グレードアップしたマンゴーハウスジャパニーズゲストハウス

日本人建築家の別荘として始まり、広い庭と快適なコテージが建つ日本人専用ゲストハウスとして運営されてきたマンゴーハウスジャパニーズゲストハウス。
日本語が堪能でホスピタリーの高さで評判の良いオーナーのカウンダさんの手厚いサポートと人柄もあって、多くのリピーター、ファンがいます。
コロナ禍でお客様がもっと快適に過ごせるようにとカウンダさんが時間をかけて、コテージや庭を改修し、プールが新しく作られました。
マンゴーハウスは、日本人だけではなく欧米人も宿泊客として受け入れるようになったことで、欧米人のニーズにも合わせた改善がいくつも行われ、それは日本人にとっても嬉しい改善内容です。
2年4ヶ月ぶりにスリランカに戻った私の一泊目は、新しくなったマンゴーハウスにしました。
本記事では、新しくなったマンゴーハウスジャパニーズゲストハウスの様子を紹介します。(2022年12月時点の様子です。)
目次
湧水のプールを新設
コロナ前にマンゴーハウスに泊まられたことがある方は、上の地図を見て気付くのは、カウンダさんの自宅前にプールがあることでしょう。
2019年の連続爆破テロで日本人観光客が減ったことからマンゴーハウスは、日本人専用の宿からドイツ、イギリス、フランスなど西ヨーロッパの国々からも宿泊客を受け入れるようになりました。
そして、コロナ禍の2021年にスリランカ政府がロシアとウクライナに対していち早く入国を緩和したことを受けて、東ヨーロッパの国々からも宿泊客を受け入れるようにしたそうです。
ヨーロッパの人たちはプール好きの方が多いことから、プールを新設したそうです。
コロナ禍の改修工事中に湧水が見つかったことから、プールの水は湧水なのだそうです。
プールの場所をどこにするかもカウンダさんは色々と考えられたそうです。
プールを利用しているお客さんが外からの視線を気にしなくていいように囲われた環境にしたそうです。
また、プールを利用していないお客さんが、プールを使っているお客さんの様子や声に気になることも想定して、客室から離れた入口、カウンダさんの自宅の横に設置することにしたそうです。
プールサイドでヨガをする方もいるそうです。
プールは夜にはライトアップされます。
湧水を使った水路
改修工事で見つかった湧き水を使った水路が作られました。
水路は庭から湧き出て、通路に沿ってダイニングをぐるっと回って、庭に流れるように作られています。
ダイニングを囲んで流れる湧水の水路は、水の流れる音とともに涼しげな空気をダイニングに運んでくれます。
マンゴーハウスにはこれまでも多くの野鳥が見られましたが、水路ができたことで、より多くの野鳥が見れるようになったそうです。
ただ、ブッキングドットコムには野鳥の写真は載せていないそうです。スリランカにバードウォッチングに来る人が一定数いますが、野生の生き物は確実に見られるものではないため、野鳥を目当てに泊まりに来て、野鳥が見れないとお客様をがっかりさせてしまうので、野鳥の写真は載せていないそうです。
たまたま野鳥が来たら、鳥好きのお客様には良いサプライズになるので、あえて載せていないというのはカウンダさんらしい判断だと思います。
水路に囲まれたダイニングでヨガをするのもオススメだそうです。
シャワーの水圧を改善
日本のシャワーはモーターで動いているため、水圧を高く保てます。
しかし、モーターは電気で稼働するため、停電することがあるスリランカでシャワーをモーターにしてしまうと、停電時に水が出ません。
そのため、スリランカのシャワーは自家発電施設がないところでは、水のタンクを高いところにあげることで水圧を高くします。
ウォータータンクの高さを4.5mから8mに変更したことで、これまでの2倍の水圧にすることができたそうです。
停電でもホットシャワーが出る
スリランカは2022年の経済危機から計画停電が続いています。2022年12月時点ではコロンボ市内は停電はありませんでしたが、それ以外の場所は夕方に1時間、夜間に最大1時間20分の停電がありました。(雨が降ると水力発電が動くので夜の停電が短くなったり、夜の計画停電が見送られることもあります。)
日本ではお湯は都市ガスで温められますが、スリランカではシャワールームに設置された電気で動く給湯器で温める場合が多いです。
お湯がぬるいことがあったり、給湯器に溜まっていた分量のお湯を使ってしまうと、冷たい水になってしまうのはそのためです。
また、停電してしまうと給湯器が止まってしまい、お湯ではなく水が出てくることになります。
そこでカウンダさんは、コテージの屋根に太陽光でお湯を作るソーラー温水器を設置。
ソーラー温水器であれば停電していてもホットシャワーが使えます。給湯器よりも多くのお湯が作れるのでお湯を使い切ってしまう心配も減ります。何より太陽光で作るためエコです。

