シーギリヤに宮殿と要塞を築いたカーシャパ王

カーシャパ王子はダーツセーナ王の息子でした。
カーシャパは父を倒して、腹違いの弟のムガランが持っていた王位継承権を奪って王になりました。
ムガランはカーシャパ王による暗殺から逃れるために、インドに逃亡しました。
カーシャパは父殺しをしたため、人々から信頼されていませんでした。
そのため、カーシャパはムガランからの攻撃を恐れて、王国をアヌラーダプラからシーギリヤに移しました。
シーギリヤはスリランカの中央高地の最北端に位置し、600フィートの高さがある大きな岩です。
王はシーギリヤに宮殿と要塞を建設しました。
シーギリヤロックは周囲の全方角を見渡せます。
これは敵の攻撃を防ぐ上で優位でした。
王宮やいくつかの建物、そしてプールがシーギリヤロックの頂上に建てられました。
岩の壁は花を持った若い女性たちの絵が描かれ、とても綺麗でした。
よく磨かれたミラーウォール(鏡の壁)は、王が歩いて通るときに、自分の姿を見られるように建てられました。
岩の中腹のテラスには、頂上の王宮につながる巨大なライオンの門が建られました。
岩山の名前である”シーギリヤ”の意味は、”ライオンの岩”という意味であり、それはこの荘厳な門から名付けられました。
カーシャパ王は自然を愛していたため、岩の麓に精巧な庭園を造りました。
これらの庭園は、プール、噴水などで構成されました。
よく設計された地下灌漑システムによって、プールや噴水に水が運ばれました。
カーシャパ王はこの荘厳な宮殿に神のように暮らしました。
王にはボーディ、ウッパラワンナという二人の娘がいました。
しかし、王は腹違いの弟ムガランへの恐怖を常に感じていました。
彼は中で安全に暮らせるように、宮殿を外からの侵入が困難なように強固に作りました。
敵からの攻撃から都市を守るため、巨大な城壁と堀が造られました。
守りを固めたゲートが入口に造られました。
これらの準備にも関わらず、彼の統治期間は短いものでした。
ムガランはランカーに戻って王位を取り戻すため、南インドにいる間に陸軍を組織しました。
激しい戦いがシーギリヤの近くで行われ、カーシャパの陸軍は放棄され、彼は敗北しました。
降伏したくなかったため、王は自害しました。
ムガランは王となり、首都をアヌラーダプラに戻しました。
ムガラン王はシーギリヤを伯父のマハナマ僧に与え、シーギリヤは仏教僧院に作り替えられました。
カーシャパ王がスリランカを統治したのは、477年~495年の18年間でした。
彼はマウルヤン朝の2代目の王でした。

「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、ホステル「スパイスアップ・ハウス」開設。
2020年8月、週刊「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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