11月のポーヤデー「イルポーヤ 」とは?
2022年の11月のポーヤデー「イル・ポーヤ(Il Poya)」は11月7日(月)です。
イルポーヤは以下のことを祝う日だとされています。
・スリランカ初の仏塔の礎石が置かれた日
・ブッタの十大弟子の筆頭シャーリプトラが涅槃に至った日
・ブッタが各方面に弟子を送ってダルマを伝播した日
・ブッタが「次のブッタ」が生まれることを予言した日
本記事では、イル・ポーヤについて紹介します。
スリランカ初の仏塔の礎石が置かれた日
世界遺産「聖地アヌラーダプラ」に、スリランカで初めて建立された仏塔であるトゥパラマヤ(Thuparamaya)があります。
イルポーヤは、その仏塔トゥパラマヤの礎石が置かれた日だとされています。
そのため、この日には多く仏教徒がアヌラーダプラのトゥパラマヤを訪れ、花をお供え、祈りを捧げます。
シャーリプトラが涅槃に至った日
イルポーヤはシャーリプトラが重い病でなくなり、涅槃に至った日ともされています。
ブッタ(釈迦)には十大弟子と呼ばれる、多くの弟子の中でも、高い能力を認められた十人の長老がいました。
その中でも筆頭とされたのがシャーリプトラ(舎利弗)です。
シャーリプトラは重い病にかかり、仏陀の許しを得て実家のあるナーラカ村に戻り、母親に説法をしてバラモン教から仏教に改宗させ後、母親に看取られながら病没した(涅槃に至った)と言われています。
母親の名前が「シャーリ」で、「プトラ」は息子という意味で、シャーリプトラとは、シャーリの息子という意味になります。
シャーリはマガダ国ナーラカ村(ナーランダ)出身のバラモン女性です。
シャーリプトラとともに、二大弟子と並び称されるモッガッラーナ(目連)は隣村のマガダ国コーリカ村出身のバラモン女性「モッガリヤ」の子で、幼い頃からの友人同士でした。
シャーリプトラは智慧第一、モッガッラーナは神通第一と称されますが、仏陀よりも先に亡くなってしまいます。
そこで仏陀の後を継いだのは、頭陀第一と称されたカッサパ(大迦葉)です。
仏教第二祖となり、結集の座長を務めたことからマハー(大)とつけて、マハーカッサパ(大迦葉)と呼ばれます。
マハーカッサパの母もマガタ国マハーハーダラ村出身のバラモン女性「ニグローダ・ゴーパ」です。
この3人の仏陀の高弟はともにマガタ国のバラモン女性から生まれていますが、マガダ国のマウリヤ朝の「アショーカ王」はインドを統一して仏教を保護していますので、マガダ国が仏教の中心の一つであったことが分かります。
ちなみに、世界遺産「古都シーギリヤ」は兄「カッサパ王」が築き、弟「モッガッラーナ」に攻め滅ぼされていますが、よくある名前だったそうです。
シーギリヤからキャンディに向かう途中にある遺跡「ナーランダ・ゲーディゲー」はスリランカのど真ん中に建てられたとされる南インド建築様式で建てられた仏堂ですが、シャーリプトラの出身地ナーランダと同じ名前が冠されています。
ダルマを伝播した日
ブッタが60人の弟子たちを各方面に送り、ダルマ(法)を伝播した日ともされています。
次のブッタが生まれる予言をした日
ブッタが「次のブッタ」が生まれることを予言した日ともされています。
次のブッタは、ヴァーラーナシーにあるKethumathi王国に生まれ、18歳でガジュマルの木(バンヤンツリー)で7日間の瞑想を行って悟りに達すると言ったそうです。
ミャンマーで祝われるタディンジュ祭
スリランカでは毎月の満月の日がポーヤデーとして公休日になっていますが、ミャンマーでは以下の4つの月の満月の日のみがお休みになっています。
3月:「タバウン満月(Full Moon Day of Tabaung)」
5月:「カソン満月(Full Moon Day of Kason)」
10月:「タディンジュ満月(Full Moon Day of Thadingyut)」
11月:「タザウンダイン祭(Tazaungdaing Holiday)」
その中でも10月のタディンジュ満月と、11月のタザウンダイン祭は前日から当日にかけて2日間がお休みです。
タザウンダイン祭では仏教僧に新しい衣を施す「カティナ衣法要」が行われます。
スリランカでは10月のポーヤデーにカティナ衣法要が行われますが、ミャンマーでは11月に行われるようです。
タザウンダイン祭は摩耶夫人がこの日に忉利天に転生して、一夜かけてブッタのために黄色の衣を織った日とされているそうです。
タザウンダイン祭はヤンゴンのシュエダゴンパゴダをはじめ、ミャンマー各地の寺院でお祝いされます。
また、ミャンマー全土でキャンデルで火をつけて気球やランタンを飛ばすそうです。
シャン州の州都タウンジーでは例年は気球のコンテストが行われ、花火が打ち上げられるそうです。
>関連記事
参照)
Wikipedia「Thuparamaya」
tours Lanka「Il Poya -A Peaceful Holiday」
officeHolidays「Ill Full Moon Poya in Sri Lanka in 2020」
ウィキペディア「舎利弗」
ウィキペディア「目連」
ウィキペディア「大迦葉」
ウィキペディア「十大弟子」
ウィキペディア「ナーランダ」
Wikipedia:Tazaungdaing festival
SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Managing Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Managing Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、六本木の人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長を経てネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、法人設立の準備を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」オープン。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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