バワの元オフィス「ザ・ギャラリーカフェ」を徹底解説!
コロンボで必見の観光スポットである「パラダイスロードザギャラリーカフェ(Paradise Road The Gallery Cafe」について紹介します。
目次
- 1 最初は住宅(バルトロメウス・ハウス)として設計された
- 2 バワ(エドワード、レイド・アンド・ベッグ)の設計事務所になる
- 3 カフェ、ギャラリー、バー、ショップとして改装される
- 4 コロンボを代表する有名高級レストランになる
- 5 オススメの訪問時間
- 6 アラカルトメニュー
- 6.1 スターター、スープ、サラダ、肉料理
- 6.2 イカリングのオリーブオイル炒め(2250ルピー)とスペイン風エビのガーリック炒め(2250ルピー)
- 6.3 レモングラスとジンジャーのチキン(2500ルピー)
- 6.4 メディテリアン・サラダ、ポーク・チョップ、スパゲティ・ウィズ・ブラックオリーブ・チェダーチーズ
- 6.5 魚料理、スリランカ料理、野菜料理
- 6.6 シーフードリゾット(4500ルピー)
- 6.7 ブロッコリーとマッシュルームのシャンペンリゾット(3500ルピー)
- 6.8 ブラックポークカレー(2750ルピー)、シーザーサラダメイン(3450ルピー)、シーフードリゾット
- 6.9 デザート
- 6.10 パラダイスロードチョコレートケーキ(1100ルピー)
- 6.11 ダブルチョコレートチーズケーキ(1750ルピー)とジンジャービア
- 6.12 アルコールメニュー
- 6.13 フローズンパッションフルーツアラックダイキリ(2,750ルピー)
- 6.14 パッションインパラダイス(2,750ルピー)
- 6.15 ホットドリンク、フレッシュジュース、ソフトドリンク
- 6.16 パラダイスロードチャイ(1500ルピー)
- 6.17 紅茶(850ルピー)
- 6.18 スナック(15:00-18:00)
- 7 コースメニュー
- 8 プライベートダイニングルーム
- 9 併設されたショップ
- 10 動画でも詳細をご紹介
最初は住宅(バルトロメウス・ハウス)として設計された
パラダイス・ロード・ザ・ギャラリー・カフェの土地は、元々はコロンボ7にある「ライオネル・ウェンデット・アート・センター(Lionel Wendt Art Centre)」の共同創業者であり、アートのパトロンでもあったハロルド・ペイリス(Harold Peiris)が所有していたそうです。
バーガー人の医者バルトロメウス(Bartholomeusz)が、その土地に建てる自宅の設計をバワに依頼しました。
設計は1960〜1962年でバワが建設したイナ・デ・シルヴァ(Ena de Silva)の家(現在のナンバー5 @ ルヌガンガ)を発展させたもので、3つの庭園を持つ、シンハラ人の邸宅とオランダ統治時代のタウンハウスの要素を持った独特のパビリオンとして建てられました。
建築の年は1961年〜1963年です。
道に面した手前の建物は使用人の部屋とガレージを有するゲートのような役割をする建物として作られています。
今は1つ目の建物と2つ目の建物の間が駐車場スペースとして使われています。
現在のカフェの部分がリビングルーム、個室として使われている2階(事前予約が必要)はベットルームとして設計されています。
もうすぐ完成というタイミングでバルトロメウスは注文をキャンセルし、オーストラリアに行ってしまいます。
バワ(エドワード、レイド・アンド・ベッグ)の設計事務所になる
バワは当時、建築設計事務所「エドワード、レイド・アンド・ベッグ(Edwards, Reid and Begg)」のプリンシパル・パートナーでした。
事務所の他のパートナーたちを説得して、バルトロメウスの家を取得して、建築設計事務所のオフィスにします。
現在、ケーキを陳列しているテーブルはバワが使っていたテーブルで、配置もバワが使っていた場所のままになっています。
南の壁に背を向けて、オフィス全体が見渡せる位置にバワは座っていたそうです。
バワの初期の作品は、設計事務所に参加したデンマーク人のウルリク・プレスナー(Ulrik Plesner)との二人で主に設計を手掛けていますが、アソシエイトのプレスナーもリビングルームとして設計されたメインオフィスに席を構えてたそうです。
一方で、他のパートナーは現在のトイレとして使われている駐車場とギャラリーの間にある建物に部屋を持ち、仕事をしていたそうです。
現在のギャラリースペースはオフィスの待合室として使われていました。
カフェ、ギャラリー、バー、ショップとして改装される
1980年後半になると、バワはエドワード、レイド・アンド・ベッグから徐々に距離を置くようになります。
