サンゴ礁・熱帯魚・ウミガメが見られるヒッカドゥワビーチとは?
スリランカの観光産業は南西海岸が最も発展していて数多くのビーチがありますが、サンゴ礁の海とサーフィンスポットとして最も知られているのがヒッカドゥワでしょう。
砂浜からでも魚が泳いでいるのが見えるほどに青く透き通る海とサンゴ礁のあるヒッカドゥワの海は、1979年にスリランカで初めて海洋保護区となり、2002年には海洋国立公園に指定されています。
ヒッピーや欧米豪人によって発展したビーチリゾート地はスリランカに多くありますが、その中でも歴史が長く、コロンボやゴールからのアクセスが良いのがヒッカドゥワです。
本記事では、ヒッカドゥワについて紹介します。
目次
ヒッカドゥワとは?
サンゴ礁が名前の由来
ヒッカドゥワ(Hikkaduwa)は、15世紀のサンスクリット語の詩文では、シッカドゥワ(Sipkaduwa)と記述されているそうです。
SipあるいはSippiは珊瑚や貝殻を意味します。
Kaduwaはタミル語で森・ジャングルを意味するKaduから派生した言葉だとされています。
つまり、サンゴ礁の森と呼ばれていたわけです。
異説として、Sipは知識を意味する「Shilpaya」の短縮形で、Kaduwaは剣を意味するというものもありますが、サンゴの森の方がヒッカドゥワの名前の由来としては、しっくりくるように思います。
スリランカ初の海洋国立公園
スリランカにはヒッカドゥワ、ピジョンアイランド、アダムスブリッジと3つの海洋国立公園があります。
海洋国立公園になった登録日は以下の通りです。
ヒッカドゥワ:2002年10月8日
ピジョンアイランド:2003年6月24日
アダムスブリッジ:2015年6月22日
このため、ヒッカドゥワはスリランカ初の海洋国立公園とも言われます。
それに先立ち、1979年にスリランカで初の海洋保護区にもなっています。
ヒッカドゥワでは60種のサンゴと、サンゴに住む170種の魚が記録されています。
また、ウミガメも生息しています。
サンゴ礁が楽しめるのは、ピジョンアイランドとヒッカドゥワですが、ピジョンアイランドは小さな離島でお店やホテルはありません。
ヒッカドゥワはサンゴ礁があるビーチにホテル、レストラン兼ゲストハウス、ダイビングショップなどがあります。
スリランカで最もサンゴ礁がある景色を楽しめるのがヒッカドゥワと言えるでしょう。
夜まで歩いて楽しめるビーチリゾート地
欧米豪の若者が訪れて開かれていったビーチリゾート地はヒッカドゥワ、ウナワトゥナ、ミリッサ、ヒリケティヤ、タンガッラ、アルガムべイなどがありますが、これらのビーチリゾート地はレストランやショップ、ホテルが立ち並び、夜まで歩いて楽しむことができます。
ビーチのレストランが曜日ごとにナイトクラブとなり、夜な夜なパーティーが行われます。
山岳地帯で欧米豪の若者が訪れて観光地化したエッラを「山のヒッカドゥワ」と言ったりもしますが、エッラは外国人向けのオシャレなお店が立ち並び、夜まで歩いて過ごすことができるからでしょう。
一方で、政府によってリゾート地として開発され、大きな高級リゾートが並ぶベントタやパーシクダーには、海沿いはレストランやショップは並んでおらず、ホテル内及びホテルの前のビーチで過ごすのが基本の過ごし方で、食事もホテル内で楽しみます。
高級リゾートが点在し、食事はリゾートで済ますのが基本のヌワラエリヤは「山のベントタ」と言えるかも知れません。
欧米豪の若者たちによって開かれたビーチリゾート地で、新天地を求めて、さらに遠くへビーチリゾート地が作られていきますが、コロンボから近く、おそらく最も歴史が長いのがヒッカドゥワです。
若い経営者のお店もできています。
ヒッカドゥワビーチよりも、お店が多いナリガマビーチの方が夜は賑やかです。
参考)
SUNDAY OBSERVER:Place names – what they tell us
Wikipedia:Sandesha Kavya
Magnificent Sri Lanka:Marine National Parks in Sri Lanka
Wikipedia:List of national parks of Sri Lanka
CONSERVATION SRI LANKA:MARINE PROTECTED AREAS
Wikipedia:Hikkaduwa National Park
ヒッカドゥワのマップ
ヒッカドゥワは北側のサンゴ礁があるヒッカドゥワビーチ(700mほどの長さ)と、南側のサーフィンスポットであるナリガマビーチ(4kmほどの長さ)に大きく分かれます。
この二つのビーチの間の小さな岬に、ジョンキールズ財閥のシナモンホテル&リゾーツが経営するホテル「ヒッカトランズ(Hikka Tranza by Cinnamon)があります。
岬の北側には夕方にウミガメが集まり、岬の南側は岩場になっています。
交通の起点はヒッカドゥワの町の中心であるヒッカドゥワ駅周辺のヒッカドゥワタウンです。

