ミシュラン掲載フレンチシェフのスリランカ風ブラックカレー!「旬香亭」と「とんかつのジーエス」
フレンチの名シェフと言われる斉藤元志郎シェフは、ミシュランビブグルマン7年連続掲載(2015年〜2021年)で、食べログとんかつ百名店に4度(2017年・2018年・2019年・2021年)選ばれている「ポンチ軒」、ミシュランビブグルマン4年連続掲載(2018年〜2021年)で、食べログの2020年 洋食百名店にも選ばれている「旬香亭」など洋食店をいくつも開店されています。
旬香亭にはお勧めメニューの一つに「スリランカ風ブラックカレー」があり、ポンチ軒には「カツと特製カレー」があります。
2018年6月には「カツとカレー ジーエス」を開店し、その看板メニューは「カツカレー(上ロースかつ、特性スリランカカレー)」です。
ちなみに、コロンボにおけるマストビジットなカフェ&お土産ショップの「ベアフット」と「パラダイスロードザギャラリーカフェ」でもブラックポークカレーはお勧めメニューになっています。
日本人の名フレンチシェフによるスリランカ特製カレー(スリランカ風ブラックカレー)が気になる!ということで、新宿3丁目の「とんかつのジーエス」と、目白の洋食店「旬香亭」をランチで訪れた様子をお届けします。
目次
斉藤元志郎シェフとは?
まずは、洋食店を東京・静岡で展開するベテランシェフ、斉藤元志郎さんについて見ていきましょう。
齋藤シェフは静岡県焼津市生まれ。
フランスで修業後、四谷三丁目のフランス料理店「オーベルジュ・ドゥ・ブリクール」、熱海大月ホテルのフランス料理店「ラ・ルーヌ」でシェフを経験。
齋藤シェフはフレンチシェフとしてキャリアスタートし、独立する際に洋食を選択されたようです。
1995年、静岡市両替町に「ぐりる旬香亭」を開業。
1997年、静岡から東京・赤坂に移転し「旬香亭」を開業。
同時期に、旬香亭の揚げ物部門が独立させて、永田町に洋食とんかつ「フリッツ(現在閉店)」を開業。
2012年5月18日、フリッツを神田小川町に移転して、とんかつ「ポンチ軒」として開店。
2012年6月、旬香亭を赤坂から静岡に移転して「ポンチ軒 by 旬香亭(現:旬香亭)」を開店。
2014年11月20日、目白に「旬香亭」を開業。シェフは熱海の「ラ・ルーヌ」で一緒に働いた弟子の古賀達彦さんが担当。
2018年6月19日、虎ノ門に「カツとカレー ジーエス」を開業。
2019年3月18日、静岡にラーメン・カレーなどを出す「駅前スタンド 湯気 with 旬香亭 」を開業。
2021年3月27日、カツとカレー ジーエスを虎ノ門から新宿3丁目に移転して「とんかつのジーエス」を開店。
洋食の中でも、「とんかつ」に力を入れているようです。
そして、とんかつとも相性の良いカレーにも力を入れられたのでしょう。
齋藤シェフはスリランカに旅をして、モルディブフィッシュやココナッツミルクを使うスリランカ風のカレーを開発されて、スリランカ風ブラックカレーが看板メニューの一つになったようです。
齋藤シェフは、ふじのくに食の都づくり仕事人にも選ばれています。
フードライターの森脇慶子さんは斉藤元志郎さんについて、記事で以下のように書かれています。
私の長いライター人生の中で出会ってきた数多くの料理人の中でも、彼はベスト3の1人に入る天才料理人だと(個人的に)思っている。1980年代初頭、四谷三丁目に誕生した「オーベルジュ・ド・ブリクール」や、熱海大月ホテル「ラ・ルーヌ」で披露していた料理は、30年余りを経た今でも強く脳裡にきざみこまれている。
参照)
目白 旬香亭 公式ページ
神田ポンチ軒 公式ページ
ミシュランガイド:目白 旬香亭
ミシュランガイド:ポンチ軒
ANA:とんかつ好きならコンプリートしたい!今行くべき東京の老舗&注目店
とんかつのすべてが理解できるとんかつ屋におでかけ ~神田小川町「ポンチ軒」~ – マスヒロのちょっと食散歩
フレンチの名シェフが、65歳にして「カツカレー専門店」に挑む
「外食の鬼」がほれ込んだ! 百年愛される“元祖”かつカレー
グルメプレス:フレンチの達人、赤坂『旬香亭』斉藤元志郎シェフが作り上げた 食べログ評価3.7の店『ジーエス』。その新コンセプト店が コロナ禍時短要請中に新宿三丁目でオープン。
