アジア三大祭り「キャンディ・エサラ・ペラへラ」は本当か?
アジア三大祭りとも言われるスリランカのキャンディで行われるエサラペラヘラ。
「三大◯◯」は日本人が好きなキャッチコピーで、英語ではアジア三大祭りに該当する言葉は出てきません。
アジア三大祭りと調べてみても、出てくるのはキャンディのペラへラだけで、他の2つが何のお祭りなのか分からないが気になっています(2022年4月時点)。
スリランカを発信する当サイトとしては、キャンディペラへラについて知ってもらいたいと思っており、アジア三大祭りとして取り上げるなら、他にどんなお祭りが挙げられそうか、検討してみたいと思います。
アジア三大仏教遺跡も本当か?
アジア三大仏教遺跡には、カンボジアのアンコール遺跡、インドネシアのボロブドゥール遺跡、ミャンマーのバガン遺跡の3つが取り上げられています。
アジアの範囲には仏教が発祥したインド(ブッタが悟りを開いた聖地ブッタガヤ)や、ブッタ生誕地とされるネパールの聖地ルンビニ、都として1000年以上栄えたスリランカの聖地アヌラーダプラなどの南アジアも含まれます。
日本・韓国・中国などの東アジアの国々もアジアの国々です。日本にも京都や奈良があり、中国や韓国にも世界遺産に登録されている仏教遺跡があります。
チベット仏教の聖地ラサもあります。
アンコール、ボロブドゥール、バガンを挙げるならアジア三大仏教遺跡ではなく、東南アジア三大仏教遺跡がより正確だと思います。アンコールワットは元々ヒンドゥー寺院として建てられていますので、仏教と言い切るなら、他の遺跡の方が適切かもしれません。
タイにはアユタヤやスコータイなどの仏教遺跡があります。タイには多くの旅行者が行っていて、その次に有名なのがアンコールなので、アンコールと並べてボロブドゥールとバガンを紹介しているのだと思います。
とはいえ、私はアンコール遺跡には4回、ボロブドゥールに2回、バガンに1回訪れていて、3つとも素晴らしい遺跡だと思っています。アユタヤにも2回訪れていますし、京都は何回訪れたか分からなず、アジアから3つを選ぶのは難しいと思います。
アジアの代表的なお祭り
それでは、アジア三大祭りに挙げられそうなアジアにおける大規模なお祭り、有名なお祭りを紹介してみます。
タイの水掛祭り「ソンクラーン」
主に4月13日〜15日に行われるタイのソンクラーンは、タイの各地で行われ、外国人観光客も水掛けに参加するために多くタイを訪れます。
タイだけではなく、ミャンマーやラオスでも4月に水掛祭りが行われ、カンボジアでは11月に行われるそうです。
スリランカやインドの各州も、タイのソンクラーンと同じ時期に正月を迎えます。
東南アジアの大陸部の国々で広く祝われ、外国人も参加にしに集まることから、アジア三大祭りの候補になりそうです。
中華圏の旧正月「春節」
広大な国土と巨大な人口を有する中国の旧正月「春節」もアジアを代表するお祭りでしょう。
中国以外にも以下の国と地域で祝われます。
韓国「ソルラル」
モンゴル「ツァガンサル」
ベトナム「テト」
マレーシア「タフンバル・チナ」
インドネシア「イムレック」
沖縄「ソーグヮチ」
タイ、シンガポール、ブルネイでも旧正月はお休みになります。
東アジアと東南アジアの国々で祝われる「春節」はアジア三大祭りの候補になりそうです。
インドの三大祭り「ホーリー」「ディワリ」「ダシュラ」
インドは非常に多くの人々が集まることで知られていますが、日本語で検索すると、期待通り「インド三大祭り」が出てきます。
アジア三大祭りとの違いは、3つがそれぞれ何かが分かる点です。
以下の3つだとよく書かれています。
ホーリー祭:インドの水掛祭りとも言われる色粉をかけ合うお祭り。
ディワリ祭:スリランカでも祝われる光のお祭り。
ダシュラ祭:ラーマーヤナを元にしたお祭り。
ラーマーヤナは、ラーマ王がランカー島のラワナ王を倒す物語ですが、ダシュラ祭ではラワナ王を表す、顔がいくつもある像が登場します。
人口や文化圏の形成から見るに、インドと中国はアジアの二大大国とも言える存在です。
アジア三大祭りを選ぶ際に、インドのお祭りは重要な候補になりそうです。
タミル文化圏の奇祭「タイプーサム」
インドやスリランカだけではなく、タミル人が多く移民したモーリシャス、マレーシア、シンガポールでも祝われる奇祭タイプーサム。
痛々しいことで知られるこのお祭りのインパクトは強烈です。
スリランカではタイプーサムではなく、「アーディヴェル」と呼ばれます。
キャンディだけで行われるキャンディペラヘラがアジア三大祭りに選ばれているなら、スリランカ以外でも祝われるタイプーサムがアジア三大祭りの候補になるかもしれません。
イラン文化圏の正月「ノールーズ」
イラン、カザフスタン、トルクメスニタン、タジキスタン、パキスタン、アフガニスタン、キルギス、アゼルバイジャン、トルコなど、西アジアや中央アジアの国々で祝われる正月「ノールーズ」も大きなお祭りです。
中央アジアを代表するお祭りとして、アジア三大祭りの候補に入りそうです。
イスラムの大祭「ラマダン明け大祭」「犠牲祭」
イスラム教が誕生したのは西アジアのアラビア半島で、最大のイスラム教徒人口を有する国はインドネシアであり、イスラム教のお祭りはアジアのお祭りと定義できそうです。
イスラム教の大祭である「イード・アル=フィトル」あるいは「イード・アル=アドハー」は、お祝いしている人数や国と地域で考えると、かなり大きいです。
上座部仏教国で祝われるウェサック祭り