1989年、70歳になったバワは自宅(現在のナンバー11)に小さな設計室を作り、自宅で設計をするようになります。
その後、1989年〜1997年の8年間はほとんど事務所は使われず、当時のパートナーのポッロガスンドラム(Poologasundram)とバワは設計事務所を閉じることにし、バワがオフィスの所有者となります。
バワはパラダイス・ロードの創業者であるシャーンス・フェルナンド(Shanth Fernando)にオフィスを貸し出します。
フェルナンドはバワのアシスタントであったチャンナ・ダスワッタ(Channa Daswatte)に依頼して、一番奥のスペースをロッジアとガーデンに改装し、現在はバー、カフェのテラス席になっています。
そして、1998年にギャラリー、カフェ、ショップとしてオープンしています。
コロンボを代表する有名高級レストランになる
デザイナーでもフェルナンドはレストランのメニューはケーキを除いて、ほぼ自ら考案しています。
本人によれば、現在のメニューの8割はオープン当時からのものだそうです。
ケーキについては、フェルナンドのオランダ人の妻アンジェリカ(Angelika)によるレシピで作られています。
フェルナンドは19歳でオランダに留学し、アンジェリカで出会い、結婚。
その後、オーストラリアに10年住み、最初の5年はハイアット・キングスゲート・シドニー(Hyatt Kingsgate Sydney)で働き、後半の5年間はヨーロッパから子供のおもちゃを輸入する事業で起業しています。
その後、スリランカに帰国して、スリランカの職人の技とモダンなデザインを融合した自らのブランド「パラダイス・ロード」を立ち上げ、創業しています。
バワとフェルナンドのインターナショナルでアーティスティックなバックグランドが相まって、パラダイス・ロード・ザ・ギャラリー・カフェはコロンボのセレブレティーや外国人駐在員、外国人旅行者が集まるカフェ、レストランになっていきます。
フェルナンドは時折、カフェで家族や知人と、あるいは一人で食事をしている時がありますので、運が良ければ見かけるかもしれません。
オープンテラスの全体が見えるテラス手前側の席がフェルナンドのお気に入りの席です。
若いアーティストの発掘にも力を入れており、ギャラリーの展示は毎月、別のアーティストに変わっています。
以前はザ・ギャラリー・カフェの隣にはフェルナンドがデザインした家具を取り扱う「パラダイス・ロード・ザ・スタジオ」がありましたが、今はコロンボ7の「パラダイス・ロード」の隣に「パラダイス・ロード・コレクション」として移転しています。
オススメの訪問時間
17時頃に訪れるのがお勧めです。
暗くなる前に到着する、まだ夕食にくるお客さんも少なく、写真も撮影しやすいです。
木々の緑も鮮やかで綺麗です。
明るい状態も見た上で、移り変わる景色を楽しみながらムーディーな雰囲気の中、食事も楽しめます。
バワは時間とともに変化する光の加減も建築の演出に考慮している場合が多く、それぞれの時間帯に訪れると味わいが変わります。
ただ、ここでは夕日が見られません。
明るい時間とライトアップ後のどちらがお勧めかというと、ライトアップ後ですので、夕日を海沿いで見てから、こちらに来ても良いでしょう。
アラカルトメニュー
パラダイス・ロード・ザ・ギャラリー・カフェは食事も美味しいと評判のレストランです。
スターター、スープ、サラダ、肉料理
イカリングのオリーブオイル炒め(2250ルピー)とスペイン風エビのガーリック炒め(2250ルピー)
レモングラスとジンジャーのチキン(2500ルピー)
マッシュポテトとサラダの上にチキンがのっています。
メディテリアン・サラダ、ポーク・チョップ、スパゲティ・ウィズ・ブラックオリーブ・チェダーチーズ
魚料理、スリランカ料理、野菜料理
シーフードリゾット(4500ルピー)
シーフードリゾットはこのお店の人気メニューの一つです。
ブロッコリーとマッシュルームのシャンペンリゾット(3500ルピー)
個人的にはリゾットはシーフードの方が好きでした。
ブラックポークカレー(2750ルピー)、シーザーサラダメイン(3450ルピー)、シーフードリゾット
ブラックポークカレーは定番メニューの一つです。ブラックポークカレーはギャラリーカフェとベアフットガーデンカフェのものが美味しいとよく言われます。
シーザーサラダはスターター(2900ルピー)とメイン(3450ルピー)が選べます。
デザート
パラダイスロードチョコレートケーキ(1100ルピー)
ダブルチョコレートチーズケーキ(1750ルピー)とジンジャービア
アルコールメニュー
フローズンパッションフルーツアラックダイキリ(2,750ルピー)
見た目にインパクトがあるシグネチャーカクテル!
フローズンの部分は味が薄いので溶けている下の方から飲むと美味しいです。
パッションインパラダイス(2,750ルピー)
アラック、ライムジュース、スプライト、ビターズのカクテル。
スプライトが入っているからかジュースっぽい、飲みやすいカクテルでした。
ホットドリンク、フレッシュジュース、ソフトドリンク
パラダイスロードチャイ(1500ルピー)
スパイシーさは抑え気味で、ミルキーで飲みやすいチャイでした。
上等なシナモンが贅沢に一本刺してあります。
紅茶(850ルピー)
ディルマの紅茶から各種選べます。
シンハラ文字のティーポットにたっぷり3杯分入っていました。
スナック(15:00-18:00)
午後3時〜6時に提供されるスナックメニュー。
コースメニュー
混雑して入店できないことは稀ですが、事前に予約して席を確保して、安心してゆっくりと食事を楽しむこともできます。
コースメニューには3コースがあります。
メニュー1(スープ、シャーベット、メイン3つ、デザート2つ、紅茶かコーヒー)
スープは2つから1つを選び、メインは選択肢から3つ、デザートは選択肢から2つを選び、食後の紅茶かコーヒーを選びます。
一人9,500ルピーにサービスチャージとタックスが追加されたネットプライスは12,800ルピー/人です。
メニュー2(スターター2つ、スープ、シャーベット、メイン3つ、デザート2つ、紅茶かコーヒー)
スターターを2つ選び、スープを1つ選び、メインを3つ、デザートを2つ選び、食後の紅茶かコーヒーを選びます。
一人12,500ルピーにサービスチャージとタックスが追加されたネットプライスは16,800ルピー/人です。
メニュー3(スターター2つ、スープ、シャーベット、メイン3つ、デザート2つ、紅茶かコーヒー)
スターターを2つ選び、スープを1つ選び、メインを3つ、デザートを2つ選び、食後の紅茶かコーヒーを選びます。
メニュー2よりも単価の高い料理が選択肢に並んでいます。
一人16,000ルピーにサービスチャージとタックスが追加されたネットプライスは21,500ルピー/人です。
プライベートダイニングルーム
2階には着席で15名〜36名、カクテルパーティーで最大46名まで利用できるプライベートダイニングルームがあります。
事前にコース料理と人数を決めて予約する必要があります。予約人数が15人未満の場合は部屋代を払うことで予約が可能です。
コースは3つあり、上記でご紹介したコースメニューと同じ内容です。
部屋の後方にはソファー席があります。
ソファー席の奥にドリンクを用意するカウンターがありました。
プライベートダイニングルームには専用のバスルームが一つ付いています。
併設されたショップ
コロンボ7にある本店ほどには品揃えは充実していませんが、パラダイス・ロードの定番商品が置いてあります。
本店の営業時間は19時までですので、それより遅い時間に買いたい場合はこちらに来ると良いでしょう。
動画でも詳細をご紹介
パラダイス・ロード・ザ・ギャラリー・カフェについて、詳細をご紹介した動画を挙げておりますので、是非そちらもご覧ください。
関連記事
参考
Geoffrey Bawa The Complete Works
In Search of Bawa Master Architect of Sri Lanka
熱帯建築家 ジェフリーバワの冒険 隈研吾 山口由美 著
「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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