激ウマ!カツカレー!東京を代表する名店「ジーエス」が新宿に移転 とんかつのみの注文も可に
カレー細胞 -The Curry Cell-:名シェフ斉藤元志郎氏が手掛ける魅惑のカツカレー。「カツとカレーの店 ジーエス」(虎ノ門)
グルヒロのすすめ『東京とんかつ懐疑・目白「旬香亭」』
ヒトサラ:目白 旬香亭
静岡から東京へ進出したあの洋食屋~「旬香亭」 ※その後、閉店
ふじのくに食の都づくり仕事人:斉藤元志郎
食べログ:ポンチ軒
食べログ:フリッツ
食べログ:旬香亭
食べログ:旬香亭 (【旧店名】ポンチ軒)
食べログ:カツとカレーの店 ジーエス
食べログ:駅前スタンド 湯気 with 旬香亭
食べログ:とんかつ ジーエス
新宿3丁目「とんかつ ジーエス」
2021年3月27日に虎ノ門から移転し、新しい店名となった「とんかつのジーエス」。
G・Sとは、斉藤元志郎シェフのイニシャルだそうです。
場所は新宿3丁目駅のC4出口の近くにビルの地下1階です。
雨が降っていたため外観が上手く撮れず、上の写真は店頭にあるメニューの写真です。
階段を降りてお店の入口から入ると、まずカウンター6席があり、その奥にテーブル20席があります。
お伺いしたのは、2021年7月5日(月)12:30。
一緒に行った元研修とテーブル席に座りました。
ポンチ軒の店頭に置かれた黒板メニューの最後に「カツと特製カレー」がありますが、こちらのお店ではメニューのトップに掲載されているのがカツカレーです。
メニュー
平日のランチはオール1,000円でランチミックス定食(鶏ささみカツ2個、和牛メンチカツ1個)、ランチタレカツ丼などがありました。
ランチメニューもそそられますが、今回の目的はスリランカカレーです。
ジーエスの名物として記載されているのは以下の2つです。
1つ目が「カツとカレー チャプスイ付き(上ロースかつと特製スリランカカレー)」1,300円
2つ目が「特製タレカツ丼 チャプスイ付き(上ヒレかつを秘伝のタレで) 1,200円
上ロースかつと特製スリランカカレー
モルディブフィッシュやココナッツミルクが使われていることからスリランカカレーとしているようです。
ゴラカを使ったスリランカで見るブラックカレーとは違い、スパイシなー欧風カレーといった感じです。
ブラックカレーはフィッシュやチキンもありますが、コロンボの有名店の場合はブラックポークカレーです。
そのポークがとんかつになっているわけです。
洋食とスリランカ料理のコラボレーションと言えるかもしれません。
一緒に行った子が頼んだのがこちら。
メニュー名を忘れてしまいましたが、注文時に「カレーはスリランカカレーですか?」と店員さんにお伺いしたら、スリランカカレーだとのことでしたので、こちらを注文していました。
そうすると、各店舗のカレーはおそらく共通して、この特製スリランカカレーなのでしょう。
目白の洋食店「旬香亭」
旬香亭のオープンは2014年11月20日。
ミシュランビブグルマン4年連続掲載(2018年〜2021年)。
食べログの2020年 洋食百名店に選出。
場所は目白駅前のビルの2階。
学習院大学の正門の道路の向かいあたりにあります。
上の写真はエスカレーターを上がった、2階のお店の入口です。
熱海大月ホテルのフランス料理店「ラ・ルーヌ」で斉藤元志郎シェフと出会い弟子入りしたという古賀達彦シェフが切り盛りされているお店のようです。
訪れたのは2021年4月22日(木)12時。
コースは前日までの事前予約とウェブサイトに記載してありましたので、予約して訪れました。
おまかせランチコースの内容
ランチコースには、3,600円と5,500円のコースがあります。
3,600円のコースは以下の通りです。
前菜盛り合わせ
スープ
サラダ
メイン料理(次から選択:ビーフステーキ、ビーフカツレツ、ビーフシチュー、本日の魚料理、ハンバーグステーキ)
〆(次から選択:ライス、パン、スリランカカレー、特製中華そば(汁の少ない混ぜそば)、じゃこピラフ)
デザート
コーヒーまたは紅茶
5,500円は上記に加えて、「魚料理」が加わります。
3,600円でお腹いっぱいになる可能性大で、2軒目に行く余裕なくなってしまうので今回は3,600円のコースを選択!
