コロンボの定番観光スポット「レッドモスク」の無料ツアー

コロンボ最古のモスクと言われるレッドモスクは、その特徴的な外観からコロンボの定番観光スポットになっています。
本記事では、レッドモスクについて紹介します。
レッドモスクとは?
レッドモスクは、コロンボのペタ地区のセカンド・クロス・ストリート(2nd Cross Street)にあります。
ペタの地名の由来は、タミル語の外側を意味するペッタイに由来する、あるいはペタのシンハラ語名であるピタ・コトゥワ(要塞の外の意味)のピタが由来だと言われています。
イギリス統治時代のコロンボ・フォート(コロンボ要塞)の外側であるペタは、南インドのムスリム商人が移り住み、ビジネス街として発展しました。
イスラム教徒は1日5回のお祈りと金曜礼拝を行いますが、そのための場所として、インド系ムスリム商人たちが、インド在住のイギリス人建築家に依頼して建設されたのがレッドモスクです。
正式名称はジャミ・アル・アルファ・マスジット(Jami-Ul-Alfar-Masjid)と言います。
インドのイスラム建築とヨーロッパ建築を融合したインド・サラセン様式で建築されています。インド・サラセン様式は、イギリスが統治したインド帝国でイギリスによって公共の建物などに採用された建築様式です。
モスクのドームは玉ねぎ型が伝統的な形ですが、こちらのモスクはザクロ型になっています。
赤と白の模様もザクロの実をイメージしたものだそうです。
レッドモスクは1908年に着工し、翌年1909年に完成しました。ちなみに、クアラルンプール最古のモスクであるマスジット・ジャメも同じ1909年に完成しています。
無料見学ツアー
レッドモスクでは、無料の見学ツアーが随時開催されています。(最後にドネーションをしてほしいと軽く言われますが、気持ちがあれば支払いましょう。2回参加しましたが払ってない人が多いようでした。)
異教徒や女性の見学が認められていないモスクもありますが、レッドモスクは異教徒でも女性でも見学が可能です。
ただし、1日5回の礼拝時間と、金曜礼拝が行われる金曜日の見学はできません。
肌を露出した服装では見学ができませんので、入口で羽織りものを貸してくれます。
見学ツアーを案内してくれたのは、モハメドさん。
1909年完成の本館
訪れたのは16時過ぎ。夕方の礼拝時間でしたので、少しだけ待ちましたが、まだ礼拝している人がいましたが、案内をしてくれました。
無料ツアーが行われるようになる前は、礼拝時間ではないタイミングで、中に入りましたので、全く人がいない様子を何度か見ましたが、こうして人が集まっている様子が見られて、ラッキーだったと思います。
モスクは2階建てになっていて、2階にも案内してくれます。
↑階段にも模様が描かれています。
2階にも礼拝場があります。
1909年完成時は500人ほどが利用していたそうですが、その後の利用者増を見込んでか、1500人が収容できる大きさで作られています。
二階の床のタイルも素敵です。
側面のタイルも見どころです。
2007年完成の新館
その後、どんどんと利用者が増えたことを受けて、1975年に隣接する土地を購入。
2007年に4階建ての新館が完成しています。新館の完成によって収容人数は1万人に増えたそうです。
午前中のツアーに参加したときは、新館の入口を案内してもらいました。
上の写真の扉は、ドバイ様式なのだそうです。
夕方に見学したときは、屋上を案内されましたが、こちらに来てみたら照明がついていませんでした。
こちらにもお清めをするプールがあります。
新館には女性の入口があり、女性でもモスクで礼拝ができるようになっています。
メインストリート沿いのこちらの入口が新館です。
夕方にツアーに参加した際は、屋上に案内してくれました。
屋上からは時計塔を間近に見ることができます。
モスクの屋上からはコロンボ港が見えます。
かつては、レッドモスクが船乗りたちの目印になっていたとも言われているようですが、高いビルがない時代には、たしかにレッドモスクはランドマークになりそうです。
新館の柱には彫刻が施されています。
床にも模様が施されています。
午前中のツアーでは、特にドネーションを求められませんでしたが、夕方のツアーでは最後にドネーションを良かったらお願いします!と言われました。
私以外の参加者であるイラン人女性、デンマーク人女性、中国人女性は支払う様子がなく、私はムハンマドさんの写真も撮らせてもらったのでドネーションを支払いました。
新館の入口も、屋上も一度入ってしまえば自由に見学ができますので、せっかく訪れたなら両方観ていかれたらいいでしょう。
参考)
Lakpura:Red Mosque
Wikipedia:Jami-Ul-Alfar Mosque
ウィキペディア:スルタン・アブドゥル・サマド・ジャメ・モスク
インド建築地の黎明:インドサラセン様式とコンドル
wikipedia:Pettah, Sri Lanka
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、ホステル「スパイスアップ・ハウス」開設。
2020年8月、週刊「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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