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アーユルヴェーダについて知る!『サバイバル時代の健康術』〜アーユルヴェーダで頭と体のバランスを整える〜 高城剛 著

2020年6月18日

アーユルヴェーダについて知る入門書としてお勧めの本が、「健康のためなら死んでもいい。」と言い放つ健康オタクの高城剛さんの『サバイバル時代の健康術』〜アーユルヴェーダで頭と体のバランスを整える〜 です。

第一章はコーヒーを飲みながら読んでいた私には衝撃的なエピソードから始まります。

ロサンゼルスに住む若い友人がコーヒーをやめたという。
そういえば、アメリカのスターバックスにいるのは中高年ばかりで、若者の数が激減している。
そのことを話題にすると「あそこはオヤジとMr.リーマン(ポジティブ病のノーネクタイスーツ族)の溜まり場(笑)」と件の若者は話してくれた。

たしかにアーユルヴェーダではタバコ、アルコール、カフェインは避けるように言われます。

本で気になったところを引用しながら、コメントを添える形で本書及びアーユルヴェーダについて紹介していきます。

アーユルヴェーダとは?

■アーユルヴェーダの仕組み
①体質の見極め
②溜まった毒素の排出
③体質に合った食事や生活の改善

「アーユルヴェーダでは、生まれた瞬間、すなわち死の淵を歩きながら、この世に生を得た瞬間がその人の最も強いオリジナルだという。」

「人間の本来の体質というものは、生まれてから変化することはないというのがアーユルヴェーダの教えである。」

「アーユルヴェーダで一番大事なのは、自分の本来の体質を知り、いつもその状態に近づけるよう努力すること。」

アーユルヴェーダとは、その人の体質のあるべき状態を見極め、元に戻すために行う治療行為(毒素の排出)と生活習慣指導を行う伝統医学です。

東南アジアで現地の安いマッサージを受ける感覚で、1日の終わりにアーユルヴェーダを受けてみたいという旅行者がいますが、そういうものではありません。

アーユルヴェーダは午前中に受けるのが良いとされており、夜に受けることは基本的にできません。
コロンボや観光地に安い値段で「アーユルヴェーダスパ」、「24時間営業」と看板を出しているところがありますが、風俗店ですので、最終的に法外な値段を請求されます。(入店するべきではありません。)

外国人がアーユルヴェーダを受ける場合は、2週間以上の滞在が望ましいと言われています。

アーユルヴェーダリゾートは、ドクターによる診察、その人に合わせたオイルを使った施術、毎朝のヨガプログラム、診察に基づいて提供される三食の食事(ベジタリアン、ヴィーガン料理)、診察に基づいて処方される薬(ハーブなどの天然素材を使った薬)を決まった時間に飲む、などとプログラムが用意されており、それらに従って、規則正しい生活を送る特別な施設です。

そのため、アーユルヴェーダを体験するにはまとまったお金と時間が必要になります。

また、リゾートでゆっくりリラックスして、贅沢に過ごすというイメージとも異なります。
滞在中はアルコールやタバコ、カフェイン、肉食は禁止されている施設が多くあります。
食事の量が少ない、あるいは味が薄く、アーユルヴェーダ施設の滞在に耐えられず、途中でキャンセルしてコロンボにきた友人もいました。

アーユルヴェーダの本場はインドなのか?スリランカなのか?

「アーユルヴェーダは古代ヒマラヤで誕生したと言われる医学。南インドとスリランカで大きく育ったアーユルヴェーダの違いは、南インドのアーユルヴェーダが硬質な制度化に向かっている傾向があるのに対し、スリランカのそれは、柔軟な姿勢をとっている点にある。」

「インドのアーユルヴェーダは少しシステマティックになりすぎて、本来の魅力が薄れてしまったように感じています。その点、スリランカではハーブが豊富に取れますし、より純粋な形でアーユルヴェーダが現存していると考えています。」

この指摘は私が2016年に初めてスリランカにきた際に滞在したスリランカ人老夫婦から渡されたインドの新聞の切り抜きのコピーにも同じようなことが書いてありました。

「ケララ州の観光収入のほとんどがアーユルヴェーダで、アーユルヴェーダのやり方を厳格に守っているのが南インド。一方で、外国人ゲストのリクエストに柔軟に答えているのがスリランカで、ケララ州のアーユルヴェーダ産業にとって、スリランカのアーユルヴェーダ産業は脅威である。」というようなことが書かれていました。

日本でアーユルヴェーダスクールを主宰し、南インドのアーユルヴェーダに詳しい方に聞いた話では、ガンジス川流域から始まり、アーユルヴェーダは、パキスタン、パネール、北インド、南インド、スリランカにあり、それぞれの土地の宗教や文化と融合して、それぞれが独自のものになっているというお話をされていました。

施術をするセラピストは二人であるべきか?

私はスリランカに移住する前は、南インドのバンガロールに5ヶ月滞在したことがあります。
会社を数社経営する知人のインド人にバンガロールの街中にあるアーユルヴェーダ施設に連れて行かれた際は、薄暗い部屋で大きなインド人二人から施術を受けました。(名前は忘れてしまいました。)

そして、バンガロール郊外にあるアーユルヴェーダグラム(Ayurvedagram)に一泊して受けた施術も男性二人によるものでした。
左右対象に施術するのが良く、二人で施術を行うのが基本だとその時は聞きました。

旅行でバラナシに行った際に、観光客向けのなんちゃってアーユルヴェーダでは、一人のセラピストから施術を受けました。

ところが、スリランカに来て、本格的な施術を行う、以下の7つのアーユルヴェーダ施設でトリートメントを受けた際はどこも一人のセラピストによる施術でしたので、最初は驚きました。
ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ(Jetwing Ayurveda Pavilions)
カルナカララ(Karunakarala Ayurveda Resort)
シャンティランカ(International Shanthi Lanka)
エクセレンディブ・アーユルヴェーダ(Exserendib Ayurveda Cure & Therapy)
シッダレパ・アーユルヴェーダ・スパ(Siddhalepa Spa)
オーシャン・オブ・ライフ・アーユルヴェディック・リゾート(
Ocean of Life Ayurvedic Resort)
ヴィラ・ヴェルマリエ・アーユルヴェーダ・リゾート(Villa Velmarie Ayurvedic Resort)

一人のセラピストによるトリートメントに不満足かというと、そんなことはなく、後述あるいは別の記事、雑誌のスパイスアップ・スリランカで記載していますが、上記の7つの施設には満足しています。

ドクターの診断はしっかりと受けたい

上記7つのスリランカのアーユルヴェーダ施設の中で、シッダレパについては、医師の診断はかなり短く、脈を測る程度でした。
シッダレパは宿泊施設もあり、宿泊の場合はしっかりと診断してくれるのもかもしれません。

ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズについても、日帰りで受けた場合は医師の診断はありませんでした。
宿泊した際の診断は素晴らしく、別記事にまとめています。

日帰りでも診断をしっかり提供することを特徴としているエクセレンディブ・アーユルヴェーダ以外では、基本的にはドクターの診察をしっかりと受けたい場合は宿泊するのがいいと思います。

一方で、南インドのバンガロール郊外のアーユルヴェーダグラムの診断は丁寧ではありましたが、事前に回答した問診票に基づいて行われる問診がベースで、「ドクターに見てもらって良かった!」とは思えませんでした。

アーユルヴェーダのどこが本場か?どのやり方が正しいのか?というのは、ワインの本場は発祥地とされるジョージアなのか、フランスなのか、イタリアなのか、といったことを議論するようなもので、あまり意味はなく、自分にあったところを探せばいいのではないかと思いました。

また、アーユルヴェーダが主目的ではない日本人旅行者には、本格的なアーユルヴェーダではなく、アーユルヴェーダの代表的な施術を受けて、アーユルヴェーダを体験する程度であれば、本場であることを求める必要はないと思います。

ライトにアーユルーヴェーダを体験したい方にはニゴンボのジャスミン ヴィラ アーユルヴェーダ リゾート(Jasmin Villa Ayurveda Resort)がおすすめです。
日帰りの場合、ドクターの診断はなく、アビヤンガ、スチームバス、シロダーラ、ハーバルバスが受けられる安いパッケージがあります。

スリランカのアーユルヴェーダの独自性

「コロンボ大学ではアーユルヴェーダに加え、主にタミル人らの間に伝承されてきたシッダ医学、ギリシャで生まれたイスラム教徒たちの間で広まったユナニ医学、もともとのスリランカの土着医学であるヘラヴェダガマなどの知識や医療技術を合わせる形で学ぶことができます。」

ウィキペディアを参考にすると、それぞれの医学を簡単に説明すると以下の通りです。
【ユナニ医学】古代ギリシャの医学を起源とするインド・パキスタン亜大陸のイスラーム文化圏で行われている伝統医学
【シッダ医学】南インドのタミル地方に伝わる伝統医学
【ヘラヴェダガマ】スリランカ土着医学

スリランカには仏教とともにアーユルヴェーダで伝承したと言われています。
シンハラ人がスリランカに来る前から住んでいる先住民の王は医学に優れていたという伝承があるそうですが、その一つの体系がヘラヴェダガマなのかもしれません。

そして、紀元前から南インドのタミルの人たちが住んでおり、シッダ医学も入ってきていたでしょうし、スリランカにもムスリムの人たちが住んでいますので、ユナニ医学も入ってきたことでしょう。

豊富なハーブやスパイスが採れるスリランカの環境を活かして、それぞれの伝統医学が融合して、今日のスリランカのアーユルヴェーダになっているのではないかと思います。

「アーユルヴェーダをスリランカで受ける魅力の一つに、フレッシュなハーブの産地だという点も挙げられる。」

実際にスリランカにいると、スリランカのハーブをインドに輸入しているというインド人に出会うことがあります。

予防に重きが置かれたアーユルヴェーダの健康観

西洋医学では健康と病気の2段階に分類し、中国医学では健康、未病、病気の3段階に分類されるが、アーユルヴェーダでは7段階に分類される。

アーユルヴェーダ:健康、蓄積、悪化、拡散、定着、発現、分化
中国医学:健康、未病、病気
西洋医学:健康、病気

病気ではないが、何か調子が悪いという状態を表すものが、まさにここにあるように思います。

ドーシャとは性格診断ツールでも占いでもない

「脈診の場で自身のドーシャを伝えくれる医師もいれば、あえて帰国ギリギリに伝える医師もおり、何も伝えない医師もいる。ドーシャタイプを伝えることにより、それに捕われることを懸念するためでもある。」

アーユルヴェーダには体質を知る大きな手がかりとして、3つのドーシャがあります。
ドーシャが特徴的であるために、タイプ別自己診断ツールや占いのように、安易に取り上げられていることもあるように思います。

脈診で体質と体調を見極めるアーユルヴェーダの名医として知られる、ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズのドクター・ディネッシュの診断を受けた際は、頭から足まで、また内臓から皮膚に至るまでのやりとりをした最後の最後に、参考までにあなたのドーシャは「ピタ・ヴァータ」だと伝えられました。

先生の伝え方から、アーユルヴェーダを少し調べてきた日本人客の多くがドーシャについて質問をしているのだろうなと思うと同時に、ドーシャはあくまで参考にするもので、ドクターが脈診で指摘してくれたことに注意を傾けるべきなのだと思いました。

ドーシャを乱す原因(本来のあるべき状態から解離してしまう要因)

①食事
②日常生活
③時間
④場所
⑤天体の運行

⑤天体の運行 が毎月、満月の日がお休みになったり、ホロスコープ(星占い)が大切にされているスリランカらしいなと思いました。

食事、特に消化が大事!

「食事はただエネルギーになるものを胃の中に放り込むだけの作業ではない。料理を目で楽しみ、芳香に酔い、舌で味わうというように感覚を最大限に活かすことや、調理してくれた人、食品を生み出してくれた人、食品そのものに対して愛情や感謝の気持ちを持つことによって、食事はより豊かな行為となり、大きな満足感を得ることができる。」

これはマインドフルネス、瞑想にも通じるものがあります。

「毎日の食事の中できちんと消化できなかった毒素となる。」
「その毒素と過剰になったドーシャが体内で結合した時に病となる。」

「毒素を排出するのに効果的なのが白湯を飲むこと。」
「オイルで行うマッサージも体内から毒素を排出するために行われるものが多い。」
「オイルマッサージは朝の時間帯に行うのが一番良い」

起床はどの施設もだいたい6時。
まず行うのは1杯の白湯を飲むこと。
遅くとも22時には就寝する

アーユルヴェーダがデトックスとも言われる所以だなと思います。

化学的な薬ではない

「西洋医学では、植物などから単一の有効成分だけを抽出し、それを単一の症状に対して働きかけるようにするのが基本だ。しかしアーユルヴェーダでは、効果を引き出すため摂取方法を工夫するものの、そのハーブすべてを利用することを基本としている。なぜなら、その考え方こそが、部分的な効率を求めず、全てを受け入れ自然とともにある考えだからである。だからスリランカでは、アーユルヴェーダを「代替医療」とは呼ばない。あくまでも「自然医療」と呼ぶのである。」

アーユルヴェーダ施設にいくと、薬草みたいなものを石臼などを使って、手で薬や食事の材料を作っている光景を目にしますが、まさに植物を丸ごと使っている様子でした。

地元の人にとってのアーユルヴェーダは診療と投薬

「僕らにとってはアーユルヴェーダ=施術のイメージだが、地元の人々にとっては診療と投薬のみが一般的である」

「風邪を引いたときや骨折をしたとき、毒蛇に噛まれたとき、心の病にかかったときなども、アーユルヴェーダの医師を頼りにする。」

「全国各地、特に農村部にアーユルヴェーダの診療所が山ほどある。」

「アーユルヴェーダの医師は尊敬の対象であり、どんな場合でも一切の金銭を受け取らない人も多い。」

私は以前、ムスリムのスリランカ人ファミリーと共同生活をしていましたが、お父さんは捻挫した際にアーユルヴェーダ病院にいき、治療をしていました。
コロンボのコッチカデに良いアーユルヴェーダ施設があって、そこに通っていると言っていました。

日本人向けにも通院型で診療と投薬で対応してくれる施設があります。
マウントラビニア(Mount Lavinia)にあるシャンティランカ(International Shanthi Lanka)です。

私はギターを弾き始めた高校生の頃から手荒れがひどく、人差し指の指紋が取れないため、パスポートの指紋認証は中指で登録しているほどでした。

ところがシャンティランカさんに処方された薬を1ヶ月のみ続けたところ、手荒れが綺麗さっぱりなくなり、その後は薬を飲んでいませんが、2年経過しても、元に戻ることはありません。

シャンティランカの梅原さんからは「若返りの薬、肌が綺麗にある薬を初めて男性に出します。」と言われましたが、長年の悩みであった手荒れから解放されたので、シャンティランカ(International Shanthi Lankaさんには大変感謝しています。

まとめ

この本の後半には「日本でも栽培可能なハーブリスト」、「スリランカのアーユルヴェーダホテル・最新ガイド」が掲載されています。

アーユルヴェーダを普段の生活に取り入れてみたい方、スリランカのアーユルヴェーダリゾートで本格的なトリートメントを受けてみたい方は本書を参考にされてみてはいかがでしょうか。
『サバイバル時代の健康術』〜アーユルヴェーダで頭と体のバランスを整える〜

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