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6月のポーヤデー「ポソンポーヤ」仏教伝来を祝うミヒンタレー巡礼

2023年6月03日

2023年6月3日(土)は6月の満月祭「ポソンポーヤ」でスリランカはお休みです。

本記事では、ポソンポーヤについて紹介します。

ポソンポーヤとは?

スリランカは毎月、満月の日はポーヤデー(Poya day)といい、お休みになります。
6月のポーヤデーを「ポソンポーヤ」といいます。

毎月のポーヤデーにはそれぞれ意味があります。
ポソンポーヤは仏教がスリランカに伝来したことを祝う日とされています。

スリランカの歴史書『ディーパワンサ』と『マハーワンサ』には次のように記述されています。

紀元前236年の6月の満月の日、アヌラーダプラの王「ティッサ(Devanampiya Tissa)」が兵を率いて鹿狩りをしていました。

王が一頭の大きな鹿を追いかけて、ミヒンタレーの山に入ると、鹿は姿を消し、そこには瞑想しているアショーカ王の王子マヒンダ(Arahant Mahinda)がいました。

山の神が鹿の姿に化けて、王をマヒンダのところに導いたのです。

ミヒンタレーの地名は、マヒンダに由来しています。
マヒンダが瞑想していた場所と言い伝えられているのがインビテーションロックです。

ティッサ王とアショーカ王は元々交流があり、アショーカ王はティッサ王のところへマヒンダを送ったとされています。
マヒンダはティッサ王に問答を行い、ティッサ王は仏教に帰依します。

マヒンダの来島に続き、紀元前288年、アショーカ王の娘のサンガミッタ(Arahant Sanghamitta)がスリランカに来島し、ブッタガヤの菩提樹の苗木を持ってきています。
その苗木が育った菩提樹は今もアヌラーダプラにあり、スリー・マハー菩提樹(Sri Maha Bodhi)と呼ばれています。
人の手によって植樹された最古のものともされています。

ティッサ王によって、アヌラーダプラは仏教都市となり、ミヒンタレーには僧院が作られました。
現在は仏教徒の聖地となっています。

お祝いの中心地はミヒンタレーとアヌラーダプラ

ポソンポーヤはスリランカ全土で祝われますが、仏教伝来の逸話に関連するミヒンタレーとアヌラーダプラで盛大に祝われ、他の町から巡礼に訪れる人々も多くいます。

例年のポソン・ポーヤでは、インビテーションロックに登る人が多く、長蛇の列ができます。

ウェサックから続くクードゥ、トラナ、ダンサラ

毎月のポーヤデーの中でも、ブッタの誕生・悟り・入滅を記念する5月のポーヤデー「ウェサックポーヤ」は盛大に祝われます。
ウェサックでは、クードゥ(ランタン)やトラナ(電飾の巨大壁画)が作られ、ダンサラ(飲食物の無料配布)が行われます。

クードゥはウェサックに向けて飾り始め、ポソンまで飾っているのを多く見かけます。
トラナもウェサック後もしばらく見かけることはありますが、とても大きいためかクードゥほどには見かけません。

ダンサラはウェサックの後も、ポソンまでは会社や学校で行われ、再度ポソンで行われます。

日本は正月や雛祭りなど飾り付けは当日向けて飾り、その日が過ぎたら出しっぱなしではいけないという習慣がありますが、その視点からウェサックポーヤを見ると、お祝いの日が終わったにいつまでもと飾りつけされたままで、片付けないのだろうか?と思っていましたが、ポソンポーヤまでの1ヶ月間飾ります。

始まりも終わりもポーヤデーというのは、むしろ分かりやすくて良いように思います。

上の写真は、ウェサックポーヤとポソンポーヤの間のぐらいの日にニゴンボのホテルを訪れた時に飾られていたクードゥです。
下の写真は、クゥードゥと並んで置かれてた仏塔を模したもの。

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