イスラム教のラマダンとは?なぜテロが増えるのか?

スリランカでは2019年5月7日からラマダン月(イスラム暦の9月)が始まりました。

ラマダン月(イスラム暦9月)及びシャウワール月(イスラム暦10月)始めに祝われる

イード・アル=フィトルの時期とその前後は世界的にテロが多発していると注意喚起されています。

なぜ、この期間にテロが多発するのでしょうか。

今回はラマダンについて、まとめました。

※冒頭の写真はコロンボのペター(Pettah:コロンボ11)にある「レッドモスク」。

ラマダンとは断食のことはではない?

ラマダンとはイスラム暦(ヒジュラ暦とも言う)の9月の名称です。

ラマダンとは断食そのものを意味するのではなく、あくまで9月のことですが、

最近では断食そのものを指す傾向もあります。

また発音は地域によってラマザン、ラマザーンという場合もあり、

ここスリランカでは、”ダ”よりも”ザ”の方を多く聞きます。

※冒頭の写真と同じレッドモスクの南側正面

ラマダン月は毎年時期が変わる

イスラム暦は月の満ち欠けに基づく太陰暦です。

1年は354日となっており、太陽暦より11日少ないため、

ラマダン月は毎年11日ほどずれます。

また、ラマダン月の開始と終了はその国・地域の宗教権威者が

新月を実際に肉眼で確認して始まり、

翌月の新月が肉眼で確認されて終わります。

そのため、2019年はサウジアラビアでは5月6日にラマダン月は始まりましたが、

ここスリランカでは5月7日にラマダン月が始まっています。

※上の写真はスリランカに最初にムスリムが住み始めたされるBeruwala(ベルワラ)にあるKetchimala Mosque(ケチマラモスク)

ラマダン月の特徴

断食というと1日中飲食をしないイメージがありますが、

イスラム教徒(ムスリム)がラマダン月に行うのは、

日の出から日没までの間の断食です。

日中は水を飲むことさえも許されません。

一方で、日の出前と日没後に普段よりも多く食事をするため、

食料消費が増えるとも言われています。

日の出前の食事を「スフール」、

日没後の食事を「イフタール」といい、

特にイフタールは豪華な食事をとります。

ムスリムは毎日の礼拝の時間があるため早起きですが、

ラマダン月は日の出前に食事を済ませないといけないため、より早く起きます。

飲食の制限に加えて、喫煙や性行為も制限されます。

あらゆる欲望をコントロールすることで、神への深い思いを表すともされ、

断食を通して、貧しい人々を思いやる、

また断食の同じ苦しみに耐えることで、ムスリム同士の連帯感を高めます。

またラマダン月における良い行いは功徳が多いとされ、

貧しい人々に自分の財産を施す「喜捨」がいつも以上に求められます。

それを目当てにしてか、物乞いをする人の姿が増えることもあります。

※上の写真はコロンボ12(Hultsdorf)にあるグランドモスク

ラマダン月にテロが多い背景

ラマダン月にテロが多い理由の拝見は諸説ありますが、

主な理由としては3つあるように思います。

1)聖なる月であるため

ラマダン月は聖なる月であり、一般的なムスリムは欲を抑え、

貧しい人に分け与えたりするなど、信仰心を高めます。

これに対し、イスラム過激派は異教徒を攻撃することを善行とし、

テロにかき立てているのではないかと言われています。

2)資金集めのため

聖なる月とされるラマダン月中の寄付は功徳が高いとされ、多くの寄付が集まります。

過激派の考えに共鳴し、寄付をする人も少なからずいるとされています。

過激派は活動するためまとまった資金が必要です。

その資金を集める上で、聖なるラマダン月でのテロは

良い広告塔となっているのではないかと言われています。

3)過激思想を刷り込まれるため

ラマダン月はモスクに集まる機会が増え、説教者の話を聞く機会も増えます。

説教者の中に異教徒への憎悪を駆り立てる者がいれば、

過激思想やテロに走らせるきっかけとなる可能性があります。

参照)

with news『ラマダン中のテロ、なぜ増える? 日本人も知っておきたいその理由』

アゴラ『ラマダンにテロ事件が起こる理由』

海外安全.jp『2017年5月31日テロ事件の背景と

※ベルワラにあるモスク

ラマダン月に気をつけるべきこと

テロの標的になる人が多く集まる場所、施設を避けること、それにつきます。

イスラム過激派が標的とする可能性があるのは、

欧米資本によるホテルやショッピングモール、

イスラム教以外の宗教施設です。

一方で、反イスラムの過激派がイスラム教関連施設を狙うことも考えられます。

普段から人が集まるところは避けることは大切ですが、

ラマダン月とその前後は特にその注意が必要そうです。

※ベルワラで宝石取引が行われるChina Fort Road沿いにあるモスク

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