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スリランカのフリーメイソンの歴史とビクトリア・メイソニック・テンプルについて

2020年6月28日

スリランカにもフリーメイソン、メイソニック・テンプルがあります。

本記事では、スリランカのフリーメイソンの簡単な歴史と、建設されて今も使われているビクトリア・メイソニック・テンプルについて紹介していきます。

スリランカのフリーメイソンの歴史

フリーメイソンの集まりが行われていたというコロンボ2にあるビル

オランダ統治時代

最初にフリーメイソンをスリランカにもたらしたのはオランダです。
1771年、グランド・ロッジ・オブ・ホランダによって、コロンボにロッジが作られます。
続いて1773年にゴールにロッジが作られ、1794年にもう一つのロッジがコロンボに作られます。

イギリス統治時代

1795年、イギリスはオランダがスリランカに所有していたものを獲得します。

1801年に第51歩兵連隊がグランド・ロッジ・オブ・スコットランドの認可の下、オレンジ・ロッジ274番をコロンボに設立します(1848年に解散)

1802年、オーストラリア陸軍の第6大隊が329番を設立します(1830年に解散)

1807年には第34カンバーランド歩兵連隊が340番を設立します(1807年に解散)

1822年にタプロバネ・ロッジがユナイテッド・グランド・ロッジ・オブ・イングランドの下に作られます(1862年に解散)

1822年にセント・ジョンズ・ロッジ628番がグリーン・ハワーズ(英国陸軍歩兵連隊)、セント・アンドリューズ・ユニオン・ロッジのメンバーとして作られます。
こちらは存続していますが、インドのマドラスに場所が移動しています。

1838年にセント・ジョンズ・ロッジ・オブ・コロンボ(イングリッシュ・ロッジ)454番が作られ、これが現在も存続するスリランカ最古のロッジです

1861年にグランド・ロッジ・オブ・アイルランドがスプヒンクス・ロッジ107番を作ります。
現在まで続いており、スリランカの最古のアイリッシュ・ロッジです。

スコティッシュ・ロッジで現在まで続く、最古のロッジは1877年に作られたロッジ・ボニー・ドゥーン611番です。

フリーメイソンのミーティングはスレイブ・アイランドにあったチャールズ・ヘンリー・デ・ソイサが所有する「デ・ソイサ・ビルディング(De Soysa Building)」で行われていたそうです。
※現在、カラフルな2階建ての古い建物が立ち並んで残っています。

様々なロッジがあること、軍隊がロッジを作ることや、解散してしまうことも多いことがこの経緯を見ると分かります。

ビクトリア・メイソニック・テンプルの建設

1897年に、ビクトリア女王の60歳の誕生日を記念してメイソニック・テンプルを建設することにするものの建設予定地と資金の確保に苦戦し、建設が大幅に遅れます。

1901年9月1日にようやく正式にテンプルがオープンします。

コロンボ3のSir Mohamed Macan Markar Mawathaにあり、タージ・サムドラの脇の道を入り、建設中のシナモン・ライフが見えるあたりに建っています。

デザインを担当したのは、スコットランド出身の建築家のエドワード・スキナー(Edward Skinner)です。

建築家エドワード・スキナー

エドワード・スキナーはスリランカで多くの建築を手掛けています。

  • 1894年:ゴール・フェイス・ホテルの南ウイング(コロンボ3)
  • 1901年:ビクトリア・メイソニック・テンプル(コロンボ3)
  • 1902年:カーギルス本社ビル(コロンボ1)
  • 1903年:ビクトリア・メモリアル・アイ・ホスピタル(コロンボ7)
  • 1906年:セント・アンドリューズ教会(コロンボ3)
  • 1907年:ウェスレイ・カレッジ(コロンボ8)
  • 1908年:ルロイドズ・ビルディング(コロンボ1)

セント・アンドリュー教会(コロンボ3)

ビクトリア・メイソニック・テンプルはフリーメイソンの会員以外にも、コンサートやダンスなどに使いたいという人には安価値段で貸し出したため、知られた存在になったそうです。

1907年3月1日に、6つの英国メイソン・ロッジは統合され、ディストリクト・グランド・ロッジ・オブ・スリランカとなります。

ルロイドズ・ビルディング(コロンボ1)

増改築を担当したウォーカー・サンズ・アンド・カンパニー

ウォーカー・サンズ&カンパニー(コロンボ1)

