名門一家の邸宅にあるヘルシーカフェ「Seed Cafe」
Kumbuk Cafeの跡地に、The Grind House Coffeeと Ceylon Superfoods Companyが開業したヘルシーなメニューを揃えたカフェ「Seed Cafe」。
高級ヨガスタジオのPrana Loungeが入っている歴史的建造物の正面部分にカフェはあります。
本記事では、Seed Cafeについて紹介します。
目次
Seed Cafeとは?
Seed Cafeは、ユニオンプレイスにある「The Grind Coffeehouse」と、ドライフルーツやナッツ、サプリメントパウダーなどのスーパーフードを販売していた「Ceylon Superfoods Company」が開業したカフェであるとYAMUの記事にあります。
Ceylon Superfoods Companyは、2019年2月に創業されたものの、2021年3月には解散しているようです。
Seed Cafeのインスタグラムのプロフィールに、The Grind Coffeehouseのインスタグラムのアカウントのみが記載されいています。
移転したKumbuk Cafeと同様に、ヘルシーなメニューが中心のカフェです。
場所はコロンボ7のホートンプレイス沿いにあります。
歴史的建造物「Elsmere House」とは?
Seed Cafeが入居している建物は、ココナッツ農園と黒鉛の採掘で財を成したヘンリー・ローソン・デ・メル(Sir Henry Lawson De Mel)によって1931年に建設された邸宅です。
ヘンリー・ローソン・デ・メルは、スリランカの渋沢栄一ことチャールズ・ヘンリー・デ・ソイサの従兄弟にあたり、最初は弁護士として働き、その後に、ココナッツ農園と黒鉛採掘にビジネスチャンスを見出しています。
コロンボフォートのチャタムストリートにあった「パゴダティールーム(Pagoda Tea Room)」が入居していたデ・メル・ビルディングは、ヘンリー・ローソン・デ・メルのココナッツ農園会社の本社として建てられ、パゴダティールームは最も古くから入っているテナントだったそうです。
パゴダティーラームは、デュラン・デュランがプロモーションビデオを撮影したことでも知られています。
参考)
現在、De Mel Buildingは改装中で、パゴダティールームと同系列のグリーンキャビン(Green Cabin)は向かいのビルに入っています。
Seed Cafeが入っているエルスメアーハウス(Elsmere House)は、ヘンリー・ローソン・デ・メルの妻エルシー・デ・メル(Elsie De Mel)の家という意味で、その名がついています。エルシー・デ・メルは、クルネーガラのムダリヤール(セイロン植民地政府の現地高官)の娘です。
エルスメアーハウスは、夫婦が亡くなった後は、クルネーガラの初代司教を務めた長男のラクダサ・デ・メル(Lakdasa De Mel)が住み、ラクダサの死後は妻のジョアンが住んだ後に、ジョアンがヨガスタジオのPrana Loungeに貸しながら、ジョアンの財団が維持・管理しています。
ジョアン・デ・メル財団の収入は、ヘンリー・ローソン・デ・メルの父ジェイコブ・デ・メルが設立した会社H. L. De Mel & Companyが所有する不動産収入であることが建物のプレートに記載されています。
H. L. De Mel & Companyは、クルネーガラとダンブッラの中間地点にあるMelsiripuraにココナッツ農園を所有していますが、その町の名前はDe Mel家からとられています。
ラクダサの弟であるR.S.F. de Melはコロンボ市長を務め、従兄弟はゴールロードに平行して走る通り「R. A. de Mel Mawatha」に名を残すコロンボ市長を務めたR. A. de Mel です。
店内の様子
入口を入ると左手にテラス席、階段を上がったところに、奥のPrana Loungeに通じるロッジアに沿って座席があります。
そして建物内に大きなテーブルがある座席やソファー座などがあります。
注文カウンターの床はタイルになっています。
メニュー
はじめに注文カウンターで注文して、注文札をもらって席に着きます。
フードメニュー
最初にあるのはブランチメニューです。
続いてランチメニューです。
ドリンクメニュー
The Grind Coffeehouseが関係するだけあり、ドリンクメニューはコーヒーから並んでいます。
ハンドドリップやコールドブリューなどが飲めるカフェはスリランカには少ないですので、コーヒー好きな方には良いでしょう。
コールドプレスジュースやスムージー&シェイク、紅茶はKumbuk Cafeと同じPeekoh Teaのブレンド紅茶がメニューに並んでいます。
Kombuchaも、Kumbuk Cafeと同様にLas Dhaluのものが扱われています。
実食!
SEED POKE2.0のSpicy Salmon Sashimi
ランチメニューの先頭にポケが並んでいます。ハワイ語で切り身を意味するポケはハワイに移住した日本人が刺身文化を持ち込んで形成されたと言われていますので、ポケを選択!ポケの中から一番先頭にあるスパイシーサーモン刺身を選びました。
お米とサーモンを食べると、なんだかホッとする感じがします。
ただ、メインはライトでヘルシー感がある野菜がメインです。物足りない気もしますが、ヘルシー感は満載です。
マーメイドココナッツウォーター
スーパーフードと言われるブルースプリナ、キングココナッツ、レモングラス、ライムで作れたマーメイドココナッツウォーター。
キングココナッツを実から飲んでいるように、たっぷりの分量なので、暑い中歩いてきた身からすると、足りないという心配がない分量なのがまずいいです。
味は薄めなので、糖分摂りすぎの罪悪感は一切なく、ナチュラルなおしゃれスポーツドリンクといったところでしょうか。
スムージー・ボウル ブルー・スピルリナ 1,800ルピー
写真はコロナ前のもので、頂いたのもコロナ前ですので、食べた感想は忘れてしまいましたが、ご参考までに。
小さなショップ
注文カウンターにカウンターがあり、そこにカフェで提供しているヘルシーな食品などが販売されています。
置いてあるものは、Kumbuk Cafeとやはり似ています。
グラノーラが販売されているのは、ヘルシーなカフェに共通しますね。
参考)
YAMU:SEED CAFE
GOV.UK:CEYLON SUPERFOOD COMPANY LIMITED
Wikipedia:Henry De Mel
SUNDAY OBSERVER“We’ve been an institution here for years”: The De Mel Building and Pagoda
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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