スリランカ、ミャンマー、タイ、カンボジア、ラオスなどの上座部仏教の国々をはじめ、ベトナム、インドネシア、中国、日本でも祝われるウェサック。
日本ではウェサックは灌仏会として祝われます。
現在のスリランカでは毎月のポーヤデーが祝日になっていますが、最初に祝日に制定されたのは5月のウェサックポーヤでした。
その後、6月のポソンポーヤデーも祝日に制定され、その後、毎月のポーヤデーが祝日に制定されました。
多くの国々で祝われるウェサックはスリランカでも大事なお祭りです。
キャンディだけで行われるキャンディペラヘラがアジア三大祭りに選ばれているなら、ウェサック祭りも入りそうです。
日本の「祇園祭」「ねぶた祭り」「阿波おどり」
日本はアジアの国ですので、日本のお祭りがアジア三大祭りに入っても良さそうです。
京都の祇園祭や五山送り火、青森のねぶた祭り、徳島の阿波踊り、大阪の岸和田だんじり祭、東京の神田祭など、改めて挙げてみると、日本はお祭り大国かもしれないと思えてきます。
スリランカの代表的なお祭り
アジアの大きなお祭りを見てみると、アジア三大祭りの一つとしてキャンディペラヘラを取り上げるの無理があるように思えてきます。
キャンディペラヘラはスリランカを代表するお祭りとして取り上げるのが妥当だと思います。
スリランカ最大のペラヘラ祭として取り上げる
スリランカ各地で行われているペラヘラで最も知られているのは8月のキャンディペラヘラなので、そのように説明するのが妥当そうです。
キャンディペラヘラと同様にペラヘラが10日間渡って行われるのは7月のカタラガマペラヘラで、この2つがスリランカを代表するペラヘラと言えそうです。
1月のケラニヤペラヘラ、2月のコロンボペラヘラも知られています。
スリランカの3大祭りとして取り上げる
毎月の満月祭(ポーヤデー)で、最も大事なのが5月のウェサックポーヤです。
また、スリランカの正月(シンハラタミルニューイヤー)は、多くのスリランカ人がお休みになり、家族と地元で過ごす日です。
この2つと合わせて、キャンディペラヘラ、ウェサックポーヤ、シンハラタミルニューイヤーの3つをスリランカ三大祭りにしても良さそうです。
26日間に渡って行われるジャフナのナッルールフェスティバルは、スリランカで行われるお祭りの中で日数は最も多いと思いますが、ウェサックポーヤシンハラタミルニューイヤーと違って、スリランカ全土で祝われません。
スリランカ四大祭りとして、キャンディペラヘラ、ウェサックポーヤ、シンハラタミルニューイヤー、ナッルールフェスティバルを挙げても良さそうです。
1月のタミルの収穫祭タミルタイポンガルも入れてスリランカ五大祭り、イスラムのイードを加えて七大祭り、キリスト教のクリスマスとイースターを加えて、九大祭りとすると、4宗教が共存するスリランカを表せるかもしれません。
まとめ
アジア三大祭りとして、キャンディペラヘラと並ぶお祭りを検討してみると、広いアジアには様々なお祭りがあることが分かります。
キャンディペラヘラよりも、他のお祭りの方がアジアを代表しているのでは?と思えなくもないですが毎年8月にキャンディで行われるペラヘラは、スリランカを代表するお祭りの一つです。
2026年のキャンディペラヘラは、8月18日~28日で開催されます。是非ご覧になってください。
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SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTD Director
SPICE UP TRAVELS (PVT) LTD Director
「旅と町歩き」を仕事にしようとスリランカに移住。
歴史・地理・建築が好き。
1982年7月、東京都世田谷区生まれ。
2004年12月、人材業界就職支援サイト『SPIRITS』開設(2010年3月閉鎖)。
2005年4月、法政大学社会学部社会学科を卒業後、人材系ネットベンチャーに新卒入社(2015年6月退社)
2015年7月、公益財団法人にて東南アジア研修を担当しながら、新宿ゴールデン街で訪日外国人向けバーテンダー。
2016年7月、スリランカに初めて渡航し、会社登記を開始。
2016年12月、スリランカでの研修事業を開始。
2017年1月、SPICE UP LANKA CORPORATION (PVT) LTDを登記完了。
2017年2月、スリランカ情報誌「スパイスアップ・スリランカ」創刊。
2018年8月、スリランカ観光情報サイト「スパイスアップ」開設。
2019年11月、日本人宿「スパイスアップ・ゲストハウス」開業(2026年1月営業終了)。
2020年8月、ニュースレターの配信を開始。
2020年10月、WAOJEコロンボ支部を立ち上げ初代支部長に就任。
2023年2月、スリランカ日本人会理事・広報部長に就任。
2025年6月、SPICE UP TRAVELS (PVT) LTDを登記。
2026年5月、WAOJE本部ラーニング委員長に就任。
渡航国:台湾、韓国、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、モルディブ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、タンザニア、ウガンダ、フランス、イギリス、アメリカ
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