1928年にビクトリア・メイソニック・テンプルは増改築が行われます。

担当したのはウォーカー・サンズ・アンド・カンパニー(Walker Sons and Companyです。

ウォーカー・サンズ・アンド・カンパニーは、スコットランド人のエンジニア「ジョン・ウォーカー(John Walker)」によって、キャンディに設立された会社です。
コロンボに今も残る数多くの建築物や、紅茶工場で現在も使われているマシーンを製造したことで知られています。

ウォーカー・サンズ・アンド・カンパニーはコーヒーの一大生産地だったキャンディで設立され、コーヒーの製造マシーンを作り、セイロンがコーヒーから紅茶の生産地に変わってからは、セイロン初の紅茶のロールマシーンとドライヤーを開発しています。

その後、建築業にも進出し、コロンボ・フォートに自社ビルを建設し、そこを本社とします。

ウォーカー・サンズ・アンド・カンパニーが建設した建物

カーギルス本社ビル

  • ゴール・フェイス・ホテルのサウスウィング(コロンボ1)※1902年にスリランカ初のエレベーターを導入
  • カーギルス本社ビル(コロンボ1)
  • 旧国会議事堂(コロンボ1)
  • オーストラリア・ビルディング(コロンボ1)
  • ホワイトアウェイ・ライドラウ&カンパニー・ビルディング(コロンボ1)
  • ナショナル・バンク・オブ・インディア(コロンボ1)
  • 香港上海銀行ビルディング(コロンボ1)
  • チャータード・バンク・ビルディング(コロンボ1)
  • タイムズ・オブ・セイロン・ビルディング
  • セイリンコ・ハウス・ビルディング
  • コロンボ・レースコースの観覧席(コロンボ7)
    など

1911年にはスリランカ初のエアコンをオフィスに導入しています。

オーストラリア・ビルディング(コロンボ1)

ビクトリア・メイソニック・テンプルは、2002年にはスリランカの切手(4.5ルピー)にもなっています。

現在まで続くスリランカのフリーメイソン・ロッジ

現在、イングリッシュ・ロッジが10、スコティッシュ・ロッジが2、アイリッシュ・ロッジが4つ、スリランカにはあります。

その多くが1800年代に設立されていますが、2000年代に始まっているものもあります。

そのほとんどがコロンボのゴール・フェイスにあるビクトリア・メイソニック・テンプルを拠点としているようです。

ゴール・フェイス以外には、キャンディ、ヌワラエリヤ 、クルネーガラにもメイソニック・テンプルがあります。

アイリッシュ・ロッジのSphinx Lodge No. 107はミーティング日時・場所、オフィサーの各役職者の名前、メンバーの入会年、海外にいるメンバーについてはどの国にいるのかなどが記載されています。

また、スリランカの他のロッジの定期ミーティングの日程と場所について記載した一覧も記載されていますので、興味のある方は、ページ最後のリンクからご覧ください

イングリッシュ・ロッジ

St. John’s Lodge No. 454 EC – Year of Warranted 1838
St. George Lodge No. 2170 EC – Year of Warranted 1886 (Hall Stone Lodge)
Adam’s Peak Lodge No. 2656 EC – Year of Warrant 1887
The Grant Lodge No. 2862 EC – Year of Warranted 1901
Duke of Connaught Lodge No. 2940 EC – Year of Warranted 1902
The Nuwara Eliya Lodge No. 2991 EC – Year of Warranted 1903
Kurunegala Lodge No. 3629 EC – Year of Warranted 1912
Orion Lodge No. 5130 EC – Year of Warranted 1929 (Hall Stone Lodge)
Robert Coleridge Scott Lodge No. 7784 EC – Year of Warrant 1961
Kumaranayagam Lodge No. 7784 EC – Year of Warrant 2005

アイリッシュ・ロッジ

Sphinx Lodge No. 107 IC – Year of Warrant 1861
Leinster Lodge No. 115 IC – Year of Warranted 1868
Dimbulla Lodge No 298 IC – Year of Warranted 1874
Serendib Lodge No. 905 IC – Year of Warranted 1990

スコティッシュ・ロッジ

Lodge Bonnie Doon No. 611 SC – Year of Warranted 1877
St. Andrew’s Lodge 1832 SC – Year of Warranted 2006

まとめ

フリーメイソンの多くのロッジが作られては解散していく中で、現在も脈々とフリーメイソンのロッジがスリランカには存在し、2000年代に入ってから始まっているものもあります。

ミーティングのスケジュールや場所は公開されていますので、興味のある方は以下のサイトをご覧ください。

参照
Sphinx Lodge (ロッジのメンバーやスケジュール、他の各ロッジのリストが掲載されています)
Victoria Masonic Temple
FREEMASONRY IN SRI LANKA
District Grand Lodge of Sri Lanka
United Grand Lodge of England

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