ウェブサイトには上記のように記載されていますが、お店のメニューには”スリランカ”の文字はありませんでした。
特製中華そばを頼みたくなりましたが、ここはグッと堪えてスリランカカレーです。
ウェブサイトには予約時にメイン料理を選んでください。と記載してありましたが、予約時には特に聞かれませんでした。
一緒に行った元インターン生は、予約前に確認した時は「魚料理」を希望していましたが、当日選んだのは「ビーフシチュー」。
その日にならないと、何食べたいかは分からないよな〜と思い、当日選べてありがたし!と思いました。
前菜盛り合わせ
この前菜盛り合わせは非常に美味しく、個人的にはコース通して、前菜が一番好きでした。
特に玉ねぎスープというのでしょうか。
左から3番目の器に入ったものがとても美味しかったです。
スープ
これまた非常に美味しい!
もはやこのあたりからお腹いっぱいになってきました。
サラダ
え〜っと、写真を撮り忘れたようです。
お手製のドレッシングを選んで食べたと記憶しています。
メイン料理(ビーフステーキ)
ビーフシチューが好きですが、一緒に行った子はビーフシチューにしたので、違うものにしようとビーフステーキを頼みました。
「ポンチ軒」がミシュランビブグルマンに掲載されていることを考えると「ビーフカツレツ」を選択するのが正解かもしれません。
ビーフステーキは、塩、醤油とわさび、ソースが用意されますので、違った味を楽しめるのが良いお店に来た感が出て良いです。
かなりお腹いっぱいで、頑張って食べ切りましたが、この後に、まだ〆くることに不安を覚えました。
〆(スリランカカレー)
ちょこっともられたスリランカ風のブラックカレー。
この分量であれば、食べられるな!という安心感とともに、とはいえ、スリランカカレー目的できた場合には物足りないでしょう。
デザート
非常に満足!
最後にコーヒーをいただきましたが、夕食は必要ないぐらいにお腹いっぱいです。
目白のスリランカ関連スポット
お腹いっぱいになった時は散歩に限ります!
