969年、マータラ生まれ
ロール:オールラウンダー
1996年、スリランカのワールドカップ優勝に貢献し、
1997年、当時の世界記録である340点を叩き出しました。

ムティア・ムラリタラン

1972年、キャンディ生まれ
ロール:ボウラー
2007年にテストマッチにおける通算ウィケット数の世界記録を樹立
ワンデイインターナショナルでのウィケット数でも世界2位の記録保持者

チャミンダ・ヴァース

1974年、ワッタラ生まれ
ロール:オールラウンダー
名ボウラーとして活躍しました。

マヘラ・ジャヤワルダナ

1977年、コロンボ生まれ
ロール:バッツマン
2006年、世界記録の374点を叩き出しています。

クマール・サンガッカラ

1977年、マータレー生まれ
ポジション:バッツマン、ウィケットキーパー
2012年に世界年間最優秀選手賞「サー・ガーフィールド・ソバーズ・トロフィー」を受賞。
クリケットワールドカップでのウィキットキーパーの記録保持者でもあります。

スリランカクリケットミュージアムとは?

2019年2月20日、スリランカクリケット本部に隣接した、アジアクリケット評議会の本部跡地にオープンした博物館。

スリランカにおけるクリケットの歴史について、年代別の展示があります。

スリランカが優勝した
1996年のクリケットワールドカップのトロフィー
2014年のICC T20ワールドカップのトロフィー
や選手の写真・道具などが展示されています。

上の写真は1996年のトロフィー。

コロンボでのクリケット観戦

コロンボにはクリケット場がいくつもあります。

私は2018年にプレマダーサスタジアムでのスリランカ 対 バングラディの試合を観戦しました。

チケット料は忘れてしまいましたが、日本でスポーツ観戦するより遥かに安く、当日に購入できました。
そして、コロンボは小さい町ですので、試合会場に行くのも、帰るにも楽なのが、日本と比べて気軽に感じられました。

その日の試合はスリランカの攻撃から始まりました。

ランが決まる度にパフォーマーがダンスをして音楽が流れ、エンターテイメント性があるな〜と思っていました。

スリランカの攻めが終わり、バングラディシュが攻撃の順番になると、どんどんとスタジアムから観客が帰り始めます。

ルールを分かっていませんでしたので、「勝負はついたということなのか?」と思っていましたが、その後、バングラディシュの猛攻が始まり、スリランカは敗北します。

ホームゲームでありながら、自国民の観戦客がどんどん帰ってしまい、最後に負けてしまったことにびっくりしました。

あれは、勝負がついたのではなく、あまりパフォーマンスが良くなく、「これではダメだな!」と思って帰ったのかも知れません。

私は仕事のため、途中で帰ってしまったので、夜になって負けたことを知りました。

クリケットは野球の原型なのか?

クリケットは野球の原型と説明されることもありますが、野球の起源の記事を見ると、それは違うようです。

クリケットや野球以外にも、世界には様々なバットでボールを打つ球技があるようです。

詳しくは以下の参照をご覧ください。
野球の発祥はいつどこで?いくつかある説を解説!野球の起源とされるマイナースポーツも紹介!
ウィキペディア:野球

参照)

日本クリケット協会:クリケットとは?
クリケットの歴史|起源やその歴史、語源について分かりやすく解説します
SPAIA:初心者でも分かる!クリケットの基本的ルール
イーアイデム:競技人口 世界2位!『クリケット』ってどんなスポーツ?【5日かけて試合】
Recreational Cricket Association:クリケットの用語
ウィキペディア:ハットトリック
ウィキペディア:ボウリング (クリケット)
Wikipedia:International Cricket Council
ICC:世界ランキング
ウィキペディア:テスト・クリケット
ウィキペディア:クリケット・ワールドカップ
ウィキペディア:ICC T20ワールドカップ
ウィキペディア:トゥエンティ20
ウィキペディア:サー・ガーフィールド・ソバーズ・トロフィー
Wikipedia:Duleep Mendis
Wikipedia:Roy Dias
Wikipedia:Ashantha de Mel
Wikipedia:Sanath Jayasuriya
Wikipedia:Aravinda de Silva
Wikipedia:Deshamanya
Wikipedia:Arjuna Ranatunga
ウィキペディア:ムティア・ムラリタラン
Wikipedia:Mahela Jayawardene
ウィキペディア:クマール・サンガッカラ
Wikipedia:1996 Cricket World Cup
Wikipedia:2014 ICC World Twenty20
Wikipedia:Sri Lanka Cricket Museum

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