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欧米人が集まるスリランカの高原リゾート「エッラ」のオススメ観光スポット

2020年9月10日

エッラ(Ella)はコロンボから200kmほど離れた山岳地帯にある町で、欧米人の旅人(主に若者)が目指すスリランカの代表的な観光地です。
この記事ではエッラの主な観光スポットをご紹介しています。

2000年代半ばまで、これといったカフェやホテルもない小さな村だったそうですが、
・山岳地帯(スリー・パーダ、ヌワラエリヤ 、ホートンプレインズ国立公園など)
・南部海岸(ゴール、ミリッサ、ヒリケテイヤ、タンガッラ、ハンバントータ、ヤーラ国立公園など)
・東海岸(アルガムベイ)
をつなぐ好立地にあることから注目され始めます。

エッラには山々が見える絶景、標高1,000mの冷涼な気候、世界三大銘茶と言われる紅茶の畑、そしてソーシャルメディアに多数投稿されているナイン・アーチ・ブリッジがあり、どんどんと知名度が上がり、おしゃれなカフェ、レストラン、ホテルが急増し、山岳地帯を代表する観光地になりました。

ちなみに、エッラとはシンハラ語で滝という意味で、町の郊外には有名な滝がいくつもあり、景色が素晴らしいトレイルや洞窟など、豊かな自然を満喫するアクティビティーも充実しています。

2020年2月に南部高速道路が延伸したことでアクセスがスムーズになり、ますます注目の観光地です。
そして、新型コロナウイルスで帰れなくなった外国人観光客に無料で宿泊場所と食事が提供されたことでも話題になりました。

ナインアーチブリッジ(Nine Arches Bridge)

エッラ駅とデモダーラ(Demodara)駅の間(コロンボ方面とは反対のバドゥッラ方面)にある、長さ91メートル、高さ24メートルの橋がナインアーチブリッジ(Nine Arches Bridge)です。

石造りのアーチ橋は世界遺産に登録されている鉄道でも、代表的な景観地として知られています。
・世界遺産のスイスとイタリアの国境を繋ぐレーティッシュ鉄道のラントヴァッサー橋
・世界遺産のオーストリアのゼメリング鉄道のカルテリンネ橋
・世界遺産のインドのカールカー=シムラー鉄道のザ・アーチ・ギャラリー橋

スリランカ鉄道は世界遺産には登録されていませんが、これらの鉄道と同様に山岳地帯を走っています。

その名の通り、ナイン・アーチ・ブリッジは9つのアーチが美しく、橋は弧を描き、橋の下には茶畑が広がっています。
橋の上から、橋の脇から、橋・線路の上から、とそれぞれのアングルが楽しめ、目の前を列車が通る様子を見ることができるのは、スイスやオーストリアの鉄道では体験できないアトラクションでしょう。

鉄道好きな方は、デモダーラ・ループ(Demodara Railway Loop)も要チェックです。
スイスの世界遺産レーティッシュ鉄道のもう一つの代表的な景観は鉄道ループ線のブルージオ橋ですが、エッラの隣駅デモダーラ駅の近くに、鉄道ループ線「デモダラ・ループ」があります。
近くの山上にある茶園「Oodoowerre Tea Factory」から眺めると、鉄道が山をぐるっと一周している様子が見られます。

ナインアーチブリッジまでの詳しい行き方はこちらの記事をご参照ください。

世界の観光客を惹きつけるエッラのアーチ橋「ナインアーチブリッジ(Nin…

【アクセス】エッラのバス停から徒歩25分(バス停からトレイル入口まで徒歩15分、トレイル入口からアーチ橋まで徒歩10分)

リトルアダムスピーク(Little Adam’s Peak)

世界遺産「スリランカの中央高地」にも登録されているスリランカの聖地「アダムスピーク」と形が似ていることから、小さいアダムスピーク、リトルアダムスピークと呼ばれています。