目白は散策しがいのある名所・緑・建築が多くあります。
目白通りを東に行くと、学習院大学、並木道、鬼子母神、日本女子大学、目白御殿、肥後細川庭園、永青文庫、芭蕉庵、神田上水取水口大洗堰跡、講談社野間記念館、椿山荘などがありますが、スリランカに若干関連する場所をご紹介します。
目白不動・金乗寺(目白新長谷寺)
目白と言えば、地名の由来になった目白不動があります。
目白不動は江戸五色不動(目黒・目白・目赤・目青・目黄)の一つです。
真言宗豊山派の総本山である奈良の長谷寺の僧・秀算が中興し、徳川秀忠の命で新長谷寺と命名されました。
そして、徳川家光によって、目白不動の名が贈られています。
目白及び目白台の地名はこの目白不動に由来します。
目白不動堂は、関口の江戸川公園あたりにあった新長谷寺にありましたが、1945年5月の戦災(おそらく5月25日の東京大空襲)で焼失し新長谷寺は廃寺となります。
1971年に目白不動堂が金乗寺の敷地内に再建されています。
そのため、訪れると、まず金乗寺の山門を通り、右手に上の写真の目白不動堂があります。
この目白不動に釈雲照が戒律学校を創建しています。
釈雲照はセイロンに留学して日本人初の上座部仏教徒となった釈興然の師。
釈雲照が釈興然にセイロン行きを勧めたのです。
釈雲照、釈興然については以下の記事を参照ください。
金乗寺には 槍術の達人「丸橋忠弥」、青柳文庫を創設した「青柳文蔵」などの墓があります。
東京カテドラル聖マリア大聖堂
椿山荘の向かいに、丹下健三が設計した東京カテドラル聖マリア大聖堂(カトリック関口教会)があります。
カトリック関口教会は、カトリック東京大司教区の司教座聖堂です。
1899年に創建され、1923年の関東大震災にも耐えましたが、1945年5月25日に東京大空襲で焼失。
日本へのカトリック再布教100年事業の一環として、ドイツのケルン大司教区が支援して再建が決定。
カトリック東京大司教区がコンペを行い、丹下健三が一等当選しました。
丹下健三は、ジェフリーバワと同時代の日本の建築家で、ともに国を代表するモダニズム建築の巨匠です。
スリランカの帝国ホテルとも言える「ゴールフェイスホテル」のミュージアムにはホテルを訪れた世界の著名人の写真が展示されています。
その中に日本人は二人が紹介されています。
一人が昭和天皇で、もう一人が丹下健三です。
上空から見ると十字架になっているという独特の外観は、地上から見えても迫力があります。
そして、なんといってもすごいのが内部です。
直線的で厳かな黒い壁の先に、十字架が配置されたその荘厳な様子は必見です。
内部は写真撮影は禁止されていますので、是非、直接訪れてみてください。
設計者の丹下健三や、サンフランシスコ講和会議に出席した吉田茂の葬儀は、ここ東京カテドラル聖マリア大聖堂で行われています。
サンフランシスコ講和会議については、以下の記事を参照ください。
内部にはフランシスコザビエルの聖遺物が納められたフランシスコザビエルの頭像も展示されています。
フランシスコザビエルは、インドのゴアを拠点としますが、スリランカのマンナール島に訪れています。
マンナール島には聖ザビエル男子校(St. Xavier’s Boys’ College)と聖ザビエル女子校(St. Xavier’s Girls’ National College)があります。
インドのゴアではフランシスコザビエルが亡くなった12月3日は祝日ですが、一緒に食事をした子が通う上智大学もお休みになるそうです。
さらに、その子の出身地である鹿児島はザビエルの上陸地であり、「ザビエル公園」「ザビエル上陸記念碑」、「鹿児島カテドラルザビエル記念聖堂」があり、
長崎県平戸市には「平戸ザビエル記念教会」、山口県山口市には「山口サビエル記念聖堂」があります。
東京カテドラル聖マリア大聖堂の敷地には、ルルドの泉を実際のサイズで再現したものもあります。
参照)
ウィキペディア:金乗院 (豊島区)
ウィキペディア:東京大空襲
ウィキペディア:カトリック関口教会
鹿児島観光サイトどんどんかごしまの旅:ザビエル公園 (鹿児島市)
かごしま市観光ナビ:ザビエル上陸記念碑
鹿児島カテドラルザビエル教会公式ページ
ウィキペディア:平戸ザビエル記念教会
ウィキペディア:山口サビエル記念聖堂
ウィキペディア:ルルドの聖母
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「旅と町歩き」を仕事にするためスリランカへ。
地図・語源・歴史・建築・旅が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2005年3月、法政大学社会学部社会学科を卒業。
2005年4月、就活支援会社に入社。
2015年6月、新卒採用支援事業部長、国際事業開発部長などを経験して就職支援会社を退社。
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当。
2016年7月、初めてスリランカに渡航し、会社の登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修受け入れを開始。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年1月、スリランカ情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開始。
2020年8月、不定期配信の「スパイスアップ・ニュースレター」創刊。
2023年11月、サービスアパートメント「スパイスアップ・レジデンス」開始。
2024年7月、スリランカ商品のネットショップ「スパイスアップ・ランカ」開設。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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