屋根の右上にある細長いものが太陽熱温水器です。
各コテージにテラスルームを新設
各コテージの入口の横には、外でくつろげるベランダがありました。
欧米のお客さんは虫に刺されることをあまり気にせず、ベランダをよく利用するそうですが、日本人は虫を嫌うため、あまり使ってもらえなかったそうです。
そこで虫を気にせずに、庭の景色を楽しめるようにベランダをテラスルームに改築。
3面がガラス張りになっていて、とても開放感のあるテラスルームです。
日中は緑の庭の景色が、夜間は時に蛍が飛び交う様子を客室から眺められるようになりました。
夕方の計画停電の時は、ベットルーム内は暗くなってしまいますが、テラスルームであれば光が差し込むため、問題なく仕事ができました。
停電時に使うライトをカウンダさんが持ってきてくれます。
夜間の停電時間は出来ないことに苛立つのではなく、間接照明の落ち着いた時間を味わうのがいいでしょう。わざわざ間接照明を買ったり、キャンドルライトのムーディーなお店で過ごすこともあるわけですから。
客室のマイナーチェンジ
各客室の快適性を高めるために、いくつもの改善がされています。
・余った窓を使って、従来の2倍の大きさの鏡に変更。
・鏡の手前にライトを設置。
・プラスチックフレームを木目フレームに変更。
・石鹸などを置くスペース台も木材に変更。
・アメニティーをオーガニックのものに変更。
・部屋に置いてあるティースプーンをプラスチック製から金属製に変更。
・枕を少し硬めの900gとふわふわ軽めの700gの2種類に変更。
・各ベットで充電できるようにコンセントを増設。
・宿泊者全員がスーツケースを開けっ放しにできるスペースを作るため、ベットの配置を変更。
・ブランケットの素材が苦手な欧米人に対応してシーツをベットにリネンのシーツを1枚追加。
以下の写真のペットボトルやケトルが置かれている棚はカウンダさんが板を取り付けた棚だそうです。

シングルルームのベット
ダイニングの枠を木製に変更
ダイニングを囲っていた枠を鉄筋から木製に変更。
より落ち着いた、快適なダイニングになったとのこと。
歩道をコンクリート道路に変更
入口から各部屋への道はブロックを並べた道でしたが、雨が降るとぬかるんで汚れてしまうこと、キャリーケースを転がして運べないことから、平らなコンクリート道路に変更しています。
チェックイン、チェックアウトの時の荷物運びが楽になりました。
無料のレンタサイクル
欧米人はレンタサイクルが好きなことから、自転車を購入して無料で貸し出すことにしたそうです。
大人用27インチ、子供用20インチの2タイプあります。
マンゴーハウスはニゴンボタウンとニゴンボビーチからそれぞれ5キロほど離れていますので、歩くには遠いですが、自転車であれば近く感じます。
私は自転車を借りて、ニゴンボタウンやニゴンボビーチまで行きました。
ファミリールームを新設
欧米人はファミリーで旅行することも多いことから、トリプルルームだったコテージ10番をファミリールーム(ベット4台)に変更されました。
クレジットカード払い、円・ドル・ユーロ払いに対応
マスターカード、VISAカード、JCBカード、Union Payでの支払いが可能になりました。
現金払いの場合は、スリランカルピー、日本円、アメリカドル、ユーロでの支払いが可能です。
マンゴーハウスを予約する
マンゴーハウスはブッキングドットコムから予約が可能です。
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して人材系ネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2022年12月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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