5月26日〜6月5日限定で公開されている「ジェフリーバワ コレクション」
2019年7月23日に生誕100年を迎えたスリランカを代表する建築家ジェフリーバワの記念企画が2019年7月から2020年7月にかけて、行われてきました。
新型コロナウイルスの影響を受けて、2019年7月14日~21日に開催された「Decorative Arts in the Geoffery Bawa Collection」で公開されたジェフリーバワのコレクションを、写真家のLuka Alagiyawanna氏による美しい写真でウェブサイトにて紹介しています。
公開日は2020年5月26日から6月5日までと限定されていますので、是非ご覧ください。
コレクションはジェフリーバワ財団のページからご覧ください。
以下は取り上げられているものの概要を簡単に説明したものです。
あわせてご覧ください。
目次
リビングルーム
デンマークのデザイナー「ポール・ヘニングセン」がデザインしたランプを、錆びた銅でリデザインしたランプ(オリジナルはスティール製)が紹介されています。
テーブルウェア(Mama’s Table)
バワ家のテーブルウェアのコレクションが紹介されています。
世界で見られる典型的な裕福な家庭のコレクションでヨーロッパ各地から集められたものだそうです。
バワの寝室
今回の企画で注目なのがバワの寝室です。
2019年7月14日~21日に開催された「Decorative Arts in the Geoffery Bawa Collection」で初公開されました。
Barbara Sansoniのテキスタイル、ブルーのランプ、木製の家具、庭のグリーンを活かして視線を外に導く手法や、庭の光や景色が入り込むように設計されたL字型の鏡などが紹介されています。
ザ・ガーデン
多くの置物が庭に置かれていますが、置物が視線を建物の内から外へ、出入り口や窓を通して誘導してくれるそうです。
また、置物は日時計のような役割もしており、食事や飲み物を飲む最適な時間を演出してくれているそうです。
使用人を呼ぶための庭の14か所に置かれた鐘についても紹介されています。
椅子
バワは設計したホテルに合わせて椅子もデザインしています。
当時のベントタビーチホテル、パラダイスロードザギャラリーカフェ、クラブヴィラ、ヘリタンスアフンガッラ、ヘリタンスアーユルヴェーダなどで使われていた椅子の古い写真も見ることができて興味深いです。
テキスタイル
バワはEna de SilvaとBarbara Sansoniのテキスタイル、ファブリックを建築のアクセントに活用していますが、その二人の作品が見られます。
インドで200店舗以上展開するインドの村の職人によるテキスタイルなどを製造・販売するファブインディアの多くの商品をプロデュースしたRiten Mazumdarのベットシーツなども紹介されています。
Riten Mazumdarはアジア人初のノーベル賞を受賞し、インド国家の作詞・作曲、バングラディシュ国家の作詞をしたことでも知られる「ラビンドラナート・タゴール」が設立した「タゴール国際大学(Visva-Bharati University)」にて、テキスタイルアーティストとしての訓練を経て、スカンジナビアでも経験を積んだ後に、インドに戻り、ファブインディアの製品デザインを手掛けています。
照明
バワは日の光を巧みに活かして、光と影で空間を演出しますが、いくつもの照明も自ら設計しています。
おもちゃ、ミニチュア
バワは工業デザイナーのアメリカ人夫婦「チャールズ&レイ・イームズ 」やオランダ人建築家の「アルド・ファン・アイク」のおもちゃを幅広く買い集めていたそうです。
木製のブロック
幼児教育の祖といわれるドイツの教育学者「フリードリヒ・フレーベル」により考案されたもの。
ドイツ人美術家の「ヨゼフ・アルバース」、宇宙船地球号を提唱した「バックミンスター・フラー」、スイスの画家「パウル・クレー」、アメリカの建築家「フランク・ロイド・ライト」、アメリカの工業デザイナーのチャールズ&レイ・イームズなど多くの建築家やアーティストがフレーベルの木製ブロックを使っています。
ミニチュアカー
ロールスロイスとメルセデスベンツがバワの旧オフィス「ナンバー11」の入口にありますが、バワは車好きとして知られています。
2つのペアが写真に写っていますが、一つはルヌガンガに、もう一つはナンバー11のバワの寝室にあったものだそうです。
多くの建築家が車を好んでいたと言われており、ル・コルビュジエもその代表的な一人だとのことです。
ビー玉
バワがいくつもの場所に置いたビー玉。
ミニチュア
真鍮や木材で作られた家具のミニチュア
生誕100周年記念イベントの音声データも公開
2019年7月から行われているジェフリーバワ生誕100周年記念イベントの音声データも公開されています。
詳しくは ジェフリーバワ財団 のページをご覧ください。
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SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Managing Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Managing Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、六本木の人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長を経てネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、法人設立の準備を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」オープン。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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