登山口から山頂まではわずか30分ほど。
途中の道もキレイに整備されていることから、夕方になると観光客だけでなく地元の人々も散歩がてらに訪れます。

登山口はナインアーチブリッジへのトレイル入口(エッラ駅側)からすぐのところにあるので、ナインアーチブリッジと合わせて訪れるといいでしょう。

頂上付近は急な階段や岩場があるため注意が必要ですが、小さい子供や赤ちゃんを連れて登る人もいるほど手軽に観光できる山として人気です。

朝日を見るスポットとしても知られています。
30分の登山で山頂からの朝日が見られるのはお得ではないでしょうか。
登山口にいるワンコが山頂まで一緒に登ってくれることもあります。

山の中腹からはジップラインを使って下山することも可能で、欧米人観光客からとても人気です。

【アクセス】エッラのバス停から登山口まで徒歩17分、登山口から山頂まで徒歩30分

フライング・ラヴァナ(Flying Ravana)

リトルアダムズピークの中腹にあるジップラインが「フライング・ラヴァナ」です。

スリランカではジップラインは珍しいですので、スリルを味わいながら、紅茶畑を眼下に一気に山をおりることができます。

エッラを代表する高級ホテルの「98 Acres Resort & Spa」、エッラにあるレストラン「Ceylon Tea Factory」、エッラ郊外にある紅茶工場の「Uva Halpewatte Tea Factory」も同じ会社が経営しています。

ジップラインで山をおりたら、98 エーカーズ・リゾート&スパ内の「レストラン98」で紅茶の創作料理を、あるいは寝台列車として利用されていた列車の木材をリサイクルした「バー98」で紅茶を使ったカクテルやモクテルを楽しむのもオススメです。

【アクセス】エッラのバス停から徒歩35分

南アジア最長のジップライン「フライング・ラヴァナ・ジップライン」

エッラロック(Ella Rock)

山頂からはエッラの美しい街並みを一望できます。

登山道までは線路をたどって向かうことができ、線路では学校へ向かう子供たちや仕事に向かう現地の人々とすれ違うため、ローカルの人々の生活を感じられます。

所要時間は片道2時間半ほど。
そう、かなり時間がかかります。

登山道は2019年2月現在あまり整備されておらず、案内標識はほとんどありません。

アダムスピークと比較すると、非常に足場が悪い危険な道も多いため、体調を万全に整えてから登ることをおすすめします。

頂上付近にはラヴァナ王の飛行船が離着陸した空港と言い伝えられている場所もあります。
インドの二大叙情詩の一つで、バリ島のケチャダンスで演じられるラーマーヤナに登場するランカ島の王がラヴァナ王です。

【アクセス】エッラ駅から往復5時間
キタル・エッラ(Kithal Ella)駅方面に線路の上を徒歩1時間ほど歩くと、茶畑の間から入山できる。茶畑からは1時間半ほどで山頂へ到着。

エッラロックの登り方

ラヴァナ滝(Ravana Falls)

ラーマーヤナに登場するラヴァナ王が誘拐したシータ姫を滝の裏の洞窟に隠したという言い伝えからその名がついた滝です。

エッラのバス停から南に6.2キロの山道を降りたところにラヴァナ滝はあります。
観光客だけでなく地元の人も水着を持って遊びに来ます。
高さは25メートルで、雨量が多い雨季と乾季では、違った表情を見られることも魅力の1つです。

エッラのバス停付近にはトゥクトゥクが待機していますので、トゥクトゥクで行けば片道12分ほど、道の途中の景色も素晴らしいです。
ティッサマハーラーマ行きのバスで行くこともできます。

ラヴァナ王がシータ姫を隠したと言い伝えらえているラヴァナ洞窟(Ravana Cave)は、ラヴァナ滝からはエッラの町の方面に5.4km(エッラのバス停から2.2km)のところにあり、洞窟の近くにはラヴァナ・エッラ寺院があります。

【アクセス】エッラのバス停からトゥクトゥクで12分

古代スリランカ王の名がつくラヴァナ滝

アンバ農園(Amba Estate)

オーガニックで育てた茶樹を、機械を使わずハンドロールで、丁寧に作っているユニークな茶園がアンバ農園(Amba Estate)です。

高品質な紅茶を少量生産して、欧米のハイエンドマーケット向けに販売するとともに、大自然の中でゆったりと過ごしたい欧米のアッパーなツーリスト向けにゲストハウスを運営しています。

スリランカの紅茶工場では見学ができる場所はいくつもありますが、手作業で紅茶を作る様子が見られるのはこの茶園ぐらいでしょう。
また、農園では紅茶以外に、コーヒー、フルーツ、スパイスをオーガニックで育ていて、ジャムをハンドメイドで作っている様子も見られます。

毎日11時からツアーを開催しています。
平日であれば茶園と工場の見学、各種紅茶の試飲ができます。(週末や祝日は工場はお休みのため見られません)
上の写真は紅茶の試飲の写真です。

エッラでレストラン「AK Ristro」を経営する日本人のAkaneさんからも一押しするスポットで試飲だけでもいいので、訪れるべきところとのことでした。

欧米人観光客はアンバ農園に2〜3泊以上する人が多く、ゲストハウスはお洒落で、料理もとても美味しく、贅沢な滞在ができます。
農園から歩いて回れるトレイルがいくつもあり、川にできた天然のプール、エッラ・ロックの頂上までいけるトレイル、朝日が綺麗なトレイルなど、大自然の中でゆったりと贅沢な時間を過ごすのがおすすめです。

【アクセス】エッラのバス停からトゥクトゥクで40分

世界からの注文、訪問者が絶えない小さな茶園「アンバ・エステート(AMB…

ウバ・ハルペワッタ紅茶工場(Uva Halpewatte Tea Factory)

世界三大紅茶はインドのダージリン、中国のキーマン、スリランカのウバとされていますが、エッラはまさにウバ地域にあります。
そのウバの名を冠したウバ・ハルペワッタ紅茶工場(Uva Halpewatte Tea Factory)がエッラから北に5kmの距離にあります。

紅茶の製造工程について説明を受けた後、各工程を見学し、最後に各種紅茶の試飲ができます。

アンバ農園はハンドメイドのオーガニックな農園及び工場ですが、こちらは機械を使った一般的な紅茶工場です。

この工場で作れる紅茶はハルペ・ティー(Halpe Tea)というブランドで、コロンボに直営のショップもあります。

2017年に発行したスパイスアップ・マガジン(紙の情報誌)にレシピを寄稿いただいたディラーニさんはハルペ・ティーがお気に入りのブランドだそうです。

エッラ駅から紅茶工場までの道「Ella Halpe Road」では紅茶畑が続く景色が見られます。

【アクセス】エッラのバス停からトゥクトゥクで15分

【営業時間】8:00am~4:00pm

エッラの紅茶工場「ウバ・ハルぺワッタ茶工場」の見学ツアー

ドーワ寺院(Dowa Raja Maha Viharaya)

岩壁に刻まれた仏像で知られる仏教寺院です。

仏像の他に石窟寺院もあります。

スリランカのお寺は、巨岩や洞窟を活用したものを多く見られますが、一見の価値がある立派なお寺です。

エッラからバンダラウェラ方面にバス通りをトゥクトゥクで10分弱(5.5km)の距離にあります。

バス通りにあり、お寺の前にバス停があるので、バスでも行くことができます。

【アクセス】エッラのバス停からトゥクトゥクで10分

まとめ

エッラは、欧米人の旅人を受け入れて町が開かれたヒッカドゥワ、ウナワトゥナ、ウェリガマ、ミリッサ、アルガムベイなどの町に似た雰囲気がありますが、他の町がビーチリゾートなのに対して、エッラは高原リゾートだというのが特徴的です。

アクセスが悪いため、日本人にはメジャーな観光地ではありませんが、段々と知られる存在になってきました。

長めの滞在を予定している方はぜひ立ち寄ってみてくださいね。

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