ヒッカドゥワタウン:駅、バス停、魚市場、漁港

コロンボ方面から来た場合は、鉄道の場合は北のヒッカドゥワ駅、バスの場合は北のヒッカドゥワのバス停に到着します。
この辺りがヒッカドゥワの町の中心です。
ヒッカドゥワには小さなバスターミナルがありますが、これはヒッカドゥワを始発・終点する短中距離のバスのもので、コロンボとゴール、コロンボとマータラなどを結ぶ長距離バスは、ターミナル前で一時停車するのみです。
ヒッカドゥワビーチ、ナリガマビーチは、ゴールロード(国道2号線A2)沿いに広がっていて、小さなバス停があるので、目的のホテルや南の方であれば、バスは近くで降りてもいいでしょう。
ヒッカドゥワはかつては小さな漁村でした。
ヒッカドゥワ駅の海側にはヒッカドゥワ港があり、フィッシュマーケットもあります。
コマーシャルバンク、バンクオブセイロンなどの銀行、全国展開しているベーカリーショップのP&Sなど、スーパーマーケットのカーギリスフードシティー、政府機関などがあります。
ヒッカドゥワビーチ:ダイビング、シュノーケリング、グラスボトムボード、ウミガメ

詳しくは次の段落をご覧ください。
遠浅の岩場

ヒッカドゥワビーチの南端の岬の南側に行くと、上の写真のような遠浅のエリアがあります。
足首の高さまでの浅瀬なので、海の中に立った写真が撮影できます。
この浅瀬も岩ですので、ビーチサンダルを履いて歩いた方がいいです。(サンダルが波に流されないように注意してください。)
ここからさらに南側は、ゴツゴツとした岩場になります。
このエリアの詳細は以下の記事をご覧ください。
ナリガマビーチ:サーフィン、レストラン、ショップ、ホテル

岩場を過ぎるとナリガマビーチがあります。
ナリガマビーチは、ヒッカドゥワ駅の2つ先のクマラカンダ駅までの4キロほど続いています。
そのため、ヒッカドゥワビーチよりもホテル、レストラン、ショップが多く、賑わいます。
また、ビーチの幅も広いため、ビーチ側のレストランやホテルは、敷地の前のビーチに、ビーチベットやパラソルを設置していて、それがず〜っと並んでいる光景が見られます。
ゴールロード側のお店の数もナリガマビーチの方が多いです。
ナリガマビーチについては、以下の記事をご覧ください。
ヒッカドゥワビーチの4つのエリア
ヒッカドゥワビーチにはサンゴ礁があるため、ビーチからも熱帯魚が泳ぐ様子が見え、海にはダイビング時に使われるボートやグラスボトムボートなどが浮いています。
ヒッカドゥワビーチは、北からダイビングショップが多いエリア、レストランが多いエリア、お店がないエリア、ウミガメが夕方にくるエリアに分かれます。

ダイビングショップが多いエリア

ヒッカドゥワタウンの南の運河を橋で渡ると、ヒッカドゥワビーチが見えます。
このヒッカドゥワビーチの沖合にサンゴ礁があります。
ビーチで波打ち際を歩けば、魚が見えます。
そのため、ビーチを歩いていると、「グラスボードに乗らないか?」「シュノーケリングをやらないか?」と声を掛けられたりします。
シュノーケリングをレンタルしても良いですし、ナリガマビーチにあるスーパーマーケットでも販売されています。
ダイビングをする際の拠点となるエリアです。

以前、このダイビングショップで、夕方にウミガメの産卵が見られたことがありました。
運が良ければ、見られるかもしれません。

ゴールロードの内陸側にもお店があります。
このエリアのダイビングショップやホテルは一軒一軒はそれなりの敷地があります。
ビーチの幅が広く、人々がビーチで過ごしている様子が見られます。


シュノーケリング、グラスボトムボート、ダイビングを楽しむエリアでもあります。


私がポセイドンダインビングステーションでダイビングをした時は、上の写真の遠くに映っている岩場までボートで行って潜りました。

レストランが多いエリア

南に歩いて行くと、ビーチが細くなり、潮が満ちるとビーチが沈んでしまう辺り部分があり、この辺りにレストランが多いです。
下の写真は潮が引いている状態です。


潮が満ちてくると、波がレストラン辺りまで近づいてきます。


ビーチが海に沈みました。
さらに満ちてくると、海面が膝上まできて、さらにお尻の下ぐらいまでくると、水着なら歩るけなくてもないですが、基本的に濡れてしまうほどになります。


上の写真はお店が集まっているエリアを南側から撮ったものです。
一番北側に映っているのがMamas Restaurantです。
Dolphin Restaurantは上階はゲストハウスになっています。
Mamas Restaurantも同様です。
ヒッカドゥワビーチで目立つレストランはこの2軒だと思います。

上の写真はドルフィンレストランの中からの眺めです。

ドルフィンレストランの海側の座席からの眺め。

ドルフィンレストランから南側を見た景色。

ドルフィンレストランの上階(ゲストハウスがある)に上がらせてもらった景色です。
パラソルがある部分でお店は途切れ、ヤシの木の先に巨大コングロマリット「ジョンキールズグループ」のシナモンホテル&リゾーツが経営する大きなホテル「ヒッカトランザ」が見えます。

正面の海を見下ろすと、とても綺麗です。
お店のないエリア

このエリアはビーチが弧を描く形になっていて、南側にヤシの木があり、その木の下にボートが並べられています。

上の写真の左側はゴールロードに出られるようになっています。



ウミガメのエリア

夕方になると、餌を求めてウミガメがやってきます。

ウミガメに餌をやらないか?チップはいくらだ!とおじちゃんが話しかけてきます。
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SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Managing Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Managing Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、六本木の人材系ネットベンチャーに新卒入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長を経てネットベンチャーを退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、法人設立の準備を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年2月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